すずきせいこの「日々雑感」

政治や暮らし、孫のことから平和・原発問題まで“本音でしなやかに”・・・

傘寿の美智子皇后さまと故村山常雄さん

2014年10月22日 | 日々思うこと

一昨日、美智子皇后さまは80歳の傘寿の誕生日を迎えられ、その歳月を振り返る一部がNHKニュースで紹介されました。これは誕生日にあたり、事前に記者の質問に文書で回答を寄せられもので、早速朝日新聞デジタルで全文を読み通しました。来年戦後70年を迎えることについて、皇后さまは「大勢の人たちの戦中戦後に思いを致す年になろうと思います」と述べられ、「今、平和の恩恵に与っている私たち皆が、絶えず平和を志向し、国内外を問わず、争いや苦しみの芽となるものを摘み続ける努力を積み重ねていくことが大切ではないかと考えています」と・・・。

そして「まだ若い東宮妃であった頃、当時の東宮大夫から、著者が私にも目を通して欲しいと送って来られたという一冊の本を見せられました。長くシベリアに抑留されていた人の歌集で、中でも、帰国への期待をつのらせる中、今年も早蕨(さわらび)が羊歯(しだ)になって春が過ぎていくという一首が特に悲しく、この時以来、抑留者や外地で終戦を迎えた開拓民のこと、その人たちの引き揚げ後も続いた苦労等に、心を向けるようになりました。最近新聞で、自らもハバロフスクで抑留生活を送った人が、十余年を費やしてシベリア抑留中の死者の名前、死亡場所等、出来る限り正確な名簿を作り終えて亡くなった記事を読み、心を打たれました。戦争を経験した人や遺族それぞれの上に、長い戦後の日々があったことを改めて思います。」と記されていました。これは糸魚川市能生にお住まいで5月に亡くなった村山常雄さんのことだと思いながら胸が詰まってしまいました。(「村山常雄さんの訃報とシベリア抑留者名簿と・・・」5月13日付け書き込み)

写真は名前の分からなかった鉢物で、寒くなってきたので窓際に置いたらピンク色の花がいっぱい咲き「大文字草」と分かり、ふとシベリア抑留者名簿とを重ねました。

糸魚川市HPからお借りした新潟県の最高峰の小蓮華山(2766m)山頂で鉄剣が祀られており、背後は白馬岳です。土曜日の朝、上京する時に橋上駅舎アルプス口から眺めると、稜線は真っ白になって心が洗われるような冬山の気配を感じました。昨21日には蓮華温泉までの市道蓮華線はビワ平にあるゲートが閉鎖になり、この秋こそ行こうと思いながらまた来年までおあずけとなりました。

ところで靖国神社参拝の女性閣僚らのニュースで、世界から日本の女性はみな右翼と見られるようですが、決してそんなことはありません。美智子皇后の「絶えず平和を志向し、国内外を問わず争いや苦しみの芽となるものを摘み続ける努力を・・・」と、故村山常雄さんに思いを寄せながら歩んでゆきたいものです。