竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
自得の100句が生涯目標です

ルーチンと云ふ呆けだまし寒の水

2016-01-31 | 
ルーチンと云ふ呆けだまし寒の水






毎朝ルーティンのような日課が決まっている

冷たい水を寝起きに飲むのもその一つだ

神棚、仏壇への合唱読経

孫の通学の自転車の用意

新聞を居間へ そして体操

この順序が間違えると何かしかが抜けてしまう

なんということはない

ルーティンは呆けかくしか呆けふせぎのようだ
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鮟鱇鍋はなしの接穂見つからず

2016-01-30 | 

鮟鱇鍋はなしの接穂見つからず







鮟鱇のこの異様な面持ち

最初に食した先人の勇気に頭がさがるy

鮟鱇鍋は五浦海岸で何度か家族と味わった

だんだんと家族が成長すると会話が少なくなってくる



鍋を囲んでの団欒は鮟鱇の姿や

その美味にかき消されて話の返事はかえらない
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風花や無人駅の名「ひといちば」

2016-01-26 | 
風花や無人駅の名「ひといちば」





JR東日本の大糸線にある駅

一日市場と書くようだが初めて聞いたときは驚いた

過疎の村の無人駅

訪れた時はコシモスが揺れていたが

今頃はくっと風花がまっていることだろう
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かそやかにけぶる文束冬うらら 

2016-01-25 | 
かそやかにけぶる文束冬うらら 




古い手紙の処分を俳句にしようと試みるが難しい
動作自体が古風なのだからどうしても甘く緩い
かそやかなる言葉も発見したが
ますます・・・
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ほどほどのやんちゃに生きておでん酒

2016-01-23 | 
ほどほどのやんちゃに生きておでん酒





ふりかればよくも無事なりというj人生だった

居住地は神奈川、北海道、静岡、東京、埼玉、栃木

職業は33種類

山谷は険しく深く

一期一会のなかには詐欺などの犯罪者まで

やんちゃに生きてきた人生に過不足はない
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遠雪嶺ふと生き過ぎといふ台詞

2016-01-22 | 
遠雪嶺ふと生き過ぎといふ台詞






冬晴れの空に遠い冠雪の山がみえる

飽かずに眺めていると

ふとこんな言葉がの脳裏にうかぶ

「生き過ぎ」

好きなことを好きなだけやってきた人生

やり残したことはもいないような気がしている
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大寒やきわだつ男体山神神し 

2016-01-21 | 
大寒やきわだつ男体山(なんたい)神神し 




自室の窓からの男体山
冠雪の頂が眩しい
大寒の空気は限りなく透明で
ふだんよりも男体山は大きく神々しい
今日は大寒
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叫ぶかに数多の冬芽火事場跡

2016-01-19 | 
叫ぶかに数多の冬芽火事場跡



4年前に火事になって現在は更地の空き地がある
ほとんどが整地されて何もないのだが
梅の樹が残っている
今年も元気な冬芽がのぞいている
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庭先の身の丈ばかり冬耕す

2016-01-18 | 
庭先の身の丈ばかり冬耕す





住家の周囲の田畑はこの寒さの最中にもかかわらず

冬耕に精をだしている

わがはいも身の丈ばかりの庭先を冬耕した
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耳たてて獣にもどる寒九かな 

2016-01-16 | 
耳たてて獣にもどる寒九かな 




寒の入りからk9日目を寒九郎というのだそうだ

先人の遊び心やウイットにいつも感心する

1年で最も寒い頃を表現していてまことに見事な言葉だと思う

今年は菜の花があちこちで咲きだしている 季節にしまりがない



朝の散歩では耳をとがらせて5感は鋭くなる やはり寒中だ
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黄水仙おおおくち開けて肩くんで

2016-01-15 | 
黄水仙おおおくち開けて肩くんで






水仙は雪中花との別称があるそうだ

冬の内から春の近い事を教えるようだ

北風に吹かれながら花弁を開けるだけ大きく広げ

根元ではしっかりと根を張りあっている

大きな口を開けて肩くんでいるように見える
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無住寺の威勢のよくて寒椿

2016-01-14 | 
無住寺の威勢のよくて寒椿





住職の不在の寺が増えているという

住家の近くにも比較的大きな寺に住職がいない

盆や暮正月 祭礼などには近くのお寺さんが協力してなんとかの体裁を設えている

その寺になんとも立派な椿の樹がある
元気なところが哀れと感じる
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着膨れてなにも恐れぬ齢かな

2016-01-13 | 
膨れてなにも恐れぬ齢かな




若かったころは薄着でとおした

今は家の中でも着膨れている

寒さに敏感なのか辛抱ができないのか

他からの見た目に鈍感なのか

いずれにしても加齢による老人力のなせるところだろう
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虎落笛まるごと耳の五体かな

2016-01-12 | 
虎落笛まるごと耳の五体かな






冬の激しい風が竹垣や柵(さく)などに吹きつけて発する笛のような音

虎落笛とはなんとも似つかわしい呼称だろう

虎の雄々しい叫びではなく悲しい鳴き声か

聴いた人のいるわけもなさそうだが納得の言葉だ

山宿などでこれに遭遇すると全身が耳になる
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応えしはおもたいいのち霜柱

2016-01-11 | 
応えしはおもたいいのち霜柱




寒に入って霜の朝はつづく

犬の散歩も風があったりすると辛い

犬が歩いても音はしないが

ガサガサカサと

私の命の重みが応えてくれる
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