sptakaのブツブツDiary

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5月9日(火)摩周湖・車規制する愚か者

2006-05-09 07:27:55 | 旅行
 そもそも日本人が「自然破壊をするな」と昭和40年代に声高に叫ぶようになったのは、左翼学生運動を結びついているような気がしてならない。成田闘争も、授業料値上げもしかり。何でもいいから反対するその材料が欲しかっただけ。そもそもは日米安保反対だったのだが、反対などしていたら戦後日本の存在意義がない。
 その自然破壊の象徴が、マイカー規制となる。モデルはスイスのツェルマットだったか。ところが、この規制というのはその後世界的にも普及することなく、未だに真似しているのは日本だけ。上高地、知床、尾瀬、そして摩周湖、何れもこの数年のことだ。歪んだ象徴は南アルプスの北沢峠でもある。30年も前からやっている。
 あの頃の車はひどい排気ガスを出した。自然破壊だけでなく、それこそ人間破壊になっていわたけで、それは四日市喘息にも、水俣病にも匹敵した。ところがマスキー法その他排ガス規制によって、これは車社会のアメリカが技術革新で克服した。排ガス公害は一応一掃されたことになっている。結核や伝染病のようになくなった。いわばツェルマットのマイカー規制というのは、過去の不必要な遺物であって、公害が一斉されたことで撤廃してもいいはずなのに、頑固なスイスが何故かここだけ継続させている。そうした事実に気が付かない愚か者が、上高地であり、知床、尾瀬、摩周湖だと思える。ラジオ体操はいきなり朝からハードに体を動かすからいけない、うさぎ跳びは膝に負担を掛けるからよせ、運動はストレッチに勝るものはないと言われているのに、未だにうさぎ跳びだけが唯一だと信じているようなものである。
 自然に対する規制は、排ガス公害ではなくて、人気スポットが混雑することによる、入山規制であり、公園維持費のための入山料の徴収、トイレなどの処理がより重要であるのに、それに未だに気が付かない。マイカー規制は、観光客に不必要に負担を掛けて、嫌われる原因になっているというのに。歩行者天国が商店に嫌われるのと一緒だ。私は車が大好きだ。
 さらに、知床、摩周湖など北海道の観光地がとんでもなくつまらないのはどうしてだろう。こちらのほうが重要でもある。いずれにしても、一箇所の展望台なりからの「眺め」だけが観光の方法であり、付近を散策するのはもってのほか、「見たらさっさと帰ってくれ」というのが、知床、摩周湖の観光方法なのである。そんなものが面白いわけがない。
 南アルプスの北沢峠に道一本引いたことが自然破壊というならば、ツェルマット付近には、どうして3000mまで鉄道があって、ロープウェーなどは50本以上もある。シャモニでもグリンデルワルドでもそうだ。日本はこの40年、国立公園には、一本としてロープウェーが新設出来ていないのである。すべてが「ダメ」の一言で片付けられてきた。
 いいたいことはやはり無策であったということである。何事も。戦後民主主義は「平等だ」と教われば、隣がゴルフを始めるだけで不平等だと言い出した。「自然破壊はダメだ」といわれたら、何もできない。自主能力と、考える頭がないのかと情けなくなる。だったら、上信越国立公園の谷川岳の真下に、新幹線と関越のトンネルを掘ったことはどう理解すればいいのだ。見えなければいいというそれだけのことか。まあ見えなければといいうわけで、谷川肩の小屋も、尾瀬長蔵小屋も、ゴミを埋めて有罪になったのだけれど。摩周湖マイカー規制のニュースを聞くと、あんな田舎で何を自主規制して、自分たちがどんどん過疎になってしまうよと、気の毒になる。過疎の原因はその愚かさにある。

コメント
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