雪芝亭
涼しさや直ぐに野松の枝の形 芭 蕉
野松の素直に伸びた形の涼しさをほめ、間接的に雪芝(せつし)の家をほめた挨拶の句である。
松の形(なり)がそのまま、主人の嫌みのない人柄に通ずるというわけである。
「雪芝」は、伊賀上野の人で酒造業。土芳には父方の従弟にあたり、この句の縁で野松庵と号した。
「直(す)ぐに」は、野松の枝がまっすぐに伸びているさま。「ただちに」の意とする解もある。
季語は「涼しさ」で夏。挨拶の句であるから、ほめる心も含まれた使い方である。
「このお宅の庭前には、折しも松が植えられたばかりだが、枝ぶりも
自然のままに、まっすぐに伸びた野松のさまで、涼しさが湧いてくる
ように感じられる」
七月や雨後の女のほつれ髪 季 己
涼しさや直ぐに野松の枝の形 芭 蕉
野松の素直に伸びた形の涼しさをほめ、間接的に雪芝(せつし)の家をほめた挨拶の句である。
松の形(なり)がそのまま、主人の嫌みのない人柄に通ずるというわけである。
「雪芝」は、伊賀上野の人で酒造業。土芳には父方の従弟にあたり、この句の縁で野松庵と号した。
「直(す)ぐに」は、野松の枝がまっすぐに伸びているさま。「ただちに」の意とする解もある。
季語は「涼しさ」で夏。挨拶の句であるから、ほめる心も含まれた使い方である。
「このお宅の庭前には、折しも松が植えられたばかりだが、枝ぶりも
自然のままに、まっすぐに伸びた野松のさまで、涼しさが湧いてくる
ように感じられる」
七月や雨後の女のほつれ髪 季 己