森岡 周のブログ

脳の講座や講演スケジュールなど・・・

Joyeux Noel !

2008年12月25日 00時54分41秒 | 過去ログ
12月21日の日曜日は9月以来はじめての日曜日の休み。
その休日を何もしないですごした。
途中、家族のダンサーたちの仕事を拝見し、
普通の日曜日を過ごした。

月曜日、今年最後の授業。
教育学部の「コミュニケーション心理学」
最後の授業が理学療法学科でなく、
教育学部であるという点は、
月日の流れで自分が変化しているとも感じる。

来年度は、さらに理学療法学科の科目が減り、
その分、看護学科、そして大学院博士課程へのウエイトとなる。

最後の授業は「言語コミュニケーション」における、
携帯電話と携帯メールの諸問題について、
発達、脳、こころ、身体から討論した。
社会神経科学の一端が、ここでも垣間見ることができる。
最近の、という言葉を使うと、
年齢がいったように思うが、
「なぜ、友達同士なのに、あんなに、廊下で、大声になるのだろう?」
特に、以前より相対的に女子に顕著にみられる。

「孤独」に耐えられない精神であると、
「つながっていたい」という潜在的なこころから、
「出力」を強めてしまうのだろう。
その分、情報をとらえる脳への注意の配分がおろそかになり、
周りに気づくことができなくなる。
脳は相対的な活動であるために、
その問題が起こる。

公共と私的との使い分けが下手になっている。
ワーキングメモリ、ひいては前頭葉機能の問題ともいえよう。

もっと、落ち着いて、そして、あまり出し過ぎないように。

僕の講義も同じである。
授業が違った方向に行き、
学生の注意がそれると、
なんとか軌道修正し、
つながっていたいと思う反面、
その分、声が大きくなり、
出力を出しすぎてしまう場合もある。
余裕が大事である。

そのとき、つながっていなくても、
それでこころがつながっていないわけではない。

「孤独」に耐える精神を持つこともときに必要だと思う。


大学院生の修士論文が追い込みであり、
いくつかの論文の指摘を少しした。
修士なので、ほとんどそのままでよいでしょう。
自己での吟味を重ねることが大切である。


月曜日はいままで1ヶ月ほどためていたメールを
全部読み、多くの質問に不確実ながら、
返信した。
やっと肩の荷が下りた。

そして、原稿に向かわないといけないが、
久しぶりに、もう1年ぶりともいえるかもしれないが、
PubMed検索を楽しんだ。
原稿に向き合うのは帰省してからにする。

その前に、誠心書房からでる共著の原稿の校正や、
論文の査読を終わらせて、帰省し、次なる原稿に向き合いたい。


学生から聞いたけど、森岡ゼミは忙しいと・・・そんなことはないはずだが。
忙しいうちが花。

忙しいことに耐えることが、
脳に隙間を与え、
次なる忙しさが来たときも、
何とでも対応することができる。
それが「学習」である。

楽なほうに逃げてしまうと、
新しい自分には出会えない。


しかし、そんなにきつくはないですよ。
まったくもって、きつくないはずなんだが、
相対的な感じ方だと思うので、
それはご想像にお任せします。


「脳を学ぶ(2)」も作動しはじめました。
乞うご期待!


さて、さて、Joyeux Noel !


3年前は12月20日ごろから1月10日ごろまでパリにいて、
パリでクリスマスでした。


ここ数年は、日本ですが、
これもいいものです。
だんだん、余力というものを使わない自分がいる。

それを打破するために、また「精神道場」のために、
言葉があまり通じない土地で、暮らしてみたいものだ。

そうすれば、位相するであろうか。


これは修行ではなく、自己を高めるための不確実性を得るためである。



今年、出会った多くの方々に、すてきなクリスマスを!