Simplex's Memo

鉄道と本の話題を中心に、気の向くまま綴ります。

東海交通事業「初日の出号」を見る。

2006-01-01 15:15:30 | 鉄道(地方・専用線など)
JR東海道線枇杷島と中央線勝川を結ぶ城北線。
JR東海の子会社である東海交通事業が運行している路線だが、いつもは閑散としている。
その城北線が活気づく時がある。それが今日、元旦の朝である。

城北線は全線高架となっている。
邪魔物がない眺望の良さを活かし、初日の出の時刻に合わせた列車を走らせ、乗客に初日の出を楽しんで貰おうという趣向だ。

その列車の名前は「初日の出号」。
正面には国旗が掲揚されているから、一目でそれと分かる。


今年の「初日の出号」の運転時刻は下りが枇杷島発6時47分、勝川7時11分着。上りが勝川6時52分発、枇杷島7時16分着。
東海交通事業のHPを見ると、「上下二本」となっている。

なお、「初日の出号」運転時は初日の出時刻に合わせてビュースポットが設定され、停車する事になっている。
ビュースポットは下りは比良・小田井間、上りは味美・勝川間にそれぞれ設けられている。
駅で配布されていたチラシを見ると、枇杷島発101Hと勝川発202H(休日運休)の時間変更を行った上で、「初日の出号」として運転しているようだ。

さて、「初日の出」を見に尾張星の宮駅の高架ホームに枇杷島からやってきた上り「初日の出号」が入線してきた。
例年通り、正面に国旗を掲揚している。
が、よく見ると勝川側先頭部に小さく「初日の出」と控えめに列車名が入っている。その点だけがこれまでと異なっている。
天気予報では初日の出は厳しいと言われていたが、それにも関わらず座席は全て埋まっている。

勝川に向かう上り「初日の出号」を見送った直後、ようやく日の出の時刻を迎えた。しかし、今年は厚い雲に阻まれて日が出る所は見る事が出来なかった。
そして、下り「初日の出号」が枇杷島に到着した。
下り列車の正面を見ると、上りと同じ「初日の出」の文字は枇杷島側に入っていた。

下り「初日の出号」の折り返しを撮ろうと待つ。
その間に元旦の太陽は既に水平線を出て、分厚い雲の中を昇り続ける。
ようやく周りも明るくなってきた。
枇杷島からゆっくりと入線してくる所を撮影する。


さっき見た上り「初日の出号」と同じ装いだが、乗客は格段に減っていた。
それは空席が目立つ車内を見れば一目瞭然だった。
そして、便乗している社員がさっとホームに降り、必要なくなった「初日の出号」のチラシを回収し、誰も降りる人もなく勝川へ出発していった。

こうして城北線の数少ないイベントは終わり、今年もまた地道に走り続けるのだろう。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
いつまでこの状態が続くんだろう? (551planning)
2006-01-02 00:41:56
東海交通事業、このプチイベントもすっかり定着した感がありますが、そもそも同社はいつまでこの状態が続くんでしょうか? 勝川の中央線高架化でも取り残され状態がなお続くような…ついでと云ってしまうのはナンですが、一体整備への最大のチャンスであった万博が終わってしまった以上、大義名分を見つけるのが困難なような…。



***

昨年はこちらのサイトでいろいろと楽しませて戴きつつ、多くのことを学びました。本年も宜しくお願い致します。
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Re:いつまでこの状態が続くんだろう? (Simplex)
2006-01-14 19:24:34
551planningさん、コメントが遅くなりましたがこちらこそ宜しくお願いします。



さて、すっかり定着した東海交通事業の「初日の出」号ですが、この話題に触れたブログを探してみたのですが、案外少ないものですね。



時折JR東海のキハ40が代車で走る時以外、目立つ話題もない路線ですが、変化があるとすれば勝川駅の高架化(平成21年度予定)に伴ってJR中央本線と城北線の一体化が実現した時でしょう。

ただ、勝川駅に直接乗り入れが実現したとしても、現在の輸送人員等から運行形態に劇的な変化が生じるとは考えにくいのも事実です。

従って、勝川駅でJRと直接乗り換えが出来るようになっても、現状のまま推移していくと思っています。
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