Sketch of the Day

This is Takeshi Kinoshita's weblog.

23rd week

2009-06-08 | Japan
09/06/01(月)
  • 学務対応:インターンシップ、緑地環境学実習Iの準備。
  • JABEEワーキング会議。自己点検書の内容検討と準備体制、学科への協力事項などの検討。

09/06/02(火)
  • 次週からの授業「緑地環境学実習I」の事前課題のアナウンス及び資料配付のために、午後一で柏のフィールドセンターへ。
  • 松戸にとんぼ返りで、千葉県農林水産部の方と科学技術振興調整費/地域再生計画の件で仕切り直しの打合せ。
  • 学務関係:普遍コア科目「ランドスケープへの計画と設計」の試験問題の準備等。

09/06/03(水)
  • 午前中、文化庁の本中主任調査官が来学され、江戸川~段丘崖一帯に展開する風致景観、千葉大学園芸学部キャンパスを含む近代の造園遺産を一体のものとして保護、保全していくことの、地元行政、東葛地域にとっての戦略的重要性、必要性について講演された。松戸市(35名!)、柏市、千葉県の各自治体職員、学生、教員、メディア関係者らで会議室はほぼ満席となった。講演後、松戸市長もまじえて学部長を訪問された。文化的景観の説明に際し、「土地利用としての評価」の重要性を再三強調されていたのが印象的だった。
  • これを僕なりに解釈するなら、松戸キャンパスの文化遺産/風致景観は園芸学部が園芸教育・研究の場として活用することを通じて実践的に保護・保全される必要があるということだ。緑地だけ残れば所有者は誰でもよいということでは断じてない。モノの重要性もさることながら、モノを支えているシステムがより重要なのである。
  • 午後はゼミ。東金八鶴湖景観再生プロジェクトについて。
  • 夕方、総合計画審議会のため流山市役所へ。

09/06/04(木)
  • コース・学科会議:JABEE認定継続審査自己点検書の準備体制と役割分担について。
  • 学科会議終了後,千葉市役所に移動。パークマネージメントの推進に関する千葉市との共同研究の一環で、市役所職員に向けたレクチュア(田代教授による)に柳井氏とともに列席、終了後意見交換ほか、今年度の共同研究の打合せなど。
  • 学務関連:JABEE対応,インターシップ対応。

09/06/05(金)
  • 西千葉キャンパスで普遍コア科目の授業「ランドスケープへの計画と設計」の最終回。「サスティナブル・コミュニティとランドスケープ」についてのレクチュアと最終試験。
  • 引き続いてドクターコースの授業「エコデザイン論(2)」の僕の担当の最終回。「都市緑化と環境配慮」について。
  • 学務関連:インターシップ対応等。

09/06/06(土)
早稲田大学芸術学校の授業「ランドスケープ・デザイン論」の見学会。学生さんたち(といってもみなさん社会人)と港北ニュータウンのグリーンマトリックス(第一地区)を歩く。実に久しぶりの港北(センター北駅~大塚・歳勝土遺跡公園~山崎公園~牛久保公園~徳生公園~山田富士公園~北山田駅)。グリーンマトリックスもいよいよマチュアな様相を呈してきたのとコミュニティ臭くなってきたのが◎。学生さんたちは一様にスケール感に驚いていたよう。


歩行者専用道路が途切れるとすぐさま公開空地が続く。
公開空地を通り過ぎるとまた歩行者専用道路につながる。
これぞグリーンマトリックスの真骨頂。


歩行者専用道路に面した寺院の擁壁。
メンテナンスフリーの壁面緑化。おみごと。


山崎公園から「くさぶえのみち」にぬける立体交差部分。
言われなければ上部は車道とは気づかない。


それにしても、このせせらぎのエコな感じはどうだろう。
一朝一夕につくり出せるものではない。


ディテールはこんな具合。いい。


落書きチックを装ったこの橋名、バツグンのセンス。
こうなってこそ公園も一人前というものだ!

09/06/07(日)
先頃、読売新聞において「園芸学部移転にともなう柏Cの売却構想」が―ようやく―すっぱ抜かれた。松戸Cのみならず柏Cまでも売却し、その見返りに得るのが西千葉の東大生研千葉実験所跡地と原野同然の▽大誉田農場だ。あまつさえトータルで10ヘクタールの校地を千葉大は失う。常識的に考えてあり得ない土地取引だ。本部は学生の教育上のメリットを主張するが、当の学生は園芸の松戸残留を望んでいる(アンケート結果)。

松戸Cや柏Cを売ってもかまわないとする発想は、常磐線エリアとTXエリアの可能性を認めないかあるいは無視して、総武沿線に自閉するという考え方に裏付けられている。しかるに柏Cはハートランド(Heartland)である。その戦略的位置の重要性は誰の目にも明らかで、仮にも手放すとなれば、千葉大は経営感覚を疑われよう。それはおいておくとしても、柏Cの背後にあって△大が勢力範囲(Sphere of influence)を広げつつあるのは周知の事実であり、よって柏Cを売却するならその相手は△大をおいて他にあるまい。

こう考えてくると、今回の移転騒動の核心というか実態は、東大生研千葉実験所の移転でもなく、まして松戸Cの移転でもなく、△大による柏Cの獲得なのではないかと思えてくる。少なくとも、松戸C(の移転)は手段であり目的ではない。。。とにもかくにも、この問題は、難しいことはいわずに、非常に常識的なレベルで決着がつくような―あるいはつけるべき―問題のような気がしてならない。