たびびと

世界を楽しく旅しましょう!

世界遺産観光地から開発途上国まで、世界各地の心あたたまる、すてきな風をお届けします。

母音

2012年09月19日 | 語学の旅
英語が苦手だった。
苦手というより、大嫌いだった。
高校からだ。

小学校2年生。元フライトアテンダントの家へ英語を習いにいく。当時、フライトアテンダントはスチュワーデスと呼ばれていた。

3年間通った。何も身に付かなかった。

ある日、先生の都合が悪く、ご主人が英語を教えてくれた。
いつもの先生(奥さん)が帰宅して、彼女にバトンタッチをするときに言った。

「お前、何教えてんだ。なんにもできるようになってないじゃないか」
何となく、自分が怒られているようで、子ども心にも恐縮した。

その通りだった。
すでに数年通っていたが、アルファベットが書けて、My name is しか言えなかった。


母親はいろいろな塾、習い事に通わせたが、塾の中身、質はよくわからない。確認もしなかった。


まあ、それはそれでいい。話を先に進めよう。




小学6年から通った地元の進学塾。小学6年から、中学1年の英語の教科書を使って勉強した
コノリー先生という、若いイギリス人。日本語ペラペラ。今思うと、ハーフの方だったのだろう。

めちゃくちゃ教え方がうまかった。
そして、なぜかよくほめられた。

「これはエクスクラメーションマークというのよ」
先生が質問したので、その言葉をメモした。

先生が大きな声で言った。
「みんな見て。○○くんは、今の言葉をきちんと教科書に書いているよ。こういうやる気のある姿勢が素晴らしいのよ。勉強ができるようになるのよ」

こんな感じで、毎回、毎回ほめられる。気持ちよくなって、家でもよく勉強した…というのはうそ。さすがに家では勉強しなかった。でも、授業に出ているあいだに、自然に英語が好きになる。

発音記号のこと、英語、米語の違いをていねいに教えてくれたのは、この先生だけだった。
日本語の母音はアイウエオ。
英語の母音はアだけでも何種類かのアがある。このすべてのアの発音を聞き分けることができないと、英語を正確に聞きとることはできない。

たくさんの母音がある。先生は違いを説明し、発音をする。
どう発音するのかも説明してくれた。

発音の違いをマスターはできなかったが、違いがあるということがわかった。
こんな大切なことを、中学、高校、大学の先生は教えてくれなかった。

勘違い

2012年09月17日 | 語学の旅
スペイン語が人の役にたてるレベルにまで向上していた。

実はスペイン語検定2級の資格を持ってい。
スペイン語検定3級が英語検定準1級レベルと言われている。
2級はかなりの難関。

ちなみに英検準1級にも、数年前に合格した。

こんなぼくは語学が得意だったのだろうか。

いや、そんなことはない。
大の苦手。

過去に、大学入試の中に共通一次試験というものがあった。
今のセンター試験のようなものだ。
国公立大学受験の人は全員共通一次試験を受ける。
ぼくの英語の点数は、全国平均を下回った。

この程度のレベルであった。




先ほど、空港内で面白いことがあった。
ぼくの英語の実力がおわかりいただける。

ウロス島観光で、おしりが濡れてしまっていた。
といわけで、空港入り口の日があたるところで、ズボンを乾かしていた。
ずぼんをはいたまま、日に当たる。少しずつあたたかくなって気持ちがいい。
ついでに腰の体操もする。
クルクルクルと何回も回す。

「…」
近くを通って外人がぼくに何かを言った。
どこの国の人かはわからない。アメリカ人かヨーロッパ人だろう。

彼の顔を見る。再度英語で話しかける。
「国内ツアーの旅行代理店…」

国内ツアー ?
旅行代理店 ?

ここは空港。ぼくは日本人。

「ここは空港だよ。国内ツアーは旅行会社に行かないと…」

彼はまじまじとぼくを見つめる。

今度はジェスチャーつき。
タバコを吸うしぐさを見せて、
「Cigar lighter」

たばこの火を持っているか聞いていることが分かった。

「ごめんね。持っていないよ」
「O.K. No Problem」
彼は去って行った。

Cogar を Tour と聞き取り、あとは推測で適当なことをイメージして理解をした。
てんで見当違い。

これがぼくの英語の実力だ。
とにかく、英語の発音はまったく聞き取れない。

ホンジュラスに住んでいるとき、ケーブルテレビ番組を見ているとき、妻に聞いたことがある。

「これ、何語だ ?」
「英語にきまってるじゃない」
「…」



国際ATMの故障

2012年09月15日 | ペルーの風
「ありがとうございましたー」
若い2人は元気よくお礼を言うと、ノエリアと一緒にTACAのチェックインカウンターへ突き進む。
いざ出陣だ。

TACAのチケットを購入しようとしていたが、すぐに、座席後方にある国際ATM(キャッシュコーナー)に移動した。
現金を使い果たしているらしく、カードで国際ATMから引き出しをするようだ。


「えー、きゃー」
何やら楽しそうな声が聞こえてくる。


うまく引き出せないようだ。
これはよくある。特に田舎。

コスタリカの首都サンホセでも、国際VISAカードで現金引き出しができなかった。
制度上は問題なく引き出せるはずであった。

開発途上国ではこんなことがよくある。トラベラーズチェックも換金できないことが多い。
だから、現金を多めに持参しなければならない。


2人はTACAのカウンターに移動。チケットをクレジットカード決済することにしたようだ。
「えー、またー?」

声は聞こえないが、このような表情をしている。

今度はクレジット決済の機械が反応しない。田舎の空港なので、誰もクレジットカードを使わないのだろう。
観光客は、みな最初からチケットを持ってきている。


「どうするのだろう」
興味津々になって見ていた。

あなたらなどうするだろうか?




開発途上国の空港職員がとった手段は…

「バンバン」
読み取り装置を叩き始めた。


「そんなことをしても…」
昔の日本人のようだ。




「やったー」
突然の歓声。

何と動いたらしい。

すごいものだ。

「後から正確な値段が引き落とされていればいいのだが…」
彼女たちの幸運を祈った。

2人は出国税をブースで購入。
出発ゲートをくぐり、搭乗ゲートへと消えていった。


「人の役にたつのは嬉しいなー」
椅子にゆったりと腰を下ろし、余韻にひたる。


ところが、彼女たちとは、思わぬ場所で、思わぬ再会をすることになる。
2度あることは3度ある。

彼女たちとの太い運命の糸は、このときのぼにくは見えていなかった。



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通訳開始

2012年09月13日 | ペルーの風
ノエリアは説明を続ける。


リマから日本までのアメリカン航空のチケットは、LAN航空が発券している。

LANの職員がノエリアに伝えた。
今いるフリアカから首都のリマ、首都リマから日本までのチケットは連動している。
もしフリアカからリマまでTACAで移動をして、LANを利用しないと、予約システムの連動がおかしくなるり、首都リマから日本までのチケットが発券できない可能性がある。

でも、今はそんなことを言っている場合じゃない。私の経験から、首都で日本までのチケットが発券できない可能性は少ない。

問題は、彼女たちの、首都リマから日本までのチケットの日程変更。
空港閉鎖によりLAN航空が運行停止をした。リマから日本までのアメリカンのチケットはLANにより発券されている。だから、リマに着いたら、アメリカンではなくLANのカウンターで日程変更の相談をしなければならない。

LANが責任を持って解決する義務がある。


「これを伝えてほしいのよ」
「了解、了解。じゃあ行こうか」

2人で、彼女たちが座っている席まで移動した。


「こんにちは。彼女に通訳を頼まれたので、説明しますね」
「どうもありがとうございます」

2人の日本人女性は笑顔で言った。
一人は大きなサングラスをかけている。どこかの芸能人が顔をかくすような格好だった。まさかね…。


ノエリアがスペイン語で話す。
訳して日本語にしていく。
さっき状況を確認したので、説明は問題なかった。

「おふたりは、リマまで、昨日のチケットを持っていますよね。ところが、今日のLAN航空全便は全て満席です。だから、今キャンセル待ちをしています。

でも、ここ数日の空港閉鎖で、たくさんの人がキャンセル待ちをしています。このままLANを待っていても、多分搭乗するのは難しいです。

今、TACA航空がリマまで運行するけど、これにはまだ、わずかですが座席がります。お金を払わないといけないけど、これなら間違いなくリマまで行けますけど、どうしまかってノエリアさんが言っています」

「えっ追加料金ですか。待っていても空きがないんですか」
彼女たちはぼくに怒る。

「そ、そんな、ぼくに言われても。ただ通訳しているだけですから…」
心で思うが、とても口にはできない。

彼女の質問をノエリアに伝える。

「リマまで約150ドルです。結構な追加料金です。でも、既にリマに移動する日が遅れています。キャンセル待ちの可能性はないから、確実にリマまで移動できるTACAがいいと思いますよ」
ノエリアのスペイン語を日本語にする。

2人は何やら相談している。
結局、
「仕方ないねー」
で一致した。

「わかりました。TACAにします」


ノエリアが説明を続けた。
「リマに着いてらかのことだけど、LAN航空のカウンターで、アメリカン航空のリマから日本までのチケットの日程変更を頼んでみてくれる。

アメリカンのチケットだけど、販売したのはLANなの。だから、今回の遅延に対する変更の責任はLANにあるの。LANがその手続をしなければならないの」

彼女たちは了解した。





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日本人女性の状況

2012年09月11日 | ペルーの風
ここは地球の裏側にある国ペルー。
のどかな田舎街にあるフリアカ空港で心配している3人の日本人。

2人組の女性。若いお嬢さんだ。学生にもみえるが、社会人だろう。
ノエリアが話をしていた、昨日リマに移動できなかった2人は、この女性たちだった。
ノエリアが何回か声をかけに行く。

もう一人は30歳後半の男性。日本人にしては少し太め。外人の女性と一緒にいる。
後から、彼はブラジルに住む日本人男性で、奥さんはブラジル人だということを聞いた。
この2人は、HISを利用してブラジルから旅行をしていた。ブラジルもHISがあるらしい。




突然、空港内に小さな歓声。
LAN航空チェックインカウンターに職員が表れた。

「これで日本に帰れる」
胸をなでおろした。


この後まだ、心配が続くことを知らずに...


何人かの人がカウンターに詰め寄る。

「今日は飛ぶのか?」
「運行予定です」

嬉しい答えが聞こえてくる。




ノエリアが日本人女性グループとずっと話をしている。
そして、ぼくのところにやってきた。

「彼女たち、英語を少し話せるけど、私の言っていることがよく理解できないの。悪いけど、通訳してくれる?」

すっかりノエリアとは打ち解けていたので、快くO.K.の返事をした。

「彼女たちはスペイン語を話せないの。英語は少し。フライトについて説明しているけど、私の言っていることをわかってくれないの」
「何を伝えればいいの」

いきなり通訳をする前に、彼女たちの状況とノエリアが言いたいことを知っておく必要があった。その方が、通訳がスムーズにいく。

ノエリアの説明が始まった。
長ーい説明だが、要点を書いてみる。


彼女たちは昨日のLAN航空のチケットを持っている。
今日のチケットは持っていない。今、キャンセル待ちをしている。

ここ数日の雨による空港閉鎖で午後3便とも満席。他にキャンセル待ちをしている人もたくさんいる。キャンセルに期待はできない。

天候理由のフライト変更なので、LANのキャンセル待ち、日程変更は手数料がとられない。でも、いつ座席が確保できるかわからない。今日、明日、仮にフライトがあっても、座席の確保は難しいと思う。

今チェックインをしているTACA航空には、今なら、わずかな空席がある。一人150ドル払えば、リマに移動できる。


かなり複雑な状況だ。かたことの英語では理解できないことがよくわかった。
しかも、問題はまだあった。




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