甲状腺がん3人、7人疑い 福島県「被曝、考えにくい」(朝日新聞) - goo ニュース
福島県は13日、東京電力福島第一原発事故の発生当時に18歳以下だった3人が甲状腺がんと診断され、7人に疑いがあると発表した。チェルノブイリ事故では、被曝(ひばく)から最低4~5年後に甲状腺がんが発生しており、県は「総合的に判断して被曝の影響は考えにくい」と説明している。
県は事故当時、18歳以下だった約18万人のうち、約3万8千人の甲状腺の超音波検査結果をまとめた。計10人の平均年齢は15歳、男性は3人で女性が7人。腫瘍(しゅよう)の直径は平均15ミリ。確定診断された3人は全員、進行がゆっくりしたタイプの早期だった。甲状腺の被曝線量などは不明だ。今回の調査対象は、飯舘村や浪江町など避難区域などの子どもたちだ。3人は手術でがんを摘出、通常の日常生活を送っているという。
甲状腺がんの大半は進行が遅く、生存率も高い。診断30年後の生存率は9割以上。これまで、子どもの甲状腺がんの発生頻度は100万人に1~2人程度とみられていた。今回、それより高い頻度で見つかった。福島県立医大の鈴木真一教授は「今回のような精度の高い超音波検査で大勢の子どもを対象にした調査は前例がなく、比較はできない」と説明した。成人の超音波検査では3・5%に甲状腺がんが見つかったとの報告もあるという。
福島で甲状腺がんが3人、その疑いが7人だと発表されました。
この結果を見て県は「原発事故の影響は考えにくい」との説明です。
本当にそうなんでしょうか。
一般社団法人「日本臨床検査薬協会」によると、次のような説明があります。
http://www.jacr.or.jp/topics/09radiation/03.html
●チェルノブイリ原発事故と小児の甲状腺がん 1986年4月26日のチェルノブイリ原発事故後はチェルノブイリ地方で小児、特に女児に多くの甲状腺がんが見られたことが報告されています。図3はチェルノブイリ原発事故後の人口100万人当たりの甲状腺がんの発生件数を示しています。一般に小児の甲状腺がんの発生は100万人当たり1~3人といわれていますが、原発事故の2~3年後から急な増加が見られます。そして、被爆時の年齢によってそのピークが異なることがわかります。0~10歳までの乳幼児・小児は被曝7年後にピークがあり、以後漸減して、1997年以降はベースライン、すなわち通常の発生率に戻っています。10~19歳の思春期では被曝10年後にピークが見られ、2002年以後は急激に増加しますが、ベースラインには戻っていません。
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チェルノブイリ原発事故と小児の甲状腺がんについては
原発事故2~3年後から急な増加がみられるとの説明があります。
これでも福島県は18歳以下の疑いも含め10人の甲状腺がんの発症は
福島第一原発の事故の影響は考え難いと言い張るのでしょうか。