Sketch of the Day

This is Takeshi Kinoshita's weblog.

landscape architecture, Vol.95, No.3, ASLA

2005-03-15 | Media
*Bogota Dresses in Green, By Jimena Martignoni, p.105-111
コロンビアの首都ボゴタにおいて、水系や都市公園に代表されるパブリック・オープンスペースの改修を通じて、治安、経済的に疲弊した都市の再生をねらった事例の紹介。文化やレクリエーションといったテーゼは明らかに二の次で、「ランドスケープ」にはまずもって経済と安全への貢献が希求されているところがラテンアメリカ的と言えようか。いや、ヨーロッパも似たような状況なのだが。

*UPDATING OLMSTED, By Frank Edgerton Martin, p.66-74
オルムステッドSr.当初設計(1883)によるクラシックパーク‘ベル島公園’(Belle Isle Park, Detroit)を、自然と教育、レクリエーションの視点から保全する計画(ASLA AWORD 2004 受賞)。オルムステッドによる1883年プランが掲載されているが、これだけの規模の園地を樹木と芝生で構成しきってしまうというのはやはり時代を感じさせる。このプランに対して、「もっとアトラクションをつくってくれ」と言う市側と摩擦を生じ、オルムステッドが仕事を放棄する逸話が紹介されている。いつの時代も同じだな。デザイナーとしてのオルムステッドの一面が垣間見られるような話である。さらに感心するのは、島東部の氾濫原に位置する河畔林には手をつけないというオルムステッド当初のスキーム(現在も生きている)だ。さて、現在提案されているプランは、オルムステッド・プランを下敷きとしつつも、時間と空間が細分化された現代を反映していて、比較対象としては面白い。デザインとしてはぜんぜん面白くない。オルムステッドの方がぜんぜんかっこいい。

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