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NHKスペシャル”冤罪”の深層〜警視庁公安部で何が〜 恐ろしすぎる権力の犯罪

2023-09-28 23:55:31 | えん罪

9月24日放送された

NHKスペシャル”冤罪”の深層〜警視庁公安部で何が〜

が日本中に衝撃を与えています。

“冤(えん)罪”の深層〜警視庁公安部で何が〜 - NHKスペシャル

“冤(えん)罪”の深層〜警視庁公安部で何が〜 - NHKスペシャル

なぜ“冤罪”は起きたのか―。3年前、軍事転用が可能な精密機器を不正に輸出したとして横浜市の中小企業の社長ら3人が逮捕された事件。長期勾留ののち異例の起訴取り消しとな...

“冤(えん)罪”の深層〜警視庁公安部で何が〜

 

ありもしない「犯罪」をねつ造し、無実の人間を死に追いやった国家権力の恐ろしさ

3年前、軍事転用が可能な精密機器を不正に輸出したとして横浜市の中小企業の社長ら3人が逮捕された事件。長期勾留ののち異例の起訴取り消しとなった。会社側が国と東京都に賠償を求めている裁判で今年6月、証人として出廷した現役捜査員は「まあ、ねつ造ですね」と語り、捜査の問題点を赤裸々に語った。

現職の警視庁捜査員が、自ら担当した事件について、法廷で「まあ ねつ造ですね」と、認めた異例の事件

事の発端は2年前「軍事転用可能な器械を中国に不正輸出した」として中小企業の経営者ら3人が逮捕された事件

容疑を否認した3人を待っていたのは1年近い長期勾留

一人は無実を訴えたまま勾留中に病気で獄中死した。

しかし事態は思わぬ展開を見せた。逮捕から1年半後、検察が起訴を取り消した。事件は“えん罪”だったのだ。

無実の人間を死なせておいて、謝りもしない 申し訳ないとか そういう話も何もないんですよね

逮捕容疑はこの会社の主力商品「噴霧乾燥機」の不正輸出だった

噴霧乾燥機は、液体を粉状に加工する機械。機械内部に液体を噴霧し、そこに熱風を加えて急速に乾燥させる。粉ミルクや医薬品の製造などに利用される。

そのため有害な菌を粉にした生物兵器に転用される恐れがある、と疑われた。

しかしこの機械では感染性のあるような毒物、危険性のあるものはやれない。粉がふわっと出てきちゃうので、周辺の人が感染しちゃう

事件の捜査は不正輸出などを操作する警視庁公安部外事第一課第五係が中心となった。

国際的に合意された規制要件「disinfected」は「消毒:化学薬品を使って菌を殺滅」する、という意味だが、日本語マニュアルでは「殺菌」というあいまいな言葉に訳されていた。

そして問題の噴霧器には「消毒」装置はついていなかった。つまり、「規制対象外」なので、無実は明らか、ということになる。

もし「熱風で殺菌可能」だとすれば、ほとんどの噴霧乾燥機が規制にひっかかる、という変なことになってしまう。だから経産省も最初は「規制対象外」、つまり問題ない、としていた。

なぜ公安はえん罪をでっち上げたのか?

なぜ第五係は「事件化」することにこだわったのか?

匿名を条件に、警察関係者から証言を得た。

 

不正輸出を専門とする第五係は近年、目立った成果が上げられない。

このままでは人員を減らされ縮小させられる

経産省に「問題ない」と言わせるな。言わせたら事件は終わり

このえん罪事件、警視庁公安部長が動いたと聞いている(警察官の証言)

取り調べの中で「中国のバリバリの軍事組織に流れている」と捜査官がウソを言ったので、逮捕された会社役員が「ユーザーリスト(経産省の懸念先)に載っているのか」と反論。もちろんユーザーリストに載っているはずもなく、ウソがバレてあわてた捜査官は「ユーザーリストに載っていなくてもバリバリ」なんだと、訳の分からない言い逃れをした。

噴霧乾燥機の「測定口」は袋小路になっているため熱風がいきわたらず、熱風によって機械内部のすべての菌を殺すことはできない。つまり「測定口」の温度を測れば、会社側の無実が明らかになってしまう。

だから警察はこの「測定口」の温度をワザと測らなかった。

警察が勝手に作ったストーリーを書いた「弁解録取書」に「サインしろ」と言われたが、「こんなことは私は言っていない」と抵抗したところ、その個所を直したふりをして、「直したからサインしろ」と言われたが、直してなかったのでサインを拒否したところ、ようやく直した。しかし前のうその録取書が残っているとまずい、と、うその録取書を処分してしまった

自分の出世のためにえん罪をでっち上げた公安の第五係長

警部から警視へと昇進

警察内部でこうした不正に疑問を持った警察官が、こう言っています。

この放送を見た人たちの驚きと怒りの声がネットをにぎわせています。

組織を守るため、自分が出世するため、えん罪をでっち上げ、無実の人間を獄中で死なせた警察官が罪を償うどころか、出世してしまう「異常な」世界、「公安」。大切な家族を獄中死させられた遺族の怒りと悲しみは深い。

(Wedge ONLINEより)

冤罪はなぜ起きたのか?捜査員と組織の本音を描く

冤罪はなぜ起きたのか?捜査員と組織の本音を描く

捜査員による衝撃的な証言

 2020年3月11日、機械メーカーの中小企業である大川原化工機(横浜市都筑区)の大川原正明社長ら3人が、軍事転用可能な機械を中国に不正輸出した容疑で逮捕された。その機械とは、同社の主力製品である「噴霧乾燥機」である。

 液体を噴霧状にして熱風によって粉状に加工する。粉ミルクや医薬品の製造に使われている。乳酸菌の一部の菌は生きたままの状態で粉状にすることも可能である。

 警視庁公安部外事第一課の第五係が大川原社長らの逮捕という“冤罪”の事態を招いた。取材班は公安部内でいったい何が起きていたのか、捜査は“冤罪”に至る前に止めることはできなかったのか、独自に入手した捜査資料を読み解くとともに、警察関係者らにインタビューした。

 刑事事件は起訴の取り下げとなり、大川原加工機側が原告となって国と都を被告とする民事訴訟の場に移っている。この訴訟は東京地裁で9月15日に結審し、12月27日に判決が予定されている。

 6月30日の証人尋問のなかで、原告側の弁護士がこの事件を担当した第五係の捜査員X警部補に対して「事件をでっち上げたというふうに言われても否めないんじゃないかなと」と尋ねると次のような衝撃的な証言を引き出した。

 「まあ、ねつ造ですね。捜査員の個人的欲というか動機がそうなったんではないか」

 ちなみに訴訟の証人となった第五係の係長の警部とX、Y、Zの各警部補のうち、XとYの2人だけは“冤罪”の認識を法廷で表明している。

 取材チームが掘り起こした数々の事実は、この事件の裏で起きた特異な事象と、歴史的に“冤罪”事件を生む構造的な問題点を浮き上がらせる。

警視庁が打ち出した独自の解釈

 ドキュメンタリーの中核を紹介していく前に、軍事転用可能の容疑を着せられた「噴霧乾燥機」について経済産業省の省令についてみていきたい。

 噴霧乾燥機の中でも「(機械を分解しない)定置した状態で内部の滅菌又は殺菌ができるもの」は、生物化学兵器の製造などに使われてしまうため、輸出できない。つまり生物化学兵器を幾度も製造する過程では、菌をいった無害化して製造している人に害が及ばないようにする必要があるからである。

 この省令は国際的なオーストラリア・グループ(AG)が生物化学兵器等の不拡散を目的として合意している基準に則っている。ただ、日本の省令の「殺菌」という翻訳は若干本来の合意との間にあいまいさがある。

 AGの基準の殺菌とは「disinfected(消毒)」であり、化学薬品を使って菌を殺滅する意味である。このために「CIP」(自動洗浄装置)と呼ばれる薬品で自動的に菌を殺滅する装置が付属している。

 大川原化工機の噴霧乾燥機にはそもそもこのCIPがついていなかった。警視庁公安部は独自の解釈を打ち出す。

 製品加工に使っている「熱風」によって経産省の省令にいう「殺菌」が可能だというものである。省令には殺滅の手段の定義がなかった点をついた形だった。しかし、経産省も当初は公安部の解釈は「適用を広げるものである」として、公安部との打ち合わせは平行線をたどった。

 17年10月から始まった両者の協議が4カ月後に方向転換する。

 民事訴訟において原告の大川原化工機側の弁護士が「(経済産業省の姿勢は)いつ変わったんですかね」と尋ねると、X警部補は「(18年)2月8日です。ガサ(強制捜査)はいいと」。

 原告側弁護士が重ねて「経済産業省側から何か(理由や背景について)説明はなかったですか」。

 X警部補は「ありました。(警視庁)公安部長が動いたと聞いていると」。

 経産省側でX警部補と協議していた課長補佐は法廷で「(公安部長の動きについて)あったかどうかと言うと分からないです」と答えた。

 取材班が当時の公安部長に電話インタビューすると「コメントする立場にない」と繰り返すのみだった。

なぜ、捜査は止まらなかったのか

 第五係は、強制捜査にあたって大川原化工機の噴霧乾燥機を使っている中小企業で「熱風」による殺菌の実験と、防衛医科大学校長で微生物学の権威である四ノ宮成祥さんの証言を提出していた。 

 そもそも同社製の噴霧乾燥機を設計したのは、逮捕拘留中に病が見つかって亡くなった相嶋静夫さん。逮捕前の公安部による事情聴取について大川原社長に対するメールの中で、捜査員に「熱風」によって完全に菌を殺滅することは不可能であることを説明した、と報告していた。

 機械の「測定口」と呼ばれる部分は、袋小路のような設計になっていて熱風が行き渡らずに温度が上がりにくく、すべての菌を殺すことはできない。

 取材班は、公安部が実験した大川原化工機製の噴霧乾燥機を使っている中小企業を訪ねた。この会社の代表は「この機械で菌を完全に殺すのは不可能だ」と捜査員にいったと証言する。

 防衛大学校長の四ノ宮さんに捜査員が書いた調書をみせるとまったく真逆の証言になっていることに驚きを隠せない。「熱風を送り込めば細菌が死滅する。輸出規制貨物に該当すると思っています」とあった。

 四ノ宮さんが捜査員に話したのは「殺菌はあいまいである。規制の対象が広がる」というものだったのに。「逮捕起訴ありきでそちらの方向に向かって都合のいい結論にしてしまったということなのかなと思いますけど」と推測する。

 “冤罪”に至らないで済んだ瞬間は幾度もあったようにみえる。

 大川原化工機側も強制捜査までに捜査に協力的だった。中国内の軍事転用の疑いが指摘されると、中国内の製品の所在を把握してリスト化し捜査陣に手渡しもしている。大川原社長をはじめ、役員や従業員らも任意の事情聴取に約300回も応じている。

 なぜ捜査は止まらなかったのか。取材班は広範な警察関係者のインタビューをしている。

 「不正輸出を専門とする第五係は近年目立った成果が上げられていない」

 「第五係の幹部は『このままでは人員を減らされ縮小させられる』『経産省に殺菌概念が無いといわせるな。経産省がそれをいったら事件は終わり』と言っていた」

 「無理筋だと思うところもあったが、組織内の筋を無視して『これをやれ』といわれれば従わざるを得ない」

大川原化工機の社長ら幹部3人が逮捕されてから3人とも容疑を否認した。拘留は1年近くの長期に及んだ。令和3年版警察白書ではこの事件を「経済安全保障」の項目のなかで(無許可輸出)として警察内部で高く評価されていた。

「止められる方法は思いつかない」

 逮捕から8カ月後、警視庁内部からの告発状が大川原化工機に届く。差出人は警視庁の名前で住所も所在地である。今回のドキュメンタリーで大川原社長が金庫のなかから告発状を取り出して初めて撮影させた。

 「匿名での文章で大変申し訳ありません。地方公務員法に抵触するおそれがあることから、本名を明かさず、文面にて連絡させていただきます。不審と感じることと存じますが、ご容赦願います。
 担当直入(ママ・単刀直入)に記しますと、
 警察庁に■(黒塗り、本文には名前あり)捜査員がおり、貴社へも何度か出入りしていると記憶しています。彼は貴社側に立った見解を持っており警察組織の意向とは関係なく、自分の意見を貫くタイプの人間です。
 貴社に有益かつ警察側に不利益となる情報が明らかになると確信しています」

 この内部告発状が届いてさらに8カ月後に起訴が取り下げられた。

 取材班は告発状を送ってきた匿名の警察関係者に接触することに成功する。ちなみに、民事訴訟において、“冤罪”の可能性を証言しているX、Y警部補とは別人である。

 「(拘留中に病が見つかり亡くなった)相嶋さんの死については自分の親だったらと思うと本当に申し訳ない。今、捜査当時に戻ってもこうすれば止められたのかという方法を思いつかない。上層部がそろって応援し、令状もある。そこで違うと言い出すには勇気がいる。自分には止める力がなかった。やりそうな人材は組織にはまだまだいる」と。

 民事訴訟において、裁判長がX警部補に発言の機会を与えた。

 「輸出自体は問題ないので、あとは捜査員の個人的な欲というか動機がそうなったんではないかと私は考えます」

 裁判長が「欲を抱くような具体的な理由とかについてご存じのことというのは」と尋ねると。

 「定年も視野に入ってくると自分がどこまであがれるのかと、そういったことを意識されたんではないかなと思います」

 

 

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