いづく時雨傘を手にさげて帰る僧 桃 青
雫が垂れそうに濡れた僧の傘から想像して、「いづく時雨」と表現したあたりには、当時の口ぶりがわずかにうかがわれる。僧の姿からわびしい時雨の風情を描き出したところには、すでに蕉風的なものへの志向が現れはじめている。
「いづく時雨」は、どこで時雨に遭ったものであろうか、の意。
季語は「時雨」で冬。
「このあたりは一向に時雨れていないが、いったいどこで時雨に遭った
のであろうか。あの僧は濡れた傘を手にさげて帰って行くが」
秋風に背押されて遠筑波 季 己
※背(そびら)=せなか
雫が垂れそうに濡れた僧の傘から想像して、「いづく時雨」と表現したあたりには、当時の口ぶりがわずかにうかがわれる。僧の姿からわびしい時雨の風情を描き出したところには、すでに蕉風的なものへの志向が現れはじめている。
「いづく時雨」は、どこで時雨に遭ったものであろうか、の意。
季語は「時雨」で冬。
「このあたりは一向に時雨れていないが、いったいどこで時雨に遭った
のであろうか。あの僧は濡れた傘を手にさげて帰って行くが」
秋風に背押されて遠筑波 季 己
※背(そびら)=せなか