Sketch of the Day

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想い出の新横浜通り

2020-09-24 | Memory of Yokohama life as a child

新横浜通りの三ツ沢から横浜駅方面に下る坂道の風景は忘れられない。新横浜通りは、新横浜駅から滝之上の自宅にタクシーで戻る時によく通った。と云っても決して頻繁ではなく、静岡の実家から横浜の自宅に戻る際、時々使った程度。当時、小学校が休みになると祖父母のいる清水に帰省するのだが、長い休みが明け新幹線の新横浜駅に降り立つ。そこで普通なら横浜線、京浜東北と乗り継いで山手駅に向かうのだけれど、新横で既に日が暮れ、ああ疲れたね!となると、タクシーで滝之上直行という決断が下される。しかし此れは可成り贅沢な決断であったと思われる。だから実際、全然頻繁ではなかったのだ。

夜の新横浜駅の記憶は全くない。其れも其の筈、当時の新横は見渡す限りの田畑或いは空き地で、其の侘しさは今の新横からは想像もつかない。むしろ実家のある静岡駅前の方が遥かに都会であった。そういう訳で、恐らく当時の新横浜駅前は真っ暗!だったのであり、故に記憶が飛んでいると思われる。それなのに、此の坂道だけは記憶が鮮明である。其の理由を留めておこうと思って此のスケッチを描いた。

新横から坂道迄の記憶も全く無い。其の間も恐らく真っ暗!だったからであろう。しかし此のS字カーヴの急坂に差し掛かると、先ず谷間に僅かばかりの灯火が見え始め、さらに下っていくとやがてパッと市街地の夜景が俯瞰される。其の見え方が劇的で、子供乍らにああ横浜に帰って来たんだ!と思うのだった。今だとランドマークタワーなど見えるようだが、当時はそういった高層ビルの灯は殆ど無かった筈である。

ところで此の坂道、実はつい最近までどこなのか分からずにいた。が、試しにGoogleマップで新横浜から滝之上の元自宅までのルートを検索をしてみた。すると一発で此の坂道を通るルートが出た。念のためストリートビューで確認したところ間違いはなかった。まさに此の坂道だった。ちなみに、夜の新横浜の記憶は無いと云ったが、昼の新横については忘れ難い想い出がある。其れについては稿を改める。

スケッチメモ:此のスケッチは、ストリートビューを写生したものがベースになっています。ストリートビューは昼間の映像なのと、鉛筆での夜景表現に自信がなかったので、普通のスケッチブック(白紙)に2B・4Bの鉛筆で昼間の風景をスケッチ後、フォトショップで色調補正(階調反転)、同じくフォトショップで灯火のみ描き込みました(混合ブラシツール使用)。前方を走る車の尾灯も赤のブラシで描いてます。更に其れをMacの写真アプリに読み込んで「ドラマチック(冷たい)」のフィルタをかけて仕上げています。夜景の雰囲気は出たと思いますが、スケッチが全然下手くそです。


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