こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
在宅緩和ケアのお話や、日々のあれこれを書き留めます。
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理解に苦しむのだけれど。

2010-05-19 23:42:17 | 訪問看護、緩和ケア
昔から年寄りが「今の若い者は・・」ってよく言いましたが、そろそろ私たちも言う年代になったのかなぁ・・・

夕方、スタッフが真っ赤な顔をして帰ってきました。
看護師が緊急訪問して、お母さんの処置をしているのに、何の用意もせず緩慢に対応していたと思ったら、兄弟そろってとなりの部屋にこもってしまったとのこと。
IVHのルートも新しくなったので、ちゃんと手技を覚える為に訪問したはずなのに・・・
お母さんは、体調悪くて辛いのに自分で物品を探そうとしているのに、となりの部屋を開けたら兄弟そろって、寝転がって上を向いてまんがを読んでいたとのこと。

訪問した看護師、怒ってました。

この家族は、なるべく早くベットを入れる為に土曜日曜に部屋をかたずけて週明けたら、ベットを入れたいって言っていたはずです。
が、そのベットを入れるはずの部屋で、お母さんが辛い時に、散らかった中で寝転がってマンガを読んでいる。
しかもいい年をした兄弟で・・・

私たちも人間ですから、あまりに目に余る時には、怒っちゃうときもあります。

その兄弟を呼んで「今から、私が見ているので、お母さんの点滴を交換してみて下さい。」とちょっときつく言ったそうです。
「俺はちゃんと出来るから、お前がやれよ。」兄は妹に言い、妹にやらせたとか。
ずっと病院で練習してきたはずですが、何だかいい加減で、IVHの液の混和から再指導。
お母さんは不安で不安でしょうがないようです。

「お母さんが、これじゃあまりにかわいそう!」
ピンチヒッターで訪問したナースが、ちょこっとお説教したみたいですが、当の二人はぜんぜん応えず「大丈夫かな―??」って嘆いてました。
この二人、入院中もずっとベットサイドでマンガを読んでたと、MSWも言ってましたから、どちらかというとこちらが怒っても無駄なのかも・・・
お父さんだけが頼りですが、日中はお仕事・・・。
これから、どうやってフォローしていこうかと思案中です。


そういえば、帰りに寄ったスーパーで、赤ん坊を「前だっこ」しているお母さんを見ました。
前抱っこといっても、子供も前を向いているんですよ。
生後1年もたっていないと思います。
お母さんと同じ方向を向いての抱っこです。
そういう「抱っこひも」みたいなものがあるんですかね。

これって、どうなんだろうかと・・

猿を見てもわかるように、赤ん坊はお母さんにしがみつける体制でいられるのが、自然な抱っこだと思うのですが。
この大雨の日に、あの恰好で外を歩いたら、雨も風も子供の顔や体に吹きつけると思います。
そこで、もしお母さんが転んだら、子供はどうなるんでしょうね?

子供は、あれで眠るのでしょか?あれで安心できるのでしょうか?

赤ちゃんを沐浴させる時に、からだにガーゼを巻いたりします。
これは赤ちゃんを安心させるためです。
すると赤ちゃんは、ガーゼの端をきつく握りしめて、ガーゼにくるまれるようにしてお湯につけると安心して気持ちよさそうにしています。

手のガーゼを取ると、逆にとても不安がり、手で宙をつかむようにして泣きます。

抱っこにしてもおんぶにしても、赤ちゃんはお母さんのおっぱいの匂いをかぎ、胸に頬を付け、お母さんの鼓動を聴きながら眠ります。
もし転びそうになっても、お母さんにとっさにしがみつきます。
これが前を向いていたら、場合によっては重心の関係で、前に飛び出すかもしれませんよね。

ここで思ったのは、母性の自然な形として、こんな抱っこをしようと思うのだろうか?と言う事です。

私にはできません。

我が子は、しっかり胸に抱いて育てました。

でも…古いのかなー??新しい育児法で、何かメリットがあるのかなー?
お母さんも肩こらないのかなー?

????と思いつつ、帰途に就きました。

うーん。理解の苦しむのだけれど・・・。