すずきせいこの「日々雑感」

政治や暮らし、孫のことから平和・原発問題まで“本音でしなやかに”・・・

政治家の言葉の軽さと重み

2014年02月19日 | 日々思うこと

先週の関東甲信地方に降った記録的な大雪による孤立した集落の多さと合わせて、国道だけではなく関越道や中央道などの大動脈の交通マヒには驚くばかりです。初動対応に問題があったと批判が高まっている中で、想定外では済まされない国の危機管理に関わることでこれを教訓にしてゆかねばなりません。


まったく教訓となっていないのが福島第一原発事故で、安倍政権は何としても原発を再稼動させたいことが伝わってきます。2年前の衆院選公約では「原子力に依存しなくてもよい経済・社会構造の確立を目指す」と、“過度期の電源”と位置づけていました。ところが「新エネルギー基本計画」では“基盤となる重要なベース電源”になり、今度は表現が強すぎるとその位置付けを“重要なベースロード電源”と変更する方向でいることが本日分かりました。文言を変えても本質的な点はまったく変わることなく、今どきの政治家の言葉には呆れるばかりです。

さらに
本日、安倍首相の側近でもある衛藤首相補佐官は首相の靖国神社参拝に対する米政府の「失望」声明を批判し、「むしろ我々が失望だ。同盟関係の日本をなぜ大事にしないのか」と動画サイトで主張です。その後、菅官房長官が「首相補佐官は内閣の一員であり、個人的見解は通用しない」と取り消しを指示し、衛藤補佐官は発言を撤回し動画は削除されました。私は今夜の報道ステーションでこの映像を見ることができましたが、こんな軽い人が首相補佐官であったことを知りビックリです。

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海の向こうの中国や韓国との摩擦も、こうした安倍首相らの発言と行動で一向に解消されることなく、さらに首相の念願でもある教育改革でさらに国のカタチを変えようとしている危うさを感じてしまいます。写真は今朝の日本海で、グラデーション模様でしたが風は冷たく愛犬と遠くから眺めて戻りました。


そして本日の参院の統治機構調査会に参考人として出席した野中広務元官房長官は、安倍首相の政権運営を「議会制民主主義が相当に危険な状態だ」と批判です。集団的自衛権の行使容認を検討する政権の有識者懇談会についても、「偏ったブレーンを集めている」と鋭い指摘です。また
集団的自衛権の行使容認をめぐる憲法解釈について、首相が「私が責任を持っている」と国会で答弁したことに対しては「非常に誤った道を歩みつつある。内閣は自分たちの行動に高揚している」と非難をしております。野中氏の的を得た政府への厳しい提言、こういう人がまだ存在することに少し救われる思いですが、国も地方も政治家の発言と行動に注視しなければとんでもない方向へ進んでしまうことを痛感する一日です。