Simplex's Memo

鉄道と本の話題を中心に、気の向くまま綴ります。

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とても分かりにくい「下工弁慶号」の現状。

2006-10-25 22:12:23 | 鉄道(その他雑感など)
三岐鉄道・北勢線阿下喜駅のお隣で月に一度運転会を開催している「下工弁慶号」
SLを管理している「北勢線対策推進協議会」と委託先の住民団体が保存のあり方を巡って決定的に対立したのは今年の5月。
その溝は埋まることなく、北勢線対策推進協議会が委託契約を解除し、下工弁慶号の返還を求めるに至っている。

この問題、良くも悪くも問題は早く解決するのだろう・・・と思い10月25日の朝日新聞の記事を見ると北勢線対策推進協議会の動きが鈍化しているという。
まずこの点が第一に分かりにくい。

北勢線対策協議会は桑名市が会長となり、いなべ市などの沿線自治体が会員になっている組織。
その中で最も強力に返還を求め、法的措置を主張してきたいなべ市がここに来て及び腰になっている。

その理由は「選挙」。
任期満了に伴ういなべ市長選挙が来年2月に予定されているが、「市民団体を苛める形になるから拙い」として法的措置を含めて慎重な姿勢に転じたという。
逆に桑名市の方は法的措置を執ったとしても解決には時間がかかることからいなべ市の方針には反対だったことが読みとれる。

その方針の相違が片方で返還の内容証明郵便を送りながら実際のアクションはなし、という奇妙な展開に至ったのでは、と思う。
これまで振り下ろした拳のやりどころに行政サイドが困っている感じがして仕方がないと思うのは自分だけだろうか。

それにしても、下工弁慶号の「路線の活性化」への貢献度はどの程度かも推し量らず、言うことを聞かない住民団体を排除しようとして膠着状態。
どの膠着の原因が「選挙」にあるとは笑えてしまう。
短期間での法的解決は難しいと見るのが自然な今、会長たる桑名市がリーダーシップを取ってもつれた糸を解く必要があるのではないだろうか。

そして、住民団体の方も「今は返しようがない。私たちは、SLを維持する責任がある」という意固地な姿勢のままでは先は見えない。
仮に北勢線対策推進協議会が話合いの場を設けてきたら対応するのが「大人」の対応ではないかと思う。

次にわかりにくいのは住民団体の対応。
自分たちの主張を真っ向から貫いて返還しない姿勢を貫くのか、それとも北勢線対策推進協議会のテーブルにつこうとするのか。
記事を読む限り前者の方針という感じだが、果たしてそれが長期的にプラスになると言えるのか。
その姿勢が行政はもちろん、地域の人に受け入れられるのか気にかかる。
いずれにしても、この問題はまだまだ尾を引きそうだ。

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7 コメント

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ASITA副会長 (あんちゃん)
2006-10-26 20:20:34
私たちASITA(北勢線とまち育みを考える会)は北勢線の利用促進とまちの活性化のために活動している北勢線応援団体です。



私は、話題を提供しております下工弁慶号の管理をしているASITAの副会長で「軽便鉄道博物館」の館長です。北勢線の阿下喜駅から徒歩10分ほどの所に住み自宅は「プチ鉄道博物館」として開放しております。



行政側である協議会の事情はわかりませんが、

>住民団体の方も「今は返しようがない。私たちは、SLを維持する責任がある」という意固地な姿勢のままでは先は見えない。

>仮に北勢線対策推進協議会が話合いの場を設けてきたら対応するのが「大人」の対応ではないかと思う。

この2点について誤解されているのではないかと思いますのでコメントさせていただきます。



返しようがない→ いつ・どこへ・どのような状態でがわからないので返しようがない。



SLを維持する責任がある→ 貴重な産業文化遺産であるので下工弁慶号の火を消す事はできない維持する責任がある。



話合いの場→ 3月4日に5日に行なう予定の下工弁慶号の火入れ運転お披露目式の中止を内容証明郵便で送付されましたが、式典の来賓・イベント準備が進んでいるいた為中止にできなかったが4月の第一日曜日は火入れ走行を中止し話し合いを求めた。その後話し合いは一度だけ行われましたが、弁慶号の今後についての話はしていません。

一度火を入れよみがえった蒸気機関車はメンテナンスのため火入れをおこなわなければならない。この理由から火入れを行なっていますが、話し合いを求めつづけているのはASITAで協議会は話し合いの席に着いてもらえません。

この記事が本当ならば、桑名市・いなべ市・東員町の対応の違いが原因かもしれませんね。
Unknown (Simplex)
2006-10-26 22:01:29
コメントありがとうございます。



この問題を巡る新聞報道を見ていると、どうしてもASITAと北勢線対策推進協議会の関係は非常に悪く、決裂していると思えてしまいます。それが記事にも反映されることが多いです。この点は反省しなければならない点でしょう。



内容を拝見しまして、双方の内部事情が大雑把ではあるものの掴めました。

特に一枚岩だと思っていた北勢線対策協議会の足並みが揃っていないことには驚いております。

特に「選挙で民間団体を苛めたことがばれる」と不利になるという理由には呆れて物も言えません。



さて、「返しようがない」という姿勢に意固地になっているという点について、当方の認識を説明させていただきます。

下工弁慶号の返還については既に内容証明郵便で送られておりますが、返還時期がいつか、返還場所がどこか、返還後の管理責任は誰が取るのか、と子細なレベルでまとめられた返還要請がASITA側に届いているものと考えていたからです。



言い換えれば自治体レベルの根回しまで完了した文書が貴団体の手元に届いていたものと思っておりました。

仰ることが事実であれば呆れて物も言えません。



それからもう一つ。

「話合いの場が持たれていない」という点ですが、まずは「火を落とせ」というのが、協議会にとっては話し合いの第一歩ということなのだろうと思います。

これが受け入れられない限り話し合いの場は設定されないのだろうと考えてしまいました。

現実的な歩み寄りの方法はないのでしょうか。



次に動きがあるとすれば、いなべ市長選の後になるのだろうと新聞記事を読んで思いました。

今回は行政サイドの動きについて触れたつもりだったので、思わぬコメントを頂戴し驚いている次第です。



話は変わりますが、当ブログの10月2日の記事に対するコメントで「”弁慶号”は、早ければ12月に返還されるそうです」というお話を頂いているのですが、これは事実なのでしょうか。





本来ならコメントを頂いたご本人にお尋ねするのが良いのですが、折角副会長さんからコメントを頂きましたので、ここでお答えを頂くのが良いのではと思い、あえてお尋ねさせていただきたく存じます。



最後になりますが、自分としてはコツコツと構内運転までこぎつけた「下工弁慶号」がいつまでも我々の視覚聴覚を楽しませてくれることを願って止みません。

この問題、新たな動きがあれば触れることもあろうかと思います。

今後もよろしくお願いします。
Unknown (後藤定明)
2006-10-27 12:26:08
こんにちは。

こちらの事を、掲示板

http://asita.web.infoseek.co.jp/

に紹介しましたところ、副会長(昨年度まで会長)から、

コメントが、ありました様で。

入会1年未満の私より、近鉄の”廃止”から、活動されている方の書き込みの方が、良いと思いまして・・・。
下工弁慶号返還について (あんちゃん)
2006-10-27 20:09:16
下工弁慶号の所有者である下松市と協議会が結んでいる借入れ契約の期限は来年19年3月です。



協議会とASITAの保守管理契約は協議会側の言い分ですと解除したことになっています。

現在保守管理しているのは協議会でなければならないのですが、

下工弁慶号を実際に見た事のある協議会関係はいない。

弁慶号はASITA副会長である私所有の保管庫の中にあります。これが実状です。



話し合いが行なわれないとどうなるのでしょう。



私にも予測が付きません。



したがって12月返還というのも不明ですね。

話し合いの結果次第ということになります。
下工弁慶号返還・・・ (ななし)
2006-10-30 23:56:54
はじめまして 記事・コメントを拝見して

「一度火を入れよみがえった蒸気機関車はメンテナンスのため火入れをおこなわなければならない。この理由から火入れを行なっています・・・」とのことですが、返還後は? また、永久展示保存になるのではないでしょうか?

下松市側のことになるから返答は出来ないと思いますが、火を落として一旦北勢線対策協議会

に戻すべきだと思いますけど・・・普段ロープ

で立入禁止になっていて見れない保存車なんて!
見れない保存機 (後藤定明)
2006-11-02 15:12:50
薄暗い金網の中のD51など、全国には”公開日”にしか、
はっきり見られない機関車は、たくさん在りますよね?
借用期間中は、メンテナンスの必要性がありますが、
下松市に、返還後は乾燥剤など詰めておくようですので
必要は、無いのでは・・・?
弁慶号返還とその後 (鉄道ファン)
2006-11-07 20:44:59
>北勢線対策協議会に戻すべきだと思いますけど・・・
行政にSLの管理はできないと思います。
もしASITAの会が返還したら北勢線対策協議会は税金で管理委託するでしょう。
これこそ税金の無駄遣い

>下松市に、返還後は乾燥剤など詰めておくようです
下松市は3年の期限付きで貸し出したのですから返還後は下松市で走らせる計画があるでしょう。
(僕の希望でもある)

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