Simplex's Memo

鉄道と本の話題を中心に、気の向くまま綴ります。

旧細倉駅(栗原電鉄)

2006-10-25 05:43:42 | 鉄道(駅)
山間の林を抜けると、細倉マインパーク駅へ向かう線路の空間ががパッと広がる。
その片隅の古びたホームと、かつて「駅」だった建物。
それが旧細倉駅だ。
タイトルに「旧」を付けた理由は、この駅が廃駅となっているため。
事実、この駅自体1990年6月に役割を終え、細倉マインパーク駅に生まれ変わっている。

駅としての機能を終えてから20年近く。
小綺麗になった終着駅も路線もその役割を終えようとしている。
折角折り返しまで2時間近くもあるのだから・・・と周囲を散策することにした。
まずは件の旧細倉駅の建物を見る。
駅として使用されなくなって時間が経過しているが、さほど劣化は進んでいない。
何かの事務所として使われている感じだ。


旧細倉駅の手前の建物からホームを入れて一枚撮ってみる。
列車が来なくなったホームは草に覆われ、一足先に自然に還り始めていた。
流石にホームの使い道までは見つからなかったようだ。


何気なくカメラを向ける。
生活臭の感じられない家。
「くりはら田園鉄道」になる前の栗原電鉄の開業目的は細倉鉱山からの鉱石輸送。
当時は人で賑わったのだろう。
多分、この住宅に人は住み、活気があったのだろう、
しかし、今は静かだ。

踏切に戻り、石越方向を撮ってみる。

よく似たロケーションに廃止になった名鉄谷汲線・谷汲付近があったなぁと既視感を軽く覚えた。

天気は曇り。
少々雲行きが怪しくなってきたところに、細倉マインパーク駅へやってくる単行がやってきた。

アッという間に眼前を通過し、スピードを落として終着駅に滑り込んでいった。

さて、そろそろ頃合かな・・・と重い腰を上げて細倉マインパーク駅へ戻る。
線路伝いの細い測道を抜けると、そこは福音も広く歩道までついた道路が待っていた。
月曜日の午前9時過ぎ、という時間帯を差し引いても人の行き来が見られない。
通行する車も少なかった。

という訳でその道路を辿って駅まで戻ってきた。

駅の手前のポイント。
この辺りが終着地であり、鉱石輸送の拠点であることを今に伝えているように思えてならない。
かつての栄華の面影として。

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