竹とんぼ

先達の秀句を味わいながら
自得の一句を求めて多作多捨です
古希すぎの晩学で楽しみながらの遅々緩歩です

散るでなく集まるでなく鷺の秋 たけし

2014-09-30 | 
散るでなく集まるでなく鷺の秋 たけし






稲を刈り終えた田には多種の鳥たちがやってくる
なんとも美しい白鷺も飛来する

朝餉には鳥たちに優先順位があるようで
彼らが一番早い
外見は柔和だが実際は肉食の獰猛さを隠さない

獲物を分かち合う知恵なのか
彼らは離れるでもなく集まるでもなく
それぞれに忙しい






2013年9月30日掲載句
熱気球みな受け止める鰯雲
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萩原や撫肩ばかり風化仏 たけし

2014-09-30 | 

萩原や撫肩ばかり風化仏 たけし





萩は庭の花としても楽しめるが本体は野の花だろう
花札には猪との取り合わせが描かれている

萩原をそぞろに歩けばところどころに石塊をみる
長い風雪に洗われてみな丸い

風化した仏様はみな撫肩でやさしい
人もいつかは丸くなる




2013年9月29日掲載句
秋風や漣に佇つ鷺一羽  たけし
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新涼に口を大きく二度三度  たけし

2014-09-29 | 
新涼に口を大きく二度三度  たけし




秋も仲秋をすぎれば新涼とは言わず
「秋寒し」を朝の空気を感じるところだが

「新涼」を感じる朝の発見はふしぎな感覚におそわれる
昨日と何も変わらない散歩なのだが
昨日とはたしかに違う涼気を
大きな口を二度も三度も開て確かめてみる



2013年9月28日掲載句
無為徒食老に不似合い赤まんま  たけし
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奥津城の空の真澄や鳥渡る  たけし

2014-09-28 | 

奥津城の空の真澄や鳥渡る  たけし





墓参りは春秋の彼岸に盆の3回は欠かさない
墓参りのあとは気持ちが洗われるようで心地よい
家族が集うことも多いのでそれを
歓迎する俳句を作ったりした

三代の笑顔のそろい秋彼岸

今年はワイフと二人の墓参だった
子供も孫も多忙である

帰途 空は見事に澄み渡っていて鳥が渡っていた
いつもなら気づかないところだろう





2013年9月26日、27日の掲載句

櫓田や鷺の朝餉に風白し  たけし
川風に贅ほしいまま吾亦紅  たけし
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田に轍秋収まるや泥蛙  たけし

2014-09-27 | 
田に轍秋収まるや泥蛙  たけし





稲田の様相は一年をとおして変化しつづける

縄文弥生の時代から瑞穂の国の礎がここにある



稲穂が刈り取られると刈田となる

間をおかずに櫓田となる



稲刈のコンバインの轍があちらこちらに見受けられる

近づいてみると蛙が泥の中にいたりする

「秋の収まり」を感じる
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住み人の絶えたるごとく蔦紅葉 たけし

2014-09-26 | 
住み人の絶えたるごとく蔦紅葉 たけし





少子高齢化といわれて久しい

人口が減少しはじめた時代もまだ高度成長の余韻があった

住宅、道路、公共施設は増え続けていたのはつい最近のこと



今や住宅は世帯数を大幅に上回り

空家は増えるばかり

老人世帯も多いので手入れもままならず住んでいても空家のように荒れている



予算もなくなり道路や公共施設も荒放題

こんな景はごめんだが

蔦紅葉はいよいよ元気にいつも盛り




2014年9月25日掲載句
まずい酒荒びし五感にちちろ鳴く  たけし
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諳んじて般若心経秋彼岸  たけし

2014-09-25 | 
諳んじて般若心経秋彼岸  たけし







神奈川県横浜市から先祖代々の墓を

現在の寺に移したのは30年ほど前になる



新しく2人が埋葬されている

春夏の彼岸と盆には墓参をかかさない



毎朝仏壇での般若心経の読経はいつからだったろう

今年初めて墓前で読経した



いつのまのか諳んじている自分が

よろしく思えた





2013年9月24日の掲載句

罪の色いさぎよく着て曼珠沙華  たけし
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ふくらみは朝のいっとき露の玉  たけし

2014-09-24 | 

ふくらみは朝のいっとき露の玉  たけし





秋暁に2kmほどの散歩をする

意識して速度を早めるので20分ほどだが

ほんのり汗をかいてはなはだ気持ちが良い

この時期は朝露が気温に反応して表情を変えてくれる



今朝は昨夜の気温が低かったせいだろう

露の玉が大きく感じられる

日の出が遅くなっているのでこの露の寿命は少し長引いている
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酒二合無月の底の青さかな  たけし

2014-09-23 | 

酒二合無月の底の青さかな  たけし





無月もまた良夜であり

こんな宵には酒の相手はないのがよろしい

ときおり空を仰げば少ない星の二つ三つ

月のあるであろうあたりは月はみえずともひときわに明るい

夜とは思えぬ程に雲の白さは鮮やかだ

その奥の空はなぜか見事に深い青色

酒は二合どっくり1本

それ以上でもそれ以下でもいけない






1年前の掲載句

少年の抱く大志や鰯雲  たけし

渡良瀬の秋ふりやまぬ厚き闇  たけし

静寂に頬つぼめたり黒葡萄  たけし

ブログ管理サイトから1年前のブログの記事の連絡がある
継続はそれなりの価値があると実感する
1年立つと措辞の稚拙さや句材の未消化がよくわかる
あえてそのままでの紹介にとどめる

昨日の閲覧数 949 これは過去最高数
昨日はブログ更新ができなかったのだが、、、、
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"少年の仰ぐ涙目碇星  たけし

2014-09-21 | 

少年の仰ぐ涙目碇星  たけし










碇星はァシオペアの事だそうだ

星座は変形したりその位置を動かすが

カシオペアは定位置を動かないところからの当て字らしい



正面時にはよく夜空を見たものだ

嬉しい時楽しい時はあまり星を眺めた記憶はない

迷ったとき悲しいとき悩んだとき苦しい時困ったとき

五つの強い光をたたえたたカシオペアを涙目でみたような
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我が手なるぐい呑愛でる良夜かな  たけし

2014-09-20 | 

我が手なるぐい呑愛でる良夜かな  たけし







「第13回竹とんぼ句会たより」Vol.7
句会だより今回が最終回で管理人のページです
句会では世辞や慰めばかりで評価は厳しい
饒舌癖を脱却する努力の途中であります


表題句は少々の評価を頂きましたでした
子供たちが小さい頃八丈島に遊んだ時の楽焼
今年の月見酒 生憎無月だったが私には良夜でした



錦秋や山に撫で肩怒り肩

何年か前になるが妙義山の紅葉を楽しんだ
異様な山並みが見事に紅葉
山の稜線は撫で肩があったりいかり肩があったり
思い出からの発句であります



譲られて譲る一期や花野道

一期は生きている時間
人生もあと余生の半分ほどを残すばかり
あれほどに拘った名誉栄達富や地位
五欲を捨てた現在はなんとも心地よく
道に障害はひとつとしてない花野のようだ
一期にはたくさんの人との出会いと別れ
みな譲られたり譲ったりしてきたことを知る



無防備にただ佇ちすくみ鶏頭花

鶏頭の花を詠んだ俳句は少なくない
子規の「系統の一四五本もありぬべし」が
あまりにも有名だが
この句がなぜに名句なのかは
未熟な初心者の私には分からない
私の作品も理解は読み手におまかせとする


1年前の掲載句
一刻を未練の一葉風の秋  たけし
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ひもじさは見せぬひとひら秋の蝶   たけし

2014-09-13 | 

ひもじさは見せぬひとひら秋の蝶   たけし






秋さかりの季節だが

ときおり蝶のすがたをみる

必ず一匹でその羽の動きはゆるやかだ

花もほとんどが散っていて

蜜も少なくひもじいはずだが

その素振りはうかがえない




去年の一句
過ぎたるは縄のあざない新松子  たけし
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村社長の蘊蓄の松手入 たけし

2014-09-12 | 

村社長の蘊蓄の松手入 たけし
むらやしろおさのうんちくまつていれ






村社は最も格式の低い神社だそうだ

鎮守の杜の小さな神社の下の格式にあたるらしい

ほとんどのものは朽ちて存在しているものは少ない



秋口になると村民が集まって村社の境内を清める

そんな時に物知り顔の世話役が

饒舌に薀蓄する

こうした光景もなかなか見ることはなくなっている



去年の一句
あの時とおんなじかたち鰯雲
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枯れし葉の終いの美学ゆうらりと  たけし

2014-09-11 | 
枯れし葉の終いの美学ゆうらりと  たけし






枯葉の果をふと思う



枝に枯れたまま紅葉黄葉しているとき

枝から離れゆっくりと舞っているとき

地にふんわりと触れたとき



その後も象をかえて土にかえる

新しい命を育てる役目も忘れない



枯葉に果という最期はないように思われてきた



去年の一句
なおざりの罪の苦味や菊の酒
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沢庵をそえて完全むすびめし  たけし

2014-09-10 | 
沢庵をそえて完全むすびめし  たけし








沢庵は冬の季語だそうだ

大根を収穫して天日干しにして樽に漬け込む

この作業が初冬のものだからだろう



戦後の国民全部が植えていた頃の

真っ白な握り飯が忘れられない

分厚い沢庵がそえられていればそれはご馳走

完全食だった


一年前の一句

群れ飛蝗得たる何かは誰しらず  たけし

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