竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
自得の100句が生涯目標です

全身が顔にかたまる大嚔 丈子

2023-12-31 | 第一句集「裂帛」自選


爺さんのおたんせき
理由もなく突然の大嚏
どんな顔かは自分は見たことがない

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初日記捨てた五欲に念を押す 丈子

2023-12-30 | 第一句集「裂帛」自選


捨てたはずの五欲だが
未練がましくときおり邪魔をする
年頭に念を押すことにしている

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空っ風自分史にあの焼けトタン  丈子

2023-12-29 | 第一句集「裂帛」自選


焼けトタンを拾い集めての戦後のバラック
空っ風にガタガタパタパタ
脳裏に焼き付いている

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冬日向顔も戦う指相撲 丈子

2023-12-28 | 第一句集「裂帛」自選


冬日の縁側で孫との指相撲
顔も戦っている形相だが
たちまち崩れて双方声を出しての大笑

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湯豆腐のトフの辺りの口小言 丈子

2023-12-27 | 第一句集「裂帛」自選


この季節
湯豆腐には目の無い私だが
妻の小言が気にさわる
気づかぬふりが方便だ

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東雲の飛沫氷に金の日矢 丈子

2023-12-26 | 第一句集「裂帛」自選


洞爺湖畔での眼福
近くに白鳥の姿も

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白障子有無を言わさぬ音ひとつ 丈子

2023-12-25 | 第一句集「裂帛」自選


言いかけた言訳を聞かず
音を立てて閉められた障子
冬の廊下で泣きじゃくった少年期があった
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故郷となりし疎開地御神渡り 丈子

2023-12-24 | 第一句集「裂帛」自選


諏訪は私の疎開地ではないが
転地転職の多かった私に
旅先で浮かんだ掲句です

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ぬくもりを溢さぬやうに帰り花 丈子

2023-12-23 | 第一句集「裂帛」自選


寒風にけなげに彩をみせる帰り花
わずかな日のぬくもりのふところに

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大根煮るヘルパーさんの家人顔 丈子

2023-12-22 | 第一句集「裂帛」自選


独り居の友人を訪ねると
大根を煮ているご婦人がいた
なんと週3回来るヘルパーさんだった
ほとんど家人の顔だった

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たちまちに尖りし五感冬怒濤  丈子

2023-12-21 | 第一句集「裂帛」自選


冬の激しい波音が好きだ
五感の全てがその怒濤音に犯される

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じわじわと奴の毒舌寒造 丈子

2023-12-20 | 第一句集「裂帛」自選

早逝の句敵の舌鋒が懐かしい
ひとり酌む寒夜

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テンガロンハット冬耕のトラクター 丈子

2023-12-19 | 第一句集「裂帛」自選

自宅の前面は広い稲田がつづいている
冬耕のトラクターが活動している
運転席のテンガロンハットが当世風
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亀鳴くや弥勒菩薩は聞きじょうず

2023-12-18 | 第一句集「裂帛」自選


周囲はホワイトアウト
国の真中にいて心細さは離島のよう





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現代俳句協会インターネット句会 202.年12月

2023-12-16 | 句会レポート
現代俳句協会インターネット句会 202.年12月


現代俳句協会会員のみが参加するものは33回目がある
誰もが参加できる合同句会は41回目を数える

前者は3句投句で49名が参加 投句数は197句
後者は2句投句 165名が参加 339句の投句数だった

会員限定での私の成績

[No.40]  榾明り角ある話丸くする (丈子)⑦総合4位
 【選評】
  • 間接照明の様な効果なのでしょうね、、、。、(芭行(バイク))
  • なるほど・・・。ドラマチックだ。(椋本望生)
  • 季語と馴染みのよい言葉が安定感を生んだ。(太田酔子)
  • 昔のように囲炉裏端で暖をとる家は地方でもほとんどなくなっているのではないかと思います。懐かしい火の記憶。人の心を穏やかにする灯りであったように思います。(檜鼻ことは)
[No.141] クレジットカードに鋏十二月(丈子)② 総合20位タイ
 【選評】
  • 十二月が効いています。固い覚悟のようなものが見えます。(海野良夫)

参加フリーの合同句会成績 
[No.89] 小夜時雨骨壺にまだ温み(丈子)③20位タイ
 【選評】
  • 大切な人のぬくもりはいつまでも感じられます(かんきゅう)
  • 故人への思いが伝わってきます。(俊太)

会員限定句会 投句3句のうち2句に選、1句は総合4位 選評もうれしい
合同フリー  1句に選をいただく 

今年最後の句会 対面句会を今年から不参加にしたので貴重な句会となっている
来年も継続していきたいと思っている
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