田神六兎の明るい日記帳

田神六兎の過去、現在、そして起こるであろう出来事を楽しく明るくお伝えします。

愛すべき教え子達

2015年01月03日 | 仕事
昨年のイブの日記『喪中の年末年始』で書いたことの報告をします。女子大と塾の講師を辞め、教え子は増えなくなりました。当たり前ですね~。

 近頃はsimフリーの時代に入りつつあり、電話番号やアドレスを変えることは少なくなりましたが、以前は携帯電話会社の縛りがなくなると、新機種に変えることで「しがらみを捨てる」娘が多かったです。電話の文化の違いでしょうが、過去の清算を見事に済ませることは立派と言わざるを得ませんでした。私の年賀メールは、在学中の講師が、「しがらみ」になったかどうかのリトマス試験紙でもあります。

 
 年々発送数も減りましたが、今年は2通がUndelivered Mailでした。結婚であることを祈る私です。中には送り返されもせず、返事も無い音信不通の子から、数年ぶりに返信年賀が届きました。めずらしいのは、姓が変わった娘さん、いや奥さんから「あけましておめでとうございます(*^▽^)/いつも新年の挨拶楽しみにしとります」なんてのもありました。

 このように教え子には葉書の年賀状はめったに使わないのですが、塾で合格させられなかった男子から、今年も年賀状が届きました。「先生のおかげで合格できました」と記してありました。実は合格の知らせは昨年に続いて二度目です。この子はほぼ合格を手中にしていたのですが、残念なことに不合格でした。彼の弱点の注意深さの欠如が緊張のあまり、本試験で出てしまったそうです。アルバイトで生活していた彼は、再びの入塾費用は工面できそうにもありませんでした。父親のいない彼にローンを組ませようとする塾の営業から遠ざけるために、彼に就職と独学を勧めました。不安がる彼に、塾に内緒の「通信教育」を私のテキストと試験問題で実施してあげました。これは立派な内規違反ですので、私のPC上の彼の全てのデータとメールアドレスは消去したのでした。

 
 通信教育の成果より彼の努力が実り、彼は合格しました。よほど合格が嬉しかったのでしょう。昨年の年賀状に合格の知らせが書いてありました。ところが昨年の今頃は母のことで手一杯でした。メールアドレスなど個人情報は全て消去していましたので、彼には何も伝えられませんでした。「お礼を言う必要など無いよ、おのれの手で勝ち取った合格だと・・・思ってね」と。

 
 在学中に話してくれましたが、彼は幼くして父親を亡くしたそうです。母と姉の三人家族で、彼は母と姉に守られて成長したそうです。塾で教えている頃、姉の結婚式で父親の代理を務めたと誇らしげに語っていました。その誇らしげに語る彼が少し成長したように見えたのでした。それまでの彼はドラえもんの「のびた君」にそっくりな男子でした。今日彼に寒中見舞いを書こうと思うオイラです。彼は天国のお父さんに褒めてほしいのでしょうね~。賀状には彼の住所が書いてありましたもの、お父さんに代わって私が褒めてあげることにします。

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