ソウルに三日滞在すると相当に暇で、ついに「戦争記念館」のしかも日本語見学することにした(5年前)。いつの戦争だと思ったら、やはり70年前の朝鮮戦争。そこにソ連が攻めてきて、米軍が応援し、38度線ができて、その向こうに北朝鮮が形成された。説明の親父は韓国人なのに日本語が喋れて、どうしてと思ったら、1945年までそこは日本だった。日本語教育が行われていた(知ってはいたが、うろ覚えでもある)。
客は私と数人の日本人しかいないが、こういう日本人観光客というのは、相当なバカで「戦争と言えば、高句麗時代も戦争しましたね」
阿呆である。それは広島原爆のときに、「元寇を退治したのは、信長だったか」と、聞くような者。日本人がバカなのは仕方がない。文科省の教育がその程度だから。
説明員はいう。韓国の歴史は1200年だけど、日本は2400年天皇制が続いていますか、世界一ですよ。韓国は世界二位ですが。
――そうでしたっけか。そんなこと意識したことないが、ポツダムの無条件降伏ですべて没したと思ったが。
でもないでしょ。解放後は以前のまま続いていますから、その心配は無用ですよ。
なんてたしなめられるほどで、
――お前の方がずっと日本のこと知っているべえ。
さて戦争の実態と、その後の南北朝鮮紹介のブース辺りでは、40人くらいの、小柄な女性の塊が気になる。それを指さして、
あの女性たち、背が小さいでしょ。145センチ平均でしかない。脱北してソウルで暮らす女性たち。招待しているのは、その保護団体。「歴史を正確に知りなさい」と。
北の金日成以降の共産悪政の歴史を説いて。
「あれから70年でしょ、栄養失調の国は成人まで及んで、女性の成長も止まっている。背が伸びない。北朝鮮はそこまで落ち込んでいるんですよ」
なるほどよく分かった。高句麗新羅のサルカニ合戦しか教えない文科省歴史のバカさ加減もいい加減にして、朝鮮戦争は、ポツダム以降の日本現代史にも大きな影響を与えた。
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