沖縄の負担軽減 射爆撃場の返還、米側に提案せず
両射爆撃場の返還は、仲井真弘多(なかいま・ひろかず)沖縄県知事が4日に鳩山由紀夫首相と会談した際に強く要請。政権はこれを受けて、負担軽減策の重要な柱にしようと検討していたが、早くも断念に追い込まれた。
両射爆撃場は、国内外から米軍嘉手納基地に飛来する戦闘機などが実弾射撃訓練に使用している。無人島の鳥島では、島の形状が変わるほどの訓練が行われている。飛来機増加の原因にもなっているとして、沖縄県は長く返還を求めていた。政府関係者は「代替地がない。それだけをやめてくれと米国に言うのは不可能だ」と話す。12日に米ワシントンで始まった日米実務者協議でも、日本側は両射爆撃場返還に言及しない見通しだ。