Simplex's Memo

鉄道と本の話題を中心に、気の向くまま綴ります。

北海道ちほく高原鉄道の代替バス決定。

2005-10-26 05:59:48 | 鉄道(地方・専用線など)
来年4月20日で廃止が決まっている北海道ちほく高原鉄道。
同線廃止後の代替バスが決まった旨が10月24日付けの交通新聞HPに掲載されていた。

記事の要旨は次のとおり。
○北海道運輸局は19日に北海道ちほく高原鉄道の代替交通確保協議会を池田町で開催した。
○廃止後の代替バスは北見バス(北見市)と十勝バス(帯広市)の二社が区間を分割して運行する事が決まった。
○両社は陸別町を境界として北見バスは北見側を、十勝バスは帯広側を運行することになる。

かくして、廃止後の代替交通手段が手当された事により廃止に対する障害はなくなった。
個人的な懸念としては一路線の代替バスを二社が分割して運行することが決まった事で、バス利用者が鉄道時代より減少するのではないかという点がどうしても気にかかる。
具体的には北見ないし池田から陸別以遠に行くのに鉄道では一回の運賃で利用できていた人は、廃止後は陸別町を境に二社のバスを跨って利用せざるを得なくなる。
普通ならば両社のバス運賃を別々に支払う事になるため、負担増を嫌った人はバスを敬遠するのではないかという気がする。

今回の措置に際しては、陸別町を通過する利用形態を日常的に取る人の絶対数が少ない事、人の流れが陸別町を境に別れている事が分割運行という形になったと思われるが、少数とは言え、陸別町を跨いで利用する人はいる。
そうした人達のために二社間通し乗車の場合は運賃を割り引く等の処置がなされるのだろうか。

次に、運行本数はどうなるのだろうか。
鉄道からバスに代替された場合、大多数の事例でバスの設定本数は鉄道時代から減っている。その事による利便性低下がバスの利用者離れに益々拍車をかけている。
その問題に対する手当は考えられているのだろうか。

最後に陸別で二社の運行系統が分断されるが、両社のバスが接続するダイヤ設定となるのだろうか。
この点については先の理由から可能性は低いかなぁという感触を持っている。
実際、池田・北見間を直通する列車の本数が下り5本、上り4本という事を考えると、この分に相当する代替バスの接続が取られていれば上出来という所だろうか。

ただ、現時点では代替バスの運行事業者が決定したのみ。
運賃やダイヤはこれから詰めていくことになる。

そういえば、以前存続を求めるグループが会社側の廃線決議無効を求めて法廷闘争に持ち込もうとしている話を紹介した事があったが、あれから何の音沙汰もない。どうなったのだろうか。

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