森岡 周のブログ

脳の講座や講演スケジュールなど・・・

そろそろ徐々に始動

2014年07月16日 23時49分46秒 | 日記
本日は看護医療学科、理学療法学科、現代教育学科の授業日ですが、理学療法学科の授業「神経系理学療法学B」は、大学・神経系の秘密兵器の岡田洋平を先週より投入し、パーキンソン病の講義を行ってもらっています。彼の経験、知識、態度、どれをみてもミスター・パーキンソン(これをパーキンソンのキーパーソンといったりします)です。もう日本一ではないでしょうか。もちろん彼は人間性があるので、自分自身でそのようなことを思わないし、とっても謙虚なナイスガイです。ワーキングメモリは若干疑いますが。。。笑

現代教育学科も現在は脳イメージング装置の実験に入っていますので、冷水・前岡コンビで認知課題、コミュニケーション課題等、新しい研究センターで和気あいあいとやっています。授業中の笑い声が聞こえる環境、いいですよね。ということで、4月~5月はとてもハードな曜日の水曜でしたが、7月の水曜日は看護医療学科だけの授業ですので、非常に落ち着いてやれています。

今日もその授業にて、大住、若田のコンビにEEG、fNIRSのデータ採取をしてもらい、「他者の身体的痛みの共感時の脳活動」のデータをフィニッシュさせました。他人の特に親近者が痛みを受けている映像を観察すると右島皮質が活性化するといったThe 普通のデータを示したものだけでなく、海馬が活性し記憶がトラウマのように起こる者など、おもしろいデータになりました。もう一方は、女子が胸キュンする際の映像や、男子がドキッとするテレビ映像を観察しているときのデータです。面白いことに運動シミュレーションが起こっているように運動前野が働いています。ミラーニューロンシステムが作動しているのでしょうか。。

こうした実験に関する考察だけでなく、高次脳機能障害の事例や認知症の事例がキレる行動や、徘徊する問題を脳科学から分析し、あるべきケアを考えたり、自閉症の心の理論の問題を分析し、どのように関わるべきかを考えたり、運動器疼痛が慢性化したスポーツ選手の問題を脳科学から分析し、社会的な関係をどう構築すべきかを事例で検討しています。再来週にはすべてfinishさせないといけませんね。この科目も佳境に入ってますね。楽しく学んでいる表情がよいです。それもニューロリハ研究センターが与える環境だと思っています。

新しい研究センターになり、学生は常時そこで勉強しています。そして、すぐさま我々に質問にくることができる環境になっています。先生が仕事をしている横で学生が常時勉強している。良い環境に恵まれています。今日は空間性注意の概念と方向性注意の概念に関して質問を受け、前頭葉-頭頂葉-帯状回の注意システムと運動障害を伴う半球間抑制に基づく注意システムの障害について、そしてどう介入すべきかについて、そして、痙性麻痺と学習性不使用、さらには末梢組織の線維化の問題に関して、そしてそれに対する介入選択性について、数名が「腑に落ちた」ようでした。物理的に近い環境は徐々に教育的効果を示していくことでしょう。畿央大学が益々楽しみになってきました。


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