前回に続いて、東山動植物園の記事です。今回は、個人的に好きな鰭脚類(ききゃくるい)について。
東山にいる鰭脚類は、ゴマフアザラシとカリフォルニアアシカ。中央に島のある回遊型のプールが隣り合っている。
ゴマフアザラシはほぼ正円形のプールに雌雄1頭ずつ飼育されている。前に来た時はもう1頭オスがいたのだが。

上陸して気持ちよさそうにお昼寝中。右の寝姿がなんとも言えない。L字型というかS字型というか。右の写真では「うーん」と伸びをしている。
ゴマフは単独生活する種なので、あまりベタベタくっつかないのかと思ったが、仲良くぴったり寄り添って寝ているのがほほえましい。
前回来た時、オスのその名も「セサミ」の解説を見てやってみたかったことがあった(前回はやるチャンスがなかった)。今回も寝ていてはできないかなと思ってしばらくしてまた来ると、起きていて
ぐるぐる泳いでいた。これはチャンス
実は、セサミは「合図するとくるくる回るひょうきん者です」とのこと。

泳いでいたアザラシが僕の前に来て立ち泳ぎして止まってくれた。そして大きなお目々でこっちを見ている。セサミに違いない!
どういう合図をすればいいのか分からないが、試しに腕全体をぐるぐる回してみた。
(写真がないのですが)すると、それを見て体をぐるぐると回転させてくれた! これはうれしい!!
腕を逆回転させてみたが、それには反応せずに同じ向きに回り続け、しばらくすると回るのを止め、こっちを見て「ぶーっ」と鳴いて(鼻を鳴らして?)、また泳いで行った。その後、また目が合ったので腕を回したが反応なし。気まぐれなようだがアザラシに遊んでもらえて楽しかった。
多くの入園者は、アザラシよりもアシカに注目していた。園内にオスの「あうあう」という声が響き渡るのだから。
長方形の回遊型プールにオス1頭と複数のメスが飼育されていて、野生のハーレムに近い状態なのだろう。
手を挙げて寝るメス
今年は5月から6月にかけて3頭の赤ちゃんが生まれたので、お父さんアシカも張り切っているのか、やたらとあうあう言っていた。
大きいのがオス。左の小さくて茶色いのは大人のメス
赤ちゃん。たどたどしく見えるが、岩場を歩くのも泳ぐのも問題なし
オス、メス、赤ちゃんと大きさの違うのが3種類いるが、その事情をよく知らない入園者は「違う種類なの?」などと会話していた。それ以前にオットセイやアザラシだと思ってる人もいた。そういったことを分かりやすく掲示したり、肉声で解説する場が東山には少ない。

子アシカ3頭が集合し、じゃれている。
こうやって社会性を身につけていくのだろうから、アシカにとっていい生育環境なのだと思う。

さて、子アシカの横に野生のアオサギが飛んできた。アシカに悪さをするわけではないからか、オスも追い払おうとはしない。
1頭のメスはその近くでそわそわ。おそらく昨年生まれた(赤ちゃんより1歳年上の)個体。他のアシカたちも何となくテンションが高い。
そう、餌の時間なのです。飼育員が来たので、みんな待っているのだ。(アオサギは時間を知ってやってくるのだろう)
メスは必死にアピールし、いちばんに魚をもらっていた
掲示や公式サイトには、毎日15時30分から給餌で、月1回だけ入園者が餌やり体験(「おやつをあげよう」というイベント名)できることになっている。ところがこの日、飼育員が餌を与えたのは最初の少しだけで、あとは「ご希望の方はどうぞ」とにわか餌やり体験が始まった。こういうのを体験型展示の一環として上手に展開できないものだろうか。
人だかりができていたが、アシカの頭数も多いから希望者のほとんどが餌をやれたようだ。
アシカたちは慣れたもので、魚をぽんと放り投げる人にはジャンプしてキャッチし、網の隙間から差し出す人には
身を乗り出して、びよーんと首を伸ばして食べる
アオサギはおこぼれを頂戴しようとしていたのだろうが、うまくいかなかったようだ。大人のアシカたちは魚をもらうのに夢中、オスもメスも関係ない。その間子ども達は
まとまってお昼寝
食事の時間が終わり、一段落付くと、メスと赤ちゃんが組になっていた。オスはそれを見守っている。(子どものいないメスは離れて遊んでいた)

授乳中のようだ。生後1年間くらいは母乳で育つらしい。
時折「あうあう」と鳴き、夫婦で話しているよう
「あらあら、ちょっと、お隣の奥さん聞いてくださいな」
なんとなくほのぼのする光景だった。
餌やりの時はたくさん人がいたのに、この様子を見ている入園者はほとんどいなかった。餌をやるだけでなく、こんな場面を見せるのもいい。アザラシとアシカの展示場が隣り合っているんだから、その違いを分かりやすく示すこともできるだろう。繰り返すけれど、東山は環境も動物もいいものが揃っているのに、それを生かす展示方法がなされていないのは残念だ。
※おおざっぱに解説すると、鰭脚類はセイウチ/アザラシ/アシカに分かれる。牙のあるのがセイウチ、アザラシとアシカは前足の形と耳たぶの有無で区別できる。トドやオットセイもアシカ類なので、それらの識別はやや難しい。
もう少し続けます。(次回は主に植物園)
東山にいる鰭脚類は、ゴマフアザラシとカリフォルニアアシカ。中央に島のある回遊型のプールが隣り合っている。
ゴマフアザラシはほぼ正円形のプールに雌雄1頭ずつ飼育されている。前に来た時はもう1頭オスがいたのだが。


上陸して気持ちよさそうにお昼寝中。右の寝姿がなんとも言えない。L字型というかS字型というか。右の写真では「うーん」と伸びをしている。
ゴマフは単独生活する種なので、あまりベタベタくっつかないのかと思ったが、仲良くぴったり寄り添って寝ているのがほほえましい。
前回来た時、オスのその名も「セサミ」の解説を見てやってみたかったことがあった(前回はやるチャンスがなかった)。今回も寝ていてはできないかなと思ってしばらくしてまた来ると、起きていて

実は、セサミは「合図するとくるくる回るひょうきん者です」とのこと。


泳いでいたアザラシが僕の前に来て立ち泳ぎして止まってくれた。そして大きなお目々でこっちを見ている。セサミに違いない!
どういう合図をすればいいのか分からないが、試しに腕全体をぐるぐる回してみた。
(写真がないのですが)すると、それを見て体をぐるぐると回転させてくれた! これはうれしい!!
腕を逆回転させてみたが、それには反応せずに同じ向きに回り続け、しばらくすると回るのを止め、こっちを見て「ぶーっ」と鳴いて(鼻を鳴らして?)、また泳いで行った。その後、また目が合ったので腕を回したが反応なし。気まぐれなようだがアザラシに遊んでもらえて楽しかった。
多くの入園者は、アザラシよりもアシカに注目していた。園内にオスの「あうあう」という声が響き渡るのだから。
長方形の回遊型プールにオス1頭と複数のメスが飼育されていて、野生のハーレムに近い状態なのだろう。

今年は5月から6月にかけて3頭の赤ちゃんが生まれたので、お父さんアシカも張り切っているのか、やたらとあうあう言っていた。


オス、メス、赤ちゃんと大きさの違うのが3種類いるが、その事情をよく知らない入園者は「違う種類なの?」などと会話していた。それ以前にオットセイやアザラシだと思ってる人もいた。そういったことを分かりやすく掲示したり、肉声で解説する場が東山には少ない。


子アシカ3頭が集合し、じゃれている。
こうやって社会性を身につけていくのだろうから、アシカにとっていい生育環境なのだと思う。


さて、子アシカの横に野生のアオサギが飛んできた。アシカに悪さをするわけではないからか、オスも追い払おうとはしない。
1頭のメスはその近くでそわそわ。おそらく昨年生まれた(赤ちゃんより1歳年上の)個体。他のアシカたちも何となくテンションが高い。
そう、餌の時間なのです。飼育員が来たので、みんな待っているのだ。(アオサギは時間を知ってやってくるのだろう)

掲示や公式サイトには、毎日15時30分から給餌で、月1回だけ入園者が餌やり体験(「おやつをあげよう」というイベント名)できることになっている。ところがこの日、飼育員が餌を与えたのは最初の少しだけで、あとは「ご希望の方はどうぞ」とにわか餌やり体験が始まった。こういうのを体験型展示の一環として上手に展開できないものだろうか。
人だかりができていたが、アシカの頭数も多いから希望者のほとんどが餌をやれたようだ。
アシカたちは慣れたもので、魚をぽんと放り投げる人にはジャンプしてキャッチし、網の隙間から差し出す人には

アオサギはおこぼれを頂戴しようとしていたのだろうが、うまくいかなかったようだ。大人のアシカたちは魚をもらうのに夢中、オスもメスも関係ない。その間子ども達は

食事の時間が終わり、一段落付くと、メスと赤ちゃんが組になっていた。オスはそれを見守っている。(子どものいないメスは離れて遊んでいた)


授乳中のようだ。生後1年間くらいは母乳で育つらしい。


なんとなくほのぼのする光景だった。
餌やりの時はたくさん人がいたのに、この様子を見ている入園者はほとんどいなかった。餌をやるだけでなく、こんな場面を見せるのもいい。アザラシとアシカの展示場が隣り合っているんだから、その違いを分かりやすく示すこともできるだろう。繰り返すけれど、東山は環境も動物もいいものが揃っているのに、それを生かす展示方法がなされていないのは残念だ。
※おおざっぱに解説すると、鰭脚類はセイウチ/アザラシ/アシカに分かれる。牙のあるのがセイウチ、アザラシとアシカは前足の形と耳たぶの有無で区別できる。トドやオットセイもアシカ類なので、それらの識別はやや難しい。
もう少し続けます。(次回は主に植物園)
でも、皮膚がツルツルなのと、毛がパヤパヤ生えてる違いはなんなんでしょう?大人と子ども?それとも水で濡れるとツルツルになるのかしら?
アザラシは、目が落ちそう~!
毛並みの違いは濡れてるか乾いてるかの違い、と思って改めて写真を見ると、大人と子どもでも違いますね。子どもの方がパヤパヤして乾きやすいのでしょうか? 雄と雌でも色が違います。
アザラシに触ったことがありますが、バキバキの硬い毛でした。アシカは少し柔らかく見えますが、どこかで触らせてくれないかな。
赤ちゃんも多く生まれているようで数が多く、野生と同じようなハーレム状態を作れているのが良いですね。
続編を楽しみにしています。
アシカは大家族や託児所みたいな雰囲気でした。実際の浜でもこんな光景なのでしょうか。
お姉さんアシカもいるので、来年以降に他園へ転出するのでしょうが、その前に3頭でアシカ社会のルールをしっかり身につけられるでしょう。
植物園は、温室から合掌造りの家まであって広かった。全容を分からないまま時間切れ&疲労で退散してしまいました。