広く浅く

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路面の「止ま 」

2019-06-12 23:44:29 | 秋田の季節・風景
前回は「止まれ」の道路標識。今回は、路面に白線でペイントされた道路標示の「止まれ」を秋田市内から2つ。※「止マレ」について以前取り上げています
とある「止まれ」
ここの「止まれ」標識は電柱に設置。これなら倒される危険はないが、位置が妙に高いのは、広告に遠慮してる?

路面の標示は、停止線と「止」はくっきり、「ま」は左側のみうっすら残り、「れ」は見当たらない。実質「止  」。

1つの標示の中でも、すり減りかたが不均一なのはよくあること。ただ、ここの場合、明確な原因があった。
左右方向の交わる広い道に注目。アスファルトが新しい。ここの広い道では、道路の改良工事が行われ、舗装が新しくなった。その新しいアスファルトは、こちら側の「止」の中ほどまでかかっている。

路面の標示は、通常は道路管理者か警察(種類によって違う。止まれは警察)が発注してペイントされる。しかし、舗装をはがすライフラインなどの工事がされた場合は、その発注者が工事後に再舗装・再ペイントするようだ。原状復帰というヤツ。本件のような道路管理者発注の道路工事でも、警察管轄の道路標示については、同じ仕組みなのだろう。

秋田県内では、停止線や横断歩道の白線が、薄れたままのことが少なくない。交通量が多い道路の信号機のない横断歩道の線がほぼ消えて見えないことを警察へ連絡しても、「順次引き直しています。しばらくお待ちください」と、引き直しまで1か月以上かかったことさえあった。
そのような白線が薄れてしまっていた道路において、舗装をはがす工事が行われた場合は、当然ながら薄れた状態に原状復帰するわけではなく、くっきりと引き直される。費用は向こう持ちでタダで新しくしてくれるわけで、道路管理者や警察としては喜んでいることだろう。

一方、舗装し直した工事の発注者としては、引き直す白線は極力少なくしてコストを抑えたいはず。
ここの工事で影響を受けたのは、停止線と「止」の上半分であって、いくら薄れていも「まれ」は無関係。さすがに「止」の上半分だけ引き直すのはいくらなんでも…だから、このように引き直したのだろう。せめぎあいの結果が「止  」。
これで「止まれ」であることは伝わるから、これでいいのかも。


別の場所。広い道路に生活道路が突き当たる丁字路(秋田西中近くです)。
「止ま」?
これは前の「止  」とは事情が違う。アスファルトは全部新しいし、白線にはチョークの下書きも残っていて、最近、引かれたばかり。
じゃあ「れ」はどこへ行った?

ここにあった!
「れ」だけ異様に曲がった位置に書かれている。
電柱の標識はかなり色あせている

「止まれ」が曲がってしまったのは、道路形状に従ったため。
ここは丁字路ではあるのだが、突き当たる狭い道は丁字路のすぐ手前でほぼ直角に曲がっている。極端に言えば、並行していた道路が、急に曲がって合流する、あるいはデジタル数字の4の形。
交わる道側から
そのほぼ直角の線形に合わせて、定められたサイズの「止まれ」を書くと、曲げざるを得なくなるのだった。

「止まれ」を書くべき道路が一直線でない場合は、その形状に合わせて文字を配置するようだ。そうしないと、文字に気を取られて走行位置を誤って危ないのかもしれない。
(再掲)青森県弘前市の寒沢の坂(寒沢“スキー場”)でも

でも、これほど急角度のものは珍しいであろう。
道路を進んでくる車の運転者の視点では、
ぽつんと「れ」だけにも見える(もう少し左寄りでもいいような?)
ここを通るのは沿道の住民が大部分かと思われるものの、停止線や標識は曲がった先にあって気づきづらいから、「れ」だけでも手前から見えることで、予告の役目も果たしていそう。
Googleストリートビューによれば、少なくとも2012年には同じ書き方がされていた。

別の「止まれ」の話題
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