隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

1695.鱈目講師の恋と呪殺 桜子准教授の考察

2017年01月15日 | 学園ミステリー
鱈目講師の恋と呪殺
桜子准教授の考察
読了日 2017/01/15
著 者 望月諒子
出版社 集英社
形 態 文庫
ページ数 255
発行日 2015/07/25
ISBN 4-08-745343-0

 

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日今年一番を更新するような寒さが続いているが、お天気の方は晴天だ。日本海側や東北、北海道などの大雪も記録的なもののようだ。まだ明日にかけても降り続くらしい。そんな降り続く雪の中、京都で全国都道府県対抗女子駅伝がスタートした。 テレビで見ているだけで寒そうな感じだが、走る女子選手たちの懸命な姿は感動的だ。この日本独自のスポーツは、いろいろある中でも特にドラマチックな印象を持たせる。どの県の選手にも応援したくなるが、テレビの画面も見えにくくなるほどのひどい雪降りになってきた。みんな頑張れ!

今日は昼近くになって、カミさんと娘とともにアピタのショッピングモールに行ってきた。昨日から開催されている全国駅弁大会がカミさんの目的だ。日曜日問こともあって会場は大瀬に客でにぎわいを見せており、売り切れの商品もだいぶあったが、どうやらカミさんと娘は目的のものをゲットしたようだ。
僕は昔から駅弁にはあまり食指が動かず、というより口に入れば何でもいいというたちで、食べ物に対するこだわりは全くないのだ。そうした点は貧乏暮らしに適応しているのかもしれない。
この駅弁大会が開催されるたびに、出かけるうちのカミさんは駅弁が好きで、その都度いろいろと見て回って何かしらを買って食べるのが楽しみの一つとしている。

 

 

前回読んだ桜子准教授の考察の第2弾である。著者望月諒子氏の従来読んだ作品とは一味異なるストーリーだが、魅力的に描かれた主人公・桜子准教授が、これまた著者自身を忍ばせて(僕の勝手な想像)、普段目にすることもない大学院の研究室を、独特の雰囲気に伝えて、僕の憧れでもある大学生活にますますの羨望を持たせたのだ。
もう少し僕の財政状況が良かったら、今からでもその一端を味わいたいと思っているから、こうしたストーリーを読むのは目の毒、気の毒というものだが、それでも物語の中だけでもそうした雰囲気に浸れるのは良いものだ。
高校生活の無様だった僕が今更のように悔いるのは、もう少し真面目に学問に向き合えば、苦しい生活の中からも、僕の学費を出す気でいた両親にも報いられたのではないか、とそんな後悔の念が浮かび上がる。
そんな僕の気持ちとは全くかかわりなく、桜子准教授の研究室にはいつものごとく、院生たちが集まるのだ。

 

 

でも桃沢桜子が引き立てた講師の、鱈目小雪が今回のメインとなってストーリーが展開される。
このシリーズの特徴は、なんといってもたくさん登場するキャラクターが、それぞれの持ち味が明確に描写されていることだ。
桜子准教授は自身は何となく昇進した、というような気でおり学内の教授選出などの紛争には、全くかかわりたくない姿勢を保っている。そんな桜子の姿勢が学部外の院生まで呼び寄せるようで、今回もいろいろとアクシデントは持ち上がり、タイトルにある鱈目小雪講師の恋模様が絡んだ、事件の思わぬ真相は桜子准教授をも驚かせることになる。
僕にとってあこがれの大学生活で、その上の大学院などは全く想像外の世界だが、こうして物語を読んでいると、その世界を全く抵抗なく受け入れてしまうことがおかしい。

 

 

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