こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
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志を貫く人・・・・2

2010-05-02 22:47:50 | 読書、漫画、TVなど
以前テレビで見て感動し、このブログでも記事にしたNPOロシナンテの川原医師が、再びテレビで取り上げられていました。

(志を貫く人・・http://blog.goo.ne.jp/symc1361/e/2fa54d4be6f758cad9a4e353624485e2またリンク貼れなくなりました

今回は、前回の放送でスーダンのサッカーチームのコーチを、元鹿島アントラーズの本田さんにやらせる、という企画だったようですが、そこにはやはり人一人の人生観を変えるほど影響力がありました。

現在NPOロシナンテは軌道にのり、着実に未来を担う子供たちの教育から始めており、宗教戦争が無くなる日を目指し、たくさんの人たちが関わっています。

今回、プロサッカー選手を引退し、情けない離婚劇を演じてしまった、あの自信のなさそうな本田さんが、スーダンで実際現地の人たちと出会い、子供たちと接し、スーダンの朝陽を見て、河原さんと話した日々の中から、自信を取り戻していく姿が映し出されていました。

テレビ放送と言えば、やらせっぽかったり偽善的であったりと考えがちですが、この放送の中からはそういう意図は感じられませんでした。
司会の島田伸介さんが以前にも言っていましたが、「偽善でも何でもいいじゃないか。それで、たった一人でも救われるのならば・・」と。

確かに視聴率稼ぎかもしれないけれど、こんなすごい日本人がいる事、そしてそんなすごい人がたくさんいる事がわかっただけでも、すごく自分自身の励みになるし、勇気や力をもらえる事ができます。

素直に、すごく感動しました。

その番組の中で、「今度誰がスーダンに行く?」と誰かが言い、弁護士の一人が「法律は国によってはまったく違うし、僕なんかが行っても何の役にも立たない。お医者さんはどこに行っても人の役に立ててうらやましいです。」と言いました。
伸介さんは、「いや、なにも特別なことしなくても、誰か一人笑わせただけでも役に立つんですよ。」と返しましたが、川原医師は「別にスーダンに来なくてもいいんですよ。みんながそれぞれ家族を大切にするとか、約束を守るとか、それぞれが出来る事をすればいいんです。」と付け加えました。

本当にそう思います。

川原医師のおじいさんは、出かけた先で出会った戦争孤児を家に連れてきては、家族として育てた人だったそうです。

誰でも、自分でできる事があるはずですよね。

なんだか、誰かのためにとか、人としてとか、嘘をつかないとか、そういう日本人が最も大切にしてきた事が、どうもあやしくなっている現代です。
何かと言えば、権利ばかりを主張し、変なところで人権やら個人情報やらの言葉を振りかざして、自分だけを守ろうとする人達が多い時代です。

そういうなかで、人であったり環境であったり、医療であったり、何かの役に立つために一人ひとりが出来る事をもう一度考える為のよい機会になると思いました。

川原さんは言います。
「何故、それをしようと思ったのか?とよく聞かれるけれど、自然にそうなったんですよ。」と。
スーダンでの職務も、内戦の中での人々との出会いも、登る朝陽もすべて彼をそこに向かわせるものだったのでしょう。

そう思うと、なぜ今私が今の仕事に就いているかと言えば、やはり自然にそうなったのだと言うほかないと思いました。

それが、自然の流れだったのでしょう。
人それぞれ、そうなる事が決まっていたと言うか、使命と言うものなのかもしれません。
ならば、その仕事を自分にしかできないやり方で、全うしていかなければいけませんよね。

再び、さだまさしの「風に立つライオン」を聴きながら、真摯にそう思いました。

ちなみに、私の家と職場のデスクには、ロシナンテのカレンダーが置いてあります。