竹とんぼ

先達の秀句を味わいながら
自得の一句を求めて多作多捨です
古希すぎの晩学で楽しみながらの遅々緩歩です

晩学に小さき応え冬苺 たけし

2018-08-06 | 
晩学に小さき応え冬苺 たけし



俳句は古希を過ぎてからの晩学だ
学ぶというよりはたっぷりとある余生という時間
この費やし方のひとつのつもりだった

しかしながら同好者の真面目な取り組み
真剣な学ぶ態度に触発された

学ぶからにはと少々の苦痛は覚悟して取り組んで
どうやら7年目に入ったところだ

句意はその成果が少し自得できたという気持ちを
見過ごされることの多い野の「冬苺」に擬えた



2018/7/7 29伊藤園新俳句大賞 諸家 佳作
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鬼やらい内に座したる餓鬼退治   たけし

2018-02-03 | 
鬼やらい内に座したる餓鬼退治




たくさんの鬼がいる
姿をいろいろに変じて近づいてくる
74年の来し方に
その鬼と戦い乗り越えてきた
我身にでんと座する餓鬼だけはそのままだ

今日は節分 明日から俳句は春になる


発表 2014/2/15 遊牧090
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裸婦像に寒月光のさんざめく

2018-02-02 | 
裸婦像に寒月光のさんざめく




十和田湖へは何度か訪れたが
高校時代の悪餓鬼4人旅がわすれられない
ユースホステル、2等夜行列車との質素な旅
夜半湖畔で月光に照らされる
乙女像がなんとも眩しく衝撃だった


原句発表2017/2/5街124
透きとほる女の鎖骨寒月光
女の鎖骨」は捨てきれないが
この句意には離れ過ぎていた
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それぞれにそこそこヤンチャ泥鰌鍋  たけし

2018-02-01 | 
それぞれにそこそこヤンチャ泥鰌鍋




久方の同窓会
駒形の古くからの「どぜうや」で泥鰌鍋
泥鰌のせいもあって餓鬼のころからの
来し方に話は尽きない
それぞれがそそこにみなヤンチャに生きてきた
少しの脚色はご愛敬


原句発表 2016/2/2街11
来し方のほどほどやんちや冬屋台

冬の屋台ではそんなに盛り上がらない
おでんよりは泥鰌鍋がよさそうだ
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洗顔は冷水と決む呆けだまし たけし

2018-01-30 | 
洗顔は冷水と決む呆けだまし



乾皮摩擦には及ばないが
洗顔は水と決めている
今冬はなかなか厳しいかんじだが続けている
洗顔後の爽快感はなんともいえない清々しさを味わえる
こんな毎日が継続することが至上の幸福なのだと思い始めている


原句発表2016/2/2街118
ルーチンと云ふ呆けだまし寒の水
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おともなく支えるゐのち霜柱  たけし

2018-01-29 | 
おともなく支えるゐのち霜柱




今年の寒さは記録にもないそうだ
春をまつ たくさんの命
しずかにその命をはぐくんでいるのだろうと思う
そしてその命を支えているのは霜柱そのまのだと感じられる

原句発表 2016/2/2街118
たしかむるゐのちの重み霜柱
原句打破自分の体重をたしかめただけだが
霜柱の支える命は計り知れないことを知る
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たましひのどこへ寄り道日向ぼこ   たけし

2018-01-28 | 
たましひのどこへ寄り道日向ぼこ



古希をすぎればみな余生
この先はみんなおつり
寄り道も無駄話も遠慮はいらない
もう失敗も後悔もありようもないのだから


発表 2016/2/2 街118
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雪婆朽ちし案山子と添い寝かな たけし

2018-01-27 | 
雪婆朽ちし案山子と添い寝かな





今冬の寒波は有史以来とか
私は北海道にしばらく暮らしたことがあるが
暖房の備えも内地呂は違うので
室内は軽装で過ごしていた
内地の家は徒然草ではないが夏仕立てばぼで冬は辛い

田畑は一面の白銀で覆われている
放置してあった用済みの案山子もみwない
雪婆にしっかりと羽交い絞めのような添い寝の悲鳴がきこえてきる


原句発表雪2015/2/15 街112
雪婆の朽ちし案山子に潜みゐる
潜り込んだだけではおもしろもに欠けていた
添い寝にまでつっこんだが案山子には迷惑だったかもしれない
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干大根メガソーラーに怪訝顔  たけし

2018-01-26 | 
干大根メガソーラーに怪訝顔





休耕田にソーラーパネルが設置されている
老夫婦だけの大きな農家にソーラーパネルの売り込みが一時盛んだった
今では一時のブー、ウはすっかり消えた
干大根と同じ日差しを浴びるのだが
不倶戴天と言わざるを得ない

原句発表 2015/2/15 街112
干大根メガソーラーと相容れず

相容れず」は直接過ぎたようぬ感じて改めた
句意は変わらない
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白障子座敷童子の覗き穴  たけし

2018-01-25 | 
白障子座敷童子の覗き穴



お正月の賑やかも落ち着いて
静かな暮らしが戻ってきた
暮れに張り替えた障子に穴が開いている

正月に大暴れして喜んだ孫の悪戯の名残だ
しばらくはそのままにしておくつもり

原句発表 2015/2/15 街112
白障子座敷童の涙痕

「涙痕」はほんとうだが悪戯三昧の指朝栃の方が
句意に近い
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ご神木ふぐり落としを見届ける  たけし

2018-01-24 | 
ご神木ふぐり落としを見届ける




この国の神様はなんとも洒脱
こんな厄祓もあったそうな
褌は相撲と祭の道具立てになってしまったが
日本男児はみな褌に「ふぐり」を収めたのだった
ご神木の下でなにやらモゾモゾ
しっかり見届けるのも神様の営みか


原句発表 2015/2/15 街112
御神木ふぐりおとしの半裸かな

半裸かな」が句意を低俗にしてしまった



ふぐり落し
褌を落とすことで、厄落の一方法
誰にも見つからない様に褌を境内におとしてくる

例句もけっこうある

街の灯のゆるびてふぐり落しかな 大林勉
おづおづとふぐり落して真の闇 加古宗也
ふぐり落し来て着く男点前かな 加古宗也
ふぐり落し赤き顔して戻りきし 滝沢伊代次
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大マスク防ぎにあぐぬ大陸禍 たけし

2018-01-11 | 
大マスク防ぎにあぐぬ大陸禍




大陸からの黄砂塵
この季節になると大型のマスクが目立つ
黄砂は江戸時代から飛んできていたようだが
最近は黄砂どころかミサイルまで
到底マスクでは防げない



原句発表 2013/2/15 岳36-4

大マスク防ぎあぐねし大陸塵
大陸塵は黄砂のことで
大マスクと季語が重なる
大陸からは黄砂を凌ぐ災禍がやってくるので
大陸禍としてみた
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奥津城のなにも動かず余花曇 流伴

2018-01-06 | 
奥津城のなにも動かず余花曇




奥津城は墓域
時期におくれた余花がさびしく
おりからの川風にゆらいでいるが
他に動くものは無い
無音の静寂があるばかり
この景は昨年もまたその前年も同じ
くもった空も同じようだ
悠久の時の流れ
何も変わるものは無い


発表 2016/9/25  地梼圏
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薬喰理性のへこむ好奇心 流伴

2018-01-03 | 
薬喰理性のへこむ好奇心



げてもの料理には勇気が必要だが
その味覚には魅せられる
一度はまるとその好奇心は膨張する
薬膳料理にもそのきらいはあえう
おそるおあおる箸をつけるのだが
いつか理性は飛んでいる

発表 2016/2/2 街118x
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遠嶺の一望に満つ寒気かな 流伴

2018-01-02 | 
遠嶺の一望に満つ寒気かな




遠山の連山に雪
その前から此方までは大刈田
一望の冬景色の整然とした佇まい
身も心も引き締まる


原句発表 2016/1/14 地梼圏66
遠嶺の一望と云ふ寒気満つ
語順と措辞を改めた
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