道徳の教科化に伴い、新学期から小学校で初めて道徳の検定教科書が導入されるのを前に、文部科学省前事務次官の前川喜平氏(63)が、多数の公立小で使われる特定の教科書の批判を繰り返していることが9日、分かった。著書で発行会社名を挙げて「異様」と指弾し、講演で一部記述を酷評。事務方トップだった人物だけに、識者から「現場の混乱を招いている」との声が出ている。

 前川氏が批判しているのは、文科省の検定に合格した8社の教科書のうち名古屋、さいたま、浜松の各市など多数の教育委員会が採択した教育出版の本。礼儀正しいあいさつに関する記述を象徴的に批判している。

 この記述は、「おはようございます」と組み合わせる形で(1)言いながらお辞儀(2)言った後でお辞儀(3)お辞儀のあとで言う−の3パターンを示し、次ページで(2)を「れいぎ正しい」としている。(2)は「先言後礼」と呼ばれ、マナー講習などで一般的に扱われる。

 だが、前川氏は2月発売の共著「子どもの人権をまもるために」で安倍晋三政権下での道徳の教科化を論じ、学習指導要領と教科書を「国を愛する態度などの徳目を徹底しようとする政治意思を反映したもの」などと自説を展開。「教育出版の教科書の異様さだけは群を抜いている」と名指しした上で、あいさつ記述を「悪しき正解主義の中でも最悪の部類」と酷評している。

 3月に川崎市などで行った講演でも「型にはめる」「一番ひどい例」などと評し、自ら3パターンをしてみせた。

 講師を務めた2月16日の名古屋市立中の授業でも同じ内容が取り上げられたが、文科省が同市教委に内容の報告を要請したことに対し、前川氏は3月19日、「教育基本法が禁じている『不当な支配』に当たる可能性が高い」とするコメントを代理人弁護士を通じ報道機関に出していた。

 前川氏は平成25年7月から担当局長などとして、教科化の政策決定過程の中心的立場にいた。検定は、天下り斡旋問題で引責辞任する29年1月までの次官在任中に実質審議が行われた。省内では「在職中に教科化を反対せず、辞任後に言うのはやめてほしい」などと困惑が広がっている。

 今夏の中学道徳教科書の採択に影響を与える恐れもあり、教科書業界関係者らも動向を注視している。

 産経新聞は前川氏に代理人弁護士を通じ取材を申し込んだが、回答はなかった。

■道徳の教科化 平成23年10月に起きた大津市での中2いじめ自殺をきっかけに議論が高まり、中央教育審議会の答申を受けて文部科学省は27年3月、道徳を教科化する学習指導要領を告示した。正式な教科ではない「道徳の時間」を格上げし、検定教科書と記述式評価を導入。教科書作成の指針となる学習指導要領解説書は、従来の「読み物」型から、議論する道徳への転換を打ち出した。*****************************************************************************

前川喜平は相当執念深い。

そして左翼的思想を持っているようだ。

こんな人物が文科省事務次官だった事に驚く。

 

ただ、道徳教育での「礼儀正しい挨拶」は些末過ぎてここまでやる?と思ってしまう。

言葉が先か、お辞儀が先か、はたまた同時なのか。。。。

マナー講習では普通に教えているらしいが、もっと大事なことがある気がする。

但し、この挨拶の仕方から発展して何を教えるべきかが重要で

導入のひとつとするなら許せる範囲かもしれない。

 

それにしても前川喜平って姑息すぎ。

肩書が気に入ったのか知れないが、ここまで反政府姿勢を顕わにするなら

最初から文科省官僚にならずに、どこかの労働組合で活動した方が良かったのにと思ってしまう。