森岡 周のブログ

脳の講座や講演スケジュールなど・・・

ミヤタジュクへの協賛のお願い!!

2013年06月04日 19時28分09秒 | よさこいと高知
今年はよさこい祭りは60周年。そして、私たちのチーム「ミヤタジュク」は10周年。



そんな記念すべき「高知」のよさこい祭りの本祭は、なんとしばらくぶりの土日(8月10日、11日)開催になります。至上最多のチーム、踊り子によって、おそらく高知の街は朝から晩まで「カーニバル化」するでしょう。伝統と新しさの両方を持つ「よさこい祭り」。古き中にも新しさあり。新しき中にも古きあり。その「両者が共存する」この祭りは、そうした理由からも老若男女に受け入れられてきた、日本が世界に誇る「フェスティバル」です。

おかげさまで、私たちのチームも10年を迎え、それなりの知名度も上がってきました。しかしながら、もっと目指したいものは、人と人とが関わる(つながる)ことで生まれる「幸福感」をつくることです。元来、言葉を持たずとも、人間は音をならし、手を動かし、他者に自己の豊かな感情を伝えてきました。木を石に打ち付け、そして、その音に協調しながら、体で表現し、そしてそれを互いに模倣しながら、ダンスを形成し、互いに幸福の感情を伝え合ってきました。脳と脳をつなぐために必要なもの。それが身体と道具です。

高知のよさこい祭りは、人がハンドメイドでつくりあげる祭りです。200チームの音楽、衣装、踊り、そして先導する車(地方車)は、毎年、そのチームのコンセプトのもと作り替えられ、そして互いにその創造力を見せ合います。すべてのチームが唯一無二です。本来ならば、ここに審査は必要ありません。互いに感動し合い、心地よくなればよいのです。そして翌年まで幸せに暮らそうと思えばよいのです。

そんな祭りを私たち「ミヤタジュク」は今年も見ていただけるお客様に伝えます。高知には「おきゃく」という文化があります。それは、きていただける、見ていただける、すべての人を幸せにするという「もてなし」の文化です。8月10日~11日は是非とも高知に!!今年もジュクチョウをはじめ、熱い人間がおもてなしします。先日、ジュクチョウお手製の曲が完成し、今年も心をワクワクさせる仕上がりになっています。これから振り付け、練習と待ったなしですが、いよいよ始まる熱い夏です!!

さて、毎年ハンドメイドであるため、今年も大きな予算が必要になります。協賛していただける個人、団体などありましたら、私宛にメッセージをいただければと思います。なにとぞ、よろしくお願いいたします。


矛盾を解くプロセス

2013年06月04日 19時14分51秒 | 脳講座
帰国早々、様々な(といっても3つですが)問題に対処しています。この場合、謙虚に対応する訳でるが、すべての問題は「間主観性」によって発生しているような気がします。

どちらかが「した(つもり)」であっても、もう一方がそう捉えていない場合は大いにあります。これは人間関係のすれ違いなのですが、人間の脳は予測器官であるからこそ産まれる問題です。一方が、従来であれば「この程度で大丈夫だろう」と予測し、それに基づき行動したとしても、もう一方が、例えば担当者が変わることなどで、もっと上を予測し(期待し)ている(あるいはその逆)ことで、結果として、それに事実(結果)の整合がとれていなければ、それは矛盾になります。要するに予測と結果の食い違いが生じると、その矛盾に対して心の痛みに関与する脳領域のACCが働かざるをえず、負の感情のまま行動を起こすと攻撃的になったり、懐疑的になったりします。一方、時間が経過したり、ぞれが対話によって解決したりするプロセスを通じて、PFCからの抑制機構が働くと、人間の行動は攻撃性を解除していきます。

矛盾をとくプロセスは、どちらか一方が階段を下りるのではなく「両者とも主張を下げる(協調する)」ことが大切です。

いずれにしても、基本的に脳は恣意的であり、それは主観的体験・行動によって成り立つ非メタ行動でもありますが、一度立ち止まることで、TPJを働かせ、向こうからはどのようにこっちが見えているだろうと、メタをきかせることで、ぬいた刀を鞘におさめることができます。

メタ認知ときくと、むしろ論理的で白黒つけるような堅いイメージがありますが、そうではなく、それは人間関係性を曖昧にすることも可能な機能でもあります。ボーダーをつくることが問題な場合は大いにあります。領土権を主張し合う国と国との境界もそうだし、臨床と基礎・研究(現場の療法士と研究者)、様々な手技の間、そして教育と現場(教員と現場の療法士)、男女の間、機能的にいえば知覚と運動や運動予測(意図)と運動結果の解離もそうです。

その境界を意識すれば意識するほど、自ら側の主張のみを繰り返し、結果として思い通りにならなければ、そのボータ外にいる者・国(相手)の行動を批判してしまいます。その攻撃の背景が、先ほどの「食い違い」です。

私はこの「食い違いを解決すること」、これが人間の幸福感をつくるものだと思っています。疼痛患者のDr.ショッピングの例もそうだし、片麻痺の問題もそうです。どのように、○○法や○○刺激で見かけの機能が向上しても、その食い違い・矛盾が存在している以上、幸福感は感じることができません。人間の脳はそのようにできています。この矛盾を解決するもの。それがノンバーバルを大いに含めた双方向性コミュニケーションなのです。片方からだけの一方向性の刺激(意見や主張も含む)を入れるといったものは、逆に矛盾(不一致)を大きくしてしまうことは、日常的によくあることです。