こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
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地獄の沙汰も・・・

2011-02-10 23:45:29 | 訪問看護、緩和ケア
今日は、19時から神奈川県立がんセンターの、地域連携会議に出席してきました。

毎年この時期にあり、近隣の医師や病院連携室や訪問看護ステーションなどが参加します。
内容的には病診連携に関することと、新築するがんセンターの紹介がほとんどで、訪問看護ステーションとしてはあまりピンとこないお話がほとんどです。

でも、いつも連携でお世話になっている、地域連携室室長のお話がありその中で興味深かった事があります。
がんセンターの患者さんで1年間に亡くなった方の約40パーセントががんセンターで、在宅で亡くなったのは10パーセントとという報告でした。

その前は6%だったとのことで、やはり在宅で看取りはここでも確実に増えているんだと言う事がわかりました。


そしてもうひとつ、「うーん」とうなった話がありました。
今一番の大事業である、新がんセンターの目玉ともいえる重粒子線治療についてです。

来年から工事に着工して、この治療が受けられるのは平成27年からだそうですが・・。

ある医師が手をあげました。
「高度先進医療としての重粒子線治療は、一方ではお金持ちしかできない治療で、お金がなければX線しかできないという話をよく聴きます。現在は350万円との話も聞きました。
地獄の沙汰も金しだい、みたいなことのなような料金設定をお願いしたいのですが。」

これに対してのがんセンター側の答え。
「重粒子線の設備投資は、莫大な費用が投入されています。
この莫大な費用を回収するには、それなりの運用は必要になります。
そのため、当病院でも同程度の費用を想定しています。」

がーん・・350万円・・・

そんなにかかるとは思いませんでした。
まして県立がんセンター。
かなり税金が投入されているんだと思っていましたが、そういえば公立ではなくなるんでしたっけ??

やはり、地獄の沙汰も金次第と言う事なんですね。

そうなると、もし自分や家族が重粒子線の適応となるがんを発症した時に、目の前にある、もしかしたらすごく効果があるかもしれない治療を受けられるようにするには、ちゃんとお金を貯めとかないといけないと言う事です。

現金で払って、あとすっからかんになるのも困るので、残るはがん保険ですね。

がん保険に関しては、全く保険会社には関係ない私ですが、絶対に入っておいたほうがいいです。
こういう保険に入ってなくて、ものすごく経済的に苦しんだ方もたくさんいらっしゃいますので、これだけは入っといてと、夫には言ってあります。
目先のお金より、万が一のお金です。
大変な時に限って、大変なことが起こるのが世の常ですから、とにかく手は打っとかないとね。

それにしても、桁が違いますよね。
免疫療法なども、百万単位で飛んでいきますし、民間療法などでは、ありえない療法にとんでもない金額を請求するところもありますから、本当によく考えて客観的に、冷静に考えられる方の意見も聞いて決めないと、本当に苦しむことにもなってしまいます。

足元見る商売が横行しているのもこの世界です。

そういうわけで、やっぱお金か~と思わされた会議でした。


とにかく、気を取り直して頑張って働きましょうね。
未来のために。