2001年9月11日火曜日、その日はなんの変哲もない普段どおりの日になる筈だった。
しかし、PM8:46にアメリカのニューヨーク・マンハッタン島にある世界貿易センタービルにアメリカン航空11便が突っ込んだことで、その日は歴史に刻まれる惨劇の日になった。
その日、NYに住んでいるチャック・セレイカは貿易センター両塔が崩壊し、一連のテロ事件が終わった後にようやく起床した。9.11テロ事件が終息したのは、南タワーが崩壊したPM10:28だった。
セレイカは元救急救命士だったが、事件当時はもう救命士を辞めて無職だった。
そんな彼からしてみれば、午前10半以降に起きるなんて普通のこと。
このことから見てもテロ事件がどれだけ早い時間に起こり、早く終わったのかが伺える。
セレイカはPCのニュースで9.11テロを知った。
“元救命士の自分にも何か出来るかもしれない”と思い立ったセレイカは、即行動を開始し、近くの病院に行って貿易センター行きの救急車に乗せてもらった。
実はセレイカは職を失って以来引きこもっていた、そんな彼が行動を起こしたのだから9.11テロは(事件現場にいた人以外にも)相当な衝撃を与えたといえる。
貿易センター倒壊現場では、夜の闇が迫る中、必死の救助活動が続けられていた。
セレイカも噴煙漂う中を歩き回っていた。その時、「生存者発見」と叫ぶ声が聞こえ、セレイカはすぐさま現場に向かった。
「生存者」は港湾公社警察のウィル・ヒメノとジョン・マクローリンだった(この2人の出来事は映画『ワールド・トレード・センター』の題材にされた)。
セレイカはこの2人の救助に尽力することになるのだが、救助は困難を極めた。
ヒメノとマクローリンは崩れやすい瓦礫に埋まっていたため、慎重に掘り出す必要があった。救助開始から4時間後、セレイカたちはついにヒメノを救い出した。
しかし、セレイカを初めとするヒメノ救出に当ったメンバーの殆どが体力の限界を超えていた為、マクローリン救出は別のチームが行うことになった。
セレイカは、即席で結成された救出チームのメンバーたちと激励を交わし、披露困憊の状態のまま家路についた。
時刻は午後11時過ぎ、惨劇の日が終わろうとしていた…。
9.11関連の文書
■9・11生死を分けた102分 崩壊する超高層ビル内部からの驚くべき証言
チャック・セレイカについては、この本を参考にして書きました。
この本は、本当に当時をそのまま描いているのでお勧めです。
■9・11の標的をつくった男 天才と差別―建築家ミノル・ヤマサキの生涯
けっこう面白い。
9.11関連の映像
■ワールド・トレード・センター
ヒメノとマクローリンが出てます。
P.S.
今日で9.11同時多発テロ事件から9年の歳月が経ちましたね。
時が経つのは本当に早い…来年は10年と二桁代に入ってしまいますね…。
9.11は“最近の事件”だと捉えていましたが、もはやその認識も間違ったものになりそうですね…。
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