吹く風の中を魚飛ぶ御祓かな 桃 青(芭蕉)
ひきしまった中に、一脈の楽しさが感じられる。『新勅撰集』の、
「風そよぐ ならの小川の 夕暮れは
御祓ぞ夏の しるしなりける」(藤原家隆)
を心に置いているのであろうが、極めて写生的な感じのする句だ。画賛として、原画の図柄に即しつつ、楽しく詠み据えた作である。
季語は「御祓(みそぎ)」で夏。陰暦六月晦日(みそか)、身の穢(けが)れを祓(はら)うこと。「名越の祓(なごしのはらえ)」ともいい、川で御祓をすること。「川祓(かわばらえ)」ともいう。「御祓川(みそぎがわ)」は、御祓をする川。
「川の水で御祓をしていると、涼しい川風が起こって、その中に魚が跳ね上がる。
身のひきしまる御祓であるが、なかなか楽しい感じがする」
飛魚のかなしきときは飛び跳ねて 季 己
ひきしまった中に、一脈の楽しさが感じられる。『新勅撰集』の、
「風そよぐ ならの小川の 夕暮れは
御祓ぞ夏の しるしなりける」(藤原家隆)
を心に置いているのであろうが、極めて写生的な感じのする句だ。画賛として、原画の図柄に即しつつ、楽しく詠み据えた作である。
季語は「御祓(みそぎ)」で夏。陰暦六月晦日(みそか)、身の穢(けが)れを祓(はら)うこと。「名越の祓(なごしのはらえ)」ともいい、川で御祓をすること。「川祓(かわばらえ)」ともいう。「御祓川(みそぎがわ)」は、御祓をする川。
「川の水で御祓をしていると、涼しい川風が起こって、その中に魚が跳ね上がる。
身のひきしまる御祓であるが、なかなか楽しい感じがする」
飛魚のかなしきときは飛び跳ねて 季 己