(ブログ読者の投稿です)
コンクリートでは歴史は残せない?
たった44年で「老朽化」し、117億円もの税金を使って「再建設」される文化ホール
習志野文化ホール(昭和53年竣工、築44年)が「老朽化」により、あと半年で“休館”に入ろうとしている、ということをご紹介したところ、鉄骨鉄筋コンクリートの建物がたった40年余りで老朽化してしまうのか、というご意見をいくつかいただきました。
なお文化ホールは、来年4月1日から“休館”になりますが、そのまま再開されることなく、2年後にはモリシア全体と一緒に取り壊される予定です。それならば“閉館”と言えばいいようなものですが、その後、117億円の巨費を投じて跡地に新文化ホールを「再建設」することになっているので“閉館”ではないのだと市当局は考えているようです。まぁ、屁理屈としか言えないでしょうね。
築40〜50年で次々に建て替えられる、貿易センタービル、八重洲ブックセンター、北海道百年記念塔
ところで、築40~50年たったビルの建て替えがあちこちで進んでいます。国立劇場の建て替えは先日ご紹介しましたが、
国立劇場で、「さよなら公演」。一方習志野市文化ホールは「こっそり」閉館、117億円で再建設 - 住みたい習志野
かつて霞ヶ関ビルを抜いて日本一の高層ビルだった浜松町の世界貿易センタービルも、解体が進んでいます。昭和45年(1970)建築ですから、52年で建て替えとなりました。
東京駅八重洲口の八重洲ブックセンターも、周辺の再開発に合せて近く解体、建て替えとなることが報じられています。
昭和53年(1978)建築ですから、46年の生涯でした。八重洲ブックセンターは学者でもあった鹿島建設会長・鹿島守之助氏が、読書人のための理想的な書店を作ろうということで建てたビルですから、そう簡単に「老朽化」してしまうはずはないのですが、周辺の再開発の中で一棟だけ頑張っているわけにはいかなかったのかも知れません。
(鹿島守之助)
北海道からは、こんなニュースも聞こえてきました。
北海道・札幌市には「北海道百年記念塔」があります。北海道を開拓してきた先人たちへの感謝と、道制100年を記念して、昭和45年(1970)に造られた高さ100メートルに及ぶ一大モニュメントです。しかし、52年がたって老朽化が進み、危険があるとして現在、周辺への立ち入りが禁止されているばかりか、早ければ今月中にも解体工事が始まることになっているそうです。そこで今、道民から、反対の声が挙がっているというのです。
後世に歴史を伝えるためのモニュメントが、たった50年あまりで解体されてしまうというのは、どういうことなのでしょうね。記念塔とか記念館といったものはコンクリートで作ると、後世に歴史を伝えるどころかその前に寿命が尽きてしまう。後世に伝えるには法隆寺や姫路城のように木造にしなければだめだ、ということなのでしょうか。
筆者は何か釈然としませんが、皆さんはどう思われますか?
一方、補強・修繕工事で保存する「江戸東京博物館」「太陽の塔」
両国にある江戸東京博物館(平成5年開館)は先日、建物の老朽化により約3年間の長期休館に入りました。
(フランスに移住した杏さんが案内しています)
こちらは建て替えではなく、建物の大規模修繕工事とのことですが、たった29年で「老朽化」してしまったことになります。貴重な資料を後世に伝えようとして博物館に寄託したら、30年もしないのに館が老朽化してしまいました、というのはどういうことなのでしょう。
昭和45年前後のコンクリート造のものは老朽化で危険だ、ということであれば、大阪万博の「太陽の塔」が思い出されます。4年前の平成30年に延命化・耐震補強工事が行われています。
大坂万博のシンボル「太陽の塔」 | 日本文化情報サイト IHCSA Cafe
今の日本のコンクリートの建物は、業者の都合で取り壊されるので「寿命が短くされている」消耗品
コンクリートの建物、意外と寿命が短いんですね。「半永久」に使える、日本の昔の木造建築やヨーロッパの石造りの建物と違って「消耗品」なんですね。
築1400年の「法隆寺」
欧州の建物は築何百年
欧州の建物は、なぜ築何百年が多いの? | 株式会社 シカターマンホーム
この記事もご参照ください。
全然「老朽化」していないのに、業者の都合で取り壊される文化ホール - 住みたい習志野
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