入管法改悪法案通してはいけない
4月28日に衆院法務委員会で怒号と国会デモの中で強行採決されてしまった入管法改悪。連休明けにも本会議での強行採決が行われようとしています。
今日衆院法務委員会で入管法改悪案強行採決!「外国人も人間です。人を入管で殺さないで」と遺族 - 住みたい習志野
この悪法が通れば、今まで「難民申請中は強制送還されなかった」難民申請者が「3回申請を却下されれば、本国に強制送還され、殺されるかも知れない」状況に置かれることになります。
そんな難民の現状をいくつかご紹介します。
トルコ南東部に住んでいたバリバイ一家。家族を殺され、拷問を受けて日本に逃げて来た
トルコ東部に住むクルド人は、「クルド人を民族として認めない」トルコ政府による苛烈な弾圧にさらされ、多くの人々が難民として他の国に避難しています。バリバイさん一家もそうでした。
バリバイさん一家が就寝中、黒い覆面をかぶったトルコの憲兵組織「ジャンダルマ」が侵入、無差別に発砲し、バリバイさんの父親、伯父が射殺された。クルド系政党を支持していたバリバイさんは拘束されるが、その後「無罪」で釈放される。
しかしジャンダルマはバリバイ家を再度襲撃。ムスタファ・バリバイさんもその家族も日本にいる知り合いを頼って日本に逃げて来た。
しかしムスタファさんはトルコ憲兵隊の拷問に加え、日本の入管の「長期収容」で精神病を悪化させ、自殺。
残された妻のヌリエさんと子どもたちは、今度の入管法改悪案が通れば、本国に強制送還され、拷問され、殺されてしまう。毎日不安の中で暮らしています。
(バリバイさん達のように日本に逃げて来たクルド難民を追った映画「東京クルド」)
(東京新聞の記事)
長期収容される外国人 自傷、精神病む人 続出
■ハンスト
牛久入管で収容8年目、体重半減したパキスタン人の今「ここで死ぬか、在留許可もらって外にでるか」
2002年に難民申請をしたカリルさんは、2003年に在留資格を失い、2004年から2006年まで2年間、入管に収容された。その後、仮放免中に再度、難民申請や訴訟を起こしたものの、2015年6月に再収容されて現在に至っている。
「入管の処遇に対する不満からでしょう。2度目の収容後、カリルさんは早い段階で、官給食(入管で出される食事)を一切拒否するようになりました。もともとは体格のよい人で、再収容前は80キロ以上ありましたが、現在の体重は当時から45キロ減り、骨と皮だけになっています。面会室に来るときも、常に車椅子です。」
●16歳で政治活動に身を投じる
1963年生まれのカリルさんは16歳頃から政治活動を始め、カシミールの独立運動に関わっていたとのことだった。身体拘束は20回以上に及び、その際、拷問も受けているなどとする供述内容は出身国情報とも矛盾せず、難民該当性は相当高いと考えられた。
刑事罰を犯したわけでもない1人の人間の自由を奪い続けた末、命の瀬戸際に追い込む。自分たちが招いたこの状況にどう対処すべきか、今、入管自身、困惑しているのではないだろうか。
保護すべき難民は保護されているのか?
入管法改正案~6つの大きな疑問と「不都合な事実」 - 住みたい習志野
の記事の一部を再掲します。
「3回以上の難民申請者の送還を原則可能にする」。これが改正案の最大の狙いだ。
入管庁は先日、昨年の難民認定数を202人と公表した。前年を大きく上回ったものの不認定は1万人を超える。
今回の認定増には特別な事情があった。全体の7割はアフガニスタン人で、多くはタリバン政権を恐れて避難した日本大使館の現地職員とその家族が占める。
2年前に軍事クーデターが起き、民主化を求める市民が弾圧されているミャンマー人は26人しか認められず、不認定は2000人近い。
カナダなど欧米では相当の高率で難民認定されているトルコ国籍のクルド人に至っては、1人だけ。それも裁判で入管庁の不認定処分が取り消された結果だ。
今年3月、同性愛者への迫害を理由に難民申請したものの不認定となったウガンダ国籍の女性を、難民と認めるよう国に命じる判決が確定した。この女性は、難民審査参与員による“二次審査”で「何らの難民となる事由を包含していない」とされて口頭の意見陳述すら退けられていた。
難民を見落としているのは誰なのか。「祖国に帰されたら命が危ない」と何度も申請を繰り返すのは、難民として保護されるべき人が保護されていないからだ。
(編集部注:この女性が裁判を起こさず、入管の決定に従って本国へ送還されていたら、必ず殺されていたでしょう。難民でも3回申請して却下されたら本国に送還、殺されても日本政府は一切責任を負わない。それが今回の入管法改悪です)
(京都新聞の社説)
社説:入管法改正案 人権侵害を改める熟議こそ(京都新聞) - Yahoo!ニュース
日本も批准する難民条約は、迫害を受ける恐れがある国への送還を禁じている。国連人権理事会の特別報告者は先月、改正案が国際基準を満たしていないとして「徹底的な見直し」を日本政府に求める公開書簡を送った。真摯(しんし)に受け止めるべきだ。
「姉ウィシュマをたどって」NHK「事件の涙」
姉が大好きだった日本で こんなことになってしまい 本当に耐えられません
お母さんからもらった母乳に値する恩返しがしたい
私たちも姉が法律に違反して滞在したことは罪だとわかっています
ただ だからといって 命まで奪われることはないと思うんです
入管収容中に出会った女性に姉が伝えていた一言
私のことは忘れないで
もし結婚して子どもが生まれたら
”ウィシュマ”という名前をつけて
法務大臣、反省するどころか「原告側が勝手に編集し公開」とイチャモン。もはや「法無大臣」
弁護団がウィシュマさんのビデオの一部を公開したところ、「大変申し訳ないことをした」と反省の弁を述べるどころか、「原告側が勝手に編集し公開」とイチャモンをつける始末。
人間の心を失った、こういう連中によって入管法改悪が行なわれようとしている!
(入管で死亡のウィシュマさん 法相「原告側が勝手に編集し公開」)
斎藤健法務大臣は7日の閣議後の記者会見で、映像の公開を問題視しました。 「ビデオ映像は国が証拠として提出し、これから裁判所で取り調べる、約5時間分のビデオ映像の一部を原告側が勝手に編集して、マスコミに提供して公開したもの」(斎藤健 法務大臣)
(統一教会との関係も報道された斎藤法務大臣)
(朝日新聞の記事「小泉今日子さんも。送還ではなく保護を」と訴える)
入管法「送還ではなく保護を」 小泉今日子さん、つぶやきの真意は?:朝日新聞デジタル
「移住連」が呼びかける、入管法改悪反対アクション
#入管法改悪反対アクション 国会前シットイン(4月14日〜) (migrants.jp)
場所: 衆議院第二議員会館前
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