森岡 周のブログ

脳の講座や講演スケジュールなど・・・

研究センター着々と

2014年10月01日 23時46分16秒 | 日記
本日は大学院教育学研究科の「発達脳科学」の授業の1回目を行いました。今年から教育学研究科が開設され、私も健康科学研究科だけでなく、そちらの授業も行っています。今日は現場の教諭の方々が熱心に聞いてくれました。総論から「うつ」「社会的排斥」をとりまく環境と脳について、脳の構造と機能から話しました。
さてさて、今日もニューロリハビリテーション研究センターはにぎやかでした。嬉しいです。
私たちのニューロリハビリテーション研究センターも徐々に完成しつつあります。本日は定期的に上映しようと思う映画(DVD)が20本ほど届きました。もちろん、障がい、病気、脳、認知、感情、人生などを取り扱った名作たちです。アメリカ映画だけでなく、フランス映画、イタリア映画、そして日本。日本映画はとても素晴らしい。
畿央大学の建学の精神は「徳をのばす」「知をみがく」「美をつくる」です。
「のばす」と動詞がついた「徳」は、まさに人間が祖先からつながれてきた、そもそも持ち得ている「利他性」「社会性」です。これの実践は、センターをつくったことによる「時間」「空間」の共有からすでに行えています。
そして、「みがく」と動詞がついた「知」は、原石である学生や院生、あるいは地域住民の方々や現場の人々が、私たち研究者と互いに相互作用することで、知を創発するということです。石が石によって磨かれるように。これに関しても、センター専属の研究者のポスト(まだ足りないですが)をつくることで、徐々に可能になりつつあります。
そして、「つくる」と動詞がついた「美」は白紙のキャンパスから作り上げていく作業です。これには創造性がつきものですが、創造性を宿す脳の領域は様々な情報を統合するところでもあります。狭義のサイエンスや既存の学問のみでは新しい「美」をつくることはできません。そこに彩りを与えてくれるのが文化です。リハビリテーションは人々の人生を扱います。人生は人それぞれの文化でもあります。若い学生達には多くの文化や文化的活動を通じて幅広い心を涵養してもらいたいと考えています。
いつも音楽に溢れる研究センター(私がJAZZを流しています)。映画の次は文学作品です。彼ら彼女らには、様々な事象を扱った作品だけでなく、日本が誇る純文学にも触れてもらいたいです。その文脈や間を読み、創造性を養ってもらいたい。
JBLのスピーカーがくれば、定期的に映画を上映します!それはセンター前にイーゼルを構え、告知していきます。教養の涵養こそ大学生としてもっとも大切なものだと、私たちの信念に基づき教育させていただきます。


http://www.kio.ac.jp/nrc/

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