Tuesday, 14 Oct. 2008 ランドスケープ国際学生コンペの審査委員会
2度目の杭州である。前回(9年前)も、同じシンポで蘇州を訪れた際に個人的に足を伸ばしたのだった。今回は学会のツアーにて参加なので気楽。空港から送迎バスでホテルにチェックイン後、一休みしてから、国際学生コンペ(スポンサーは杭州の民間造園会社)の審査委員会に出席。今年の応募数は地元中国から9作品、日本から1作品の計10作品(韓国はノーエントリー)で、金賞1作品、銀賞2作品、銅賞6作品を選定した(選外は1作品だけ(笑))。ジュリーメンバーは各国の代表2~3名で構成され、各人が全10作品を審査、順位をつけ、その結果を作品毎に加算して合計値が最も少ない作品を金賞にする、という審査が行われた。日本からの1作品は銅賞だった。
僕はデザインの質もさることながら、敷地解析から設計に至る流れやプログラムがしっかりしている作品に高得点を与えた(残念ながらそれらの作品は金賞に選ばれなかった)。金賞受賞作は、確かに創造的なデザインではあったが、その根拠(の説明)が弱かったので、僕の評価はそれほど高いものではなかった。しかし、他の審査員が推すのだからまあしかたがない。
コンペのジュリーメンバー
委員会終了後、ホテルで夕食をとってから、西湖で開催されている「印象西湖」(北京五輪の開会式をプロデュースした張芸謀らによる)を観劇。湖上で繰り広げられる一大叙事詩。見事ではあったが、ロケーションとランドスケープを生かし切れていないという印象を受けた。ただ、公園や水景の活用プログラムとしては大いに学ぶべき点があった。
「印象西湖」のワンシーン
Wednesday, 15 Oct. 2008 学術シンポジウム
学術シンポジウム。専門的な(研究の)アプローチが全体の中で何ができるか、あるいは各国の研究が中日韓3ヶ国のレベルからみてどんな意味をもっているかという視点が不足していること。自国の歴史文化への強い確信について。。。東アジア、とりわけ韓国と日本には、今回の開催地、西湖のランドスケープのコピー(というと怒られるが)が古来たくさん存在する。それらは、グローバル化の現代でこそ、東アジア固有のランドスケープとして評価されるものの、コピーされた当時においては、中国を起点とするプチグローバリズムの結果にほかならないこと。
その他、IFLAの代表団が今回のシンポジウムに招待されていたこと。次回の大会は2年後に日本で開催されること(日本が毎年開催に強硬に反対したのに対して、韓国は毎年開催を強く主張)。JILAのIFLAへの復帰が強く期待されていること。中国風景園林学会の機関誌「風景園林」がインターナショナルジャーナル(英名 Landscape Architecture)として世界頒布されること。さらに、中国風景園林学会と北京林業大が販売元となって、英国 Landscape Research Group の機関誌「Landscape Research」が中国国内で頒布されること等々、今後の日本の立ち位置について大いに考えさせられるできごとがたくさんあった。
杭州之江飯店「千人会堂」にて
Thursday, 16 Oct, 2008 テクニカルツアー(1日目)
西湖とその周辺のテクニカルツアー。西湖十景(のうち、断橋残雪、平湖秋月、蘇提春暁、三譚印月、花港観魚)、霊隠寺、虎ほう泉、(「山外山」レストランで昼食)、六和塔をチャーターバスで視察。8年前と比べて、西湖の湖畔や霊隠寺、虎ほう泉などがとてもきれいに環境整備されていたのが印象的だった。
三譚印月(西湖十景)
Friday, 17 Oct. 2008 テクニカルツアー(2日目)
午前中、テクニカルツアー2日目。弧山・西冷印社、胡雪岩旧居など。(子供たちの)遠足による大渋滞のため、予定の視察先をいくつかカット(残念)。ホテルで昼食後、閉会式までの僅かな時間を利用して、河坊街を散策。指定された時間に閉会式の会場に赴くも式は終了していた。聞けば、「早く終わっちゃった!」とのこと(←そりゃないよ)。同行した妻が体調を崩し、「楼外楼」でのフェアウェルパーティを欠席。農大のH先生から薬をいただく。謝謝。
「胡雪岩旧居」の主庭園(芝園)
Saturday, 18 Oct. 2008
午前10時の集合時間まで、ツマとホテル近辺をぶらつく。集合住宅(マンション)の敷地の中をそぞろ歩いてスーパーマーケットへ。子供たちの土産を買う。
空港に向かうバスの中から
2度目の杭州である。前回(9年前)も、同じシンポで蘇州を訪れた際に個人的に足を伸ばしたのだった。今回は学会のツアーにて参加なので気楽。空港から送迎バスでホテルにチェックイン後、一休みしてから、国際学生コンペ(スポンサーは杭州の民間造園会社)の審査委員会に出席。今年の応募数は地元中国から9作品、日本から1作品の計10作品(韓国はノーエントリー)で、金賞1作品、銀賞2作品、銅賞6作品を選定した(選外は1作品だけ(笑))。ジュリーメンバーは各国の代表2~3名で構成され、各人が全10作品を審査、順位をつけ、その結果を作品毎に加算して合計値が最も少ない作品を金賞にする、という審査が行われた。日本からの1作品は銅賞だった。
僕はデザインの質もさることながら、敷地解析から設計に至る流れやプログラムがしっかりしている作品に高得点を与えた(残念ながらそれらの作品は金賞に選ばれなかった)。金賞受賞作は、確かに創造的なデザインではあったが、その根拠(の説明)が弱かったので、僕の評価はそれほど高いものではなかった。しかし、他の審査員が推すのだからまあしかたがない。
コンペのジュリーメンバー
委員会終了後、ホテルで夕食をとってから、西湖で開催されている「印象西湖」(北京五輪の開会式をプロデュースした張芸謀らによる)を観劇。湖上で繰り広げられる一大叙事詩。見事ではあったが、ロケーションとランドスケープを生かし切れていないという印象を受けた。ただ、公園や水景の活用プログラムとしては大いに学ぶべき点があった。
「印象西湖」のワンシーン
Wednesday, 15 Oct. 2008 学術シンポジウム
学術シンポジウム。専門的な(研究の)アプローチが全体の中で何ができるか、あるいは各国の研究が中日韓3ヶ国のレベルからみてどんな意味をもっているかという視点が不足していること。自国の歴史文化への強い確信について。。。東アジア、とりわけ韓国と日本には、今回の開催地、西湖のランドスケープのコピー(というと怒られるが)が古来たくさん存在する。それらは、グローバル化の現代でこそ、東アジア固有のランドスケープとして評価されるものの、コピーされた当時においては、中国を起点とするプチグローバリズムの結果にほかならないこと。
その他、IFLAの代表団が今回のシンポジウムに招待されていたこと。次回の大会は2年後に日本で開催されること(日本が毎年開催に強硬に反対したのに対して、韓国は毎年開催を強く主張)。JILAのIFLAへの復帰が強く期待されていること。中国風景園林学会の機関誌「風景園林」がインターナショナルジャーナル(英名 Landscape Architecture)として世界頒布されること。さらに、中国風景園林学会と北京林業大が販売元となって、英国 Landscape Research Group の機関誌「Landscape Research」が中国国内で頒布されること等々、今後の日本の立ち位置について大いに考えさせられるできごとがたくさんあった。
杭州之江飯店「千人会堂」にて
Thursday, 16 Oct, 2008 テクニカルツアー(1日目)
西湖とその周辺のテクニカルツアー。西湖十景(のうち、断橋残雪、平湖秋月、蘇提春暁、三譚印月、花港観魚)、霊隠寺、虎ほう泉、(「山外山」レストランで昼食)、六和塔をチャーターバスで視察。8年前と比べて、西湖の湖畔や霊隠寺、虎ほう泉などがとてもきれいに環境整備されていたのが印象的だった。
三譚印月(西湖十景)
Friday, 17 Oct. 2008 テクニカルツアー(2日目)
午前中、テクニカルツアー2日目。弧山・西冷印社、胡雪岩旧居など。(子供たちの)遠足による大渋滞のため、予定の視察先をいくつかカット(残念)。ホテルで昼食後、閉会式までの僅かな時間を利用して、河坊街を散策。指定された時間に閉会式の会場に赴くも式は終了していた。聞けば、「早く終わっちゃった!」とのこと(←そりゃないよ)。同行した妻が体調を崩し、「楼外楼」でのフェアウェルパーティを欠席。農大のH先生から薬をいただく。謝謝。
「胡雪岩旧居」の主庭園(芝園)
Saturday, 18 Oct. 2008
午前10時の集合時間まで、ツマとホテル近辺をぶらつく。集合住宅(マンション)の敷地の中をそぞろ歩いてスーパーマーケットへ。子供たちの土産を買う。
空港に向かうバスの中から