Simplex's Memo

鉄道と本の話題を中心に、気の向くまま綴ります。

「20人」が話題になる即売会・・・。

2006-11-05 13:18:52 | 古書
11月3日から3日間、名古屋古書会館で開催された「オールデイズクラブ」。
今回は初日が祝日ということもあるし、おまけに「リニモ」のローレル賞贈呈式にも顔を出そうと欲張ったスケジュールを考えると11月3日、いつも通り午後一番で会場入りした。

会場一階の均一本コーナーには結構人だかりができている。
あまり目を惹く本はなかったが一冊だけ気になっていた本があるのでピックアップしてみる。
「内側から見た富士通『成果主義』の崩壊」。
二年前に出た本だが、結構読まれていた本だ。
ペーパーバックというのが安く見られた原因なのか、ここに来ている。
普通ここに並ぶのは10年以上昔の本や雑誌が多い。

しかし、表紙には「100円」と値段シールが貼られているが、裏表紙には「550円」の値段シール。
しかもBOOK-OFFのロゴ入りの値段シールだから出所バレバレ。
新刊で買った本をBOOKーOFFに売り、それを次のユーザーが買い、これまた古書店に売られた挙げ句、処分に困り、価格でここの一員になったのだろう。
ここへどういうルートで来たか、あからさまに推測できる本というのも珍しい。

二階の本会場に行って驚いた。
人がいる。
しかも両手どころか両足まで使わないと数えられない人が。
今年、ここの即売会は「皆勤賞」もので来ているが、昼下がりに20人近くが来ている即売会というのは記憶にない。
今回の目玉は「ちょっとレアな古書」。
そこへ最初に足を運んでみたが、いわゆる「黒っぽい本」が小ぢんまりと配置されているのみ。
目玉という感じは受けず、他の古書と同じように見られていたような気がする。

他に目についたのはハヤカワ文庫JAやSFの古手。
中学から高校にかけて集めた本ばかりで、自分としては食指を動かす必要もないが、これを両手一杯に抱えている人もいるから面白い。
ちなみに鉄道関係でめぼしい本はなし。
ただ、以前紹介したことのある「せとせん100年」がどの即売会に行っても出回るようになっている。
これは同じ版元の「中日ドラゴンズ70周年」にも言えることだが、印刷し過ぎた挙げ句いわゆる「供給過多」になったのだろう。
内容がいいだけに、古書市場にまとまって出てくるのは惜しい。

結局、均一本と併せて5冊を購入して会場をあとにした。
その途中の古書店でも1冊買っているから5冊抱えて藤が丘行きの地下鉄に乗ったことになる。
即売会で一番多い人の入りだったことを何かの拍子で話すと、それだけで受けた。
本当にこれだけの人が集まる名古屋の古書即売会は珍しい、本当にそう思った。
次回の名古屋古書会館の即売会は来月1日から三日間の日程で行われる「第33回名鯱会」。

名古屋古書会館の即売会は約3週間空くことになるが、その間に西区ノリタケの森ギャラリーで今月21日から26日の日程で「第3回 オールドブック倶楽部古書展」が入ってくる。
古書、古書とがっつくのを止めてオールドノリタケでも眺めながら気楽に行くのが素直な楽しみ方なのだろう。

(即売会で買った本)
「交通論 経営と政策」 細田繁雄著 税務経理協会
「裁判長!ここは懲役4年でどうすか」北尾トロ 文春文庫
「ワイマールの落日 ヒトラーが登場するまで 1918-1934」加瀬俊一 光人社NF文庫
「あなたのマンガ高く買います」古川益一とまんだらけ鑑定団 まんだらけ出版部
「内側から見た富士通『成果主義』の崩壊」城 繁幸 光文社

(古書店で買った本)
「昭和鉄道情景 路面電車篇」安田就視写真 松本典久解説・文

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