ヤングケアラーは、病気や障害がある親、祖父母ら家族の介護や家事など、本来は大人が負うべき役割を担っている若者。年齢や成長の度合いに見合わない責任や負担が生じ、登校できなくなるなどの影響が懸念され、学校現場を中心に支援体制が取られている。

 厚労省は基本指針の原案に、「ヤングケアラーなど家族介護者支援に取り組むことが重要」と明記。各地の地域包括支援センターを活用し、地域社会での支援体制を強化する方針を盛り込んだ。センターでは地域の民生委員や社会福祉士らと連携し、介護に追われる若者に、負担軽減につながる行政サービスを紹介する。

 基本指針の原案には、ヤングケアラーへの支援以外に、各地での介護サービスの提供体制を地域の実情に対応する形にする方針も明記した。高齢化や人口減少などの傾向が地域によって異なる点を考慮し、介護施設などの配置を再検討する重要性にも言及した。

 厚労省は基本指針の原案をまとめるにあたり、590万人いる「団塊の世代」が25年に75歳以上の後期高齢者になるのを踏まえた。

ヤングケアラー。

最近よく聞く言葉です。

 

子供が大人の面倒を見る。

それが長年続けられ、面倒をみられる大人に大いに問題があるケースもあります。

それが殺人事件に発展する場合もあるのです。

 

こんな裁判がありました。

55歳母親を暴行死させた37歳男は“ヤングケアラー”だった 10歳から家事に追われた男と母親の「狂気の関係」 | TBS NEWS DIG (1ページ)

55歳母親を暴行死させた37歳男は“ヤングケアラー”だった 10歳から家事に追われた男と母親の「狂気の関係」 | TBS NEWS DIG (1ページ)

「お母さんとあなたの関係は狂気だと思う」裁判長は、被告に向けてこんな言葉を発した。2023年5月、東京地裁で開かれた傷害致死事件の裁判。37歳の被告が問われたのは、55歳...

TBS NEWS DIG

 

この記事を読めば読むほど、被告が可哀そうになってきます。

ヤングもヤング、10歳から27年間も実母を介護してきたのです。

それもその母親は自堕落な生活の結果の要介護者でした。

介護されつつも、その生活態度を改めず、それどころか日に日に体調も態度も悪化したのです。

自分の親がこんな状態ならどうしますか?

耐えられますか?

では別れたと言う実父は何をしていたのでしょう。

そりゃあ、こんな配偶者なら逃げたくなります。

いいえ、現に逃げ出したのです。

その結果、実子がどうなるのか、どんな苦労をするのかも想像せずに。

親戚は何をしていたのでしょう。

そして地域の民生委員は何をしていたのでしょう。

恐らく学校も休みがちだったと想像しますが、学校関係者は何をしていたのでしょう。

担任教師、学年主任、教頭や校長は何をしていたのでしょう。

こんなに困っているのに誰も手を差し伸べなかったのでしょうか。

 

第一には実父に親族はもっとこの被告の窮状を何とか改善しないかと考えるべきでした。

一日中酒を浴びるように飲む母親。

収入源も限られ、働くに働けない被告。

親族はこの母親を入院させ治療させるべきでした。

薄情な親族なら、地域の民生委員は何らかの行動を起こすべきだったのです。

 

この被告が可哀そうでなりません。

勿論、殺人を犯したのです。

それも実の母親に手をかけたのです。

許されない事です。

しかしそうせざるを得ない程に被告は追い詰められていたのです。

母親も何とかしないといけないと思っていたかもわかりません。

そうであるならば、強制的に親族を含め、周りの大人が強制入院させるべきでした。

被告に対し、裁判長は「お母さんとあなたとの関係、狂気だと思うが、どう思う?」との質問。

凶器と思う程の関係なら、もっと被告を理解して欲しかったです。

結局、懲役7年の求刑に対し、懲役5年で執行猶予なしの実刑でした。

この被告の27年間の生活を想像すると執行猶予を付けて欲しかったと思わずにはいられません。

殺人者に言うべきではないでしょうが、本当によく辛抱したね、頑張ったね、と声をかけたいです。