森岡 周のブログ

脳の講座や講演スケジュールなど・・・

社団法人熊本県理学療法士協会第2回学術研修会

2009年07月13日 23時49分48秒 | 過去ログ
社団法人熊本県理学療法士協会
平成21年度 第2回学術研修会のおしらせ

テーマ:脳科学からみた神経リハビリテーション
講 師:森岡 周 (畿央大学大学院健康科学研究科)
日 時:平成21年7月26日(日) 9:00~15:00(受付開始8:30~)
会 場:熊本保健科学大学 2号棟 (地図は下記ホームページをご参照ください)
    住所)熊本県熊本市和泉町325  TEL)096-275-2111(代表)
    URL)http://www.kumamoto-hsu.ac.jp/

※ 応募者が多数のため会場を変えたようです。まだ申込受付中のようです。

heal the world

2009年07月13日 22時56分08秒 | 過去ログ
今日は久しぶりに8時前に大学の研究室につく。
以前は毎日7時半に出勤していたが、
この1年半ほどは10時前になっている。
夜の仕事?(大学院の授業や研究指導)が2年前から始まり、
日8時間労働であるならば、大学院の授業がある日は13時出勤となるが、
そうもいかない。
授業が9時からスタートでない日はすっかり10時出勤が習慣化されてきた。
しかし、今日は仕事が立て込んでいたために、8時前に出勤すると、
10時前に授業の準備などが終わり、
結構朝早くスタートするのは1日が有効に使えると再認識した。
最近は外回りが多く、デスクに座ることが少ないのだが、
このパターンで1か月に1論文(本1章)なんかも可能ではないかと思えてきた。
草案で止まっている書きたい本は5つ以上はある。
40歳までにと思っていたが、それも難しくなった。
今は軌道修正し42歳までにはとしている。
その後の人生はその時になってみて考える。

11時半に大学の研究室を後にする。
13時より大阪女子短期大学の講義に向かう(補講である)。
しかし・・・途中で気づく、今日は14時半スタートだったと。
しばし、休憩タイムとなり、休めた。
14時半に藤井寺に向かい、
「脳の活性化とトレーニング」の授業を行う。
今日は「記憶力を高めるための脳科学入門」を中心に話す。
感情をどのように使うか、そしてワーキングメモリ的生活への転換を話した。
試験前で大変なようである。
エアロビが必修科目らしい。

次回は育児する脳がテーマになる。

短大の講義を終え、大学院生が所属する東朋香芝病院に向かう。
M2の河村君と平松くんが在籍する病院である。
しかし、勉強会の時間とブッキングしたために、近くの電気店で時間を潰して、
19時前より彼らの研究に関して指導を行う。
河村君は今度の日本認知心理学会で「ワーキングメモリ容量と注意制御および聴覚意味処理能力の関係―両耳異聴課題での検討―」について発表する。
20時過ぎ、何だか呂律が回らないため、帰宅する。
帰宅するとしらないうちに寝ている。
どっかでおもいっきり休みをとらないといけないと真剣に思うが、
メールを開くと、高校出張講義や、講演依頼があとを絶たない。

それでも私は書くことだけはやめない。
書いて、書いて、時代を創りたいから。
そのような「使命感」にかられている。

いろんな治療法が批判の矢面に立たされているが、
ステレオタイプ(パタナリズム)療法よりはましかもしれない。

時代は動いている。
このときに船を出さずしていつ出す。
評価や他人の意見など気にせず、帆を立てるのみである。
「世の人は我を何とも言はば言へ 我がなすことは我のみぞ知る。」

私は誰にも負けるつもりはない「想い」がある。
高校時代にたてたささやかな「人々を助けていく」ための組織や建物をつくるという目標である。
バブル全盛期に親に反対され、苦肉の意見で、5階建てのビルを建て、病院・フィットネスクラブをつくる!と豪語し、この道が許された。
現在は違う方向で動いているが、将来どうなるかはわからない。


I have a dream.
「障害者や子どもが最良の"治療"を受けられ幸せになる世の中がつくられていくことを」


田中先生、ブログに「Re-body/Re-brain」という言葉を引用してくれてありがとう。とっさに出た言葉でした。言葉は創発する。
このような少人数の場所で行うと表情が見え、言葉も紡ぎだされる。
この前の学会での講演のように2000名の前ではそのような言葉は出ない。

もちろん、行為も創発する。



時代の流れはゆるやかだが動き始めている

2009年07月13日 07時09分31秒 | 過去ログ
日曜日は朝7時前に家を出て、一路、滋賀県甲西に。
9時20分につき、奥邨先生に甲西駅で出迎えていただく。
単線の駅でありのどかな風景だ。
そのまま学会場へ向かう。

久保学会長、並河会長にご挨拶し、
司会の若林先生と打ち合わせをする。
打ち合わせといっても、若林先生は私の母校の先輩であり、
結局は学生時代の昔話に花を咲かせる。

10時より講演がスタート。
基本的なことを話したが、地方PT学会なので、
臨床的なことも踏まえてできるだけわかりやすく話したつもりである。

最後の質問への返答が誤解されないかと今も気になっている。
理学療法の効果は、
運動単位の動員や反射亢進の制御などは、検証できる。
また、動作時にきちんと動員されているかなどの確認・検証も。

一方、行為のレベルとなると、その検証は極めて難しい。
立位バランスをとっても、現代の運動制御学を借りれば、
要素還元的でなく、環境と相互作用するというシステム論に立脚している。
ウーラコット、シャムウェイクックの名著モーターコントロールの序論は終始それを強調している。

つまり、ある筋の運動単位をはかるエクササイズをしたとしても、
他の要因(これは理学療法評価で使う狭義な関係を示しているのではない)とどのように相互作用するかによってバランスの発達・学習が変わってしまう。

赤ちゃんの立つという行為は、その典型である。
行為は創発されるために、一つの効果・要因だけで生まれるものではない。

要するに、単純な運動単位の動員などは理学療法の効果ということができるが、
行為の創発は、患者の心も含んだリハビリテーション全体の効果ということができるであろう。
リハビリテーションは人間復権なんだから、精神にもアプローチしなければならない。
理学療法、作業療法、言語聴覚療法がお互いのアイデンティティを強めれば、
人間全体が見えない場合がある。


12時に終わり、休憩室で若林先生と話をしていると、
近森時代にバイザーとして教育していた、旧姓門谷さんに出会う。
もう卒業以来であり、15年ぶりぐらいかな。
久しぶりの再会にうれしさを覚える。

そののち、畿央時代の宇野さんも来室する。
認知症の臨床に頑張っているようだ。
あと、ロビーで藤田唯さんも見かける。
顔つきがしっかりした様相でよい。
みんな社会に出れば成長する。
それが自己組織化であり、大脳皮質の賜物である。
教育とはその基盤をつくるだけでよいとも思うし、
基盤とは何かを論議する必要もある。
歴史は基盤ではない。

甲西という場所的には立地がよくないところでの開催だったようだが、
滋賀学会では異例の参加者200超えとなったようだ。
感謝したい。


夕方、奈良に帰り着き、
本日の講義資料と明日の講義資料を夜中までかかりなんとかした。

研究時間の獲得が当面の私の目標になるかもしれない。