竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
自得の100句が生涯目標です

ほろほろと泣き合ふ尼や山葵漬  虚子

2017-02-07 | 虚子鑑賞
ほろほろと泣き合ふ尼や山葵漬





今回は高浜虚子の「春」10句
掲句は虚子には珍しく徘味の厚い作
膨大な作品のなかより

花衣脱ぎもかへずに芝居かな

坂の茶屋前ほとばしる春の水

裏山に藤波かかるお寺かな

ほろほろと泣き合ふ尼や山葵漬

芳草や黒き烏も濃紫

草に置いて提灯ともす蛙かな

山人の垣根づたひや桜狩

藤の茶屋女房ほめほめ馬士つどふ

里内裏老木の花もほのめきぬ

春風や闘志いだきて丘に立つ

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