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outdoor espresso

HAPPY HIKERS BAR NISEKO

2018-11-26 | EVENT
例年になくあたたかい日が続く秋の北海道。
この時期は農家さんの間ではよく「端境期(はざかいき)」と言われ、野菜の収穫が終わり冬の仕事が始まるまでのお休みの時期。
グリーンシーズンの遊びがひとまず終わり、ウィンターシーズンを待ちわびるこの季節はニセコのハッピーハイカーズたちにとってもまさに端境期です。

今回で3回目のハッピーハイカーズバー・ニセコは端境期真っ只中の10月26日に開催されました。
19時になるとお馴染みのmfpとjealousguyの夫婦DJが心地よい音楽をかけ、なんとなくゆるい雰囲気のSPROUTでバーはオープンです。

みんなが徐々に集まりだし、お酒を片手にニセコ山麓パーラーのスペシャルサンドを頬張り会話が弾んだ頃に一人目のゲスト福山晶子さんのトークの始まりました。



「スノーボードが好き!」というひとつの思いだけで九州から北海道に移住し、ここニセコにやってきて様々な仕事をしてきました。
その間にたくさんの「人」に出会い、出会った「人」からたくさんの「楽しさ」を教えてもらいました。
体力のある男の人たちに必死についていき、かっこよく滑るお姉さんから学び、「好き!」というひとつの思いだったスノーボードもより深くより広く楽しめるようになりました。
ゲレンデ、パーク、バックカントリー、そして羊蹄山や旭岳といった冬山も。



出会った「人」から教えてもらった「楽しさ」はスノーボードだけではなく、ニセコで生活をする楽しさも。
「コーヒーも、食べることも、音楽も、みんなそれぞれが自分の「好き」を持っていて、それを思いっきり楽しんで暮らしている。そういう人たちが周りにいるから楽しくニセコでの生活が送れているんです。」

恥ずかしがっても堂々と大きな声で勇気を出して話そうとするその姿は、これまで出会いたくさんの「楽しさ」を教えてくれた人たちへの恩返しであり、今を支えてくれ、これから一緒に楽しく過ごしてくれる周囲の人たちへの感謝として伝わったのではないでしょうか。


二人目のスピーカーは「旅つむぎ」という宿を経営している山田亮さん。
ちょうど1年前にランニングを始め、秋に始めたのですぐに冬。雪の中も走り続けました。
そして雪が溶けて気がつくと、住居でもある「旅つむぎ」は旭ヶ丘という標高約400mの山のトレイルヘッドにあったんです。
当たり前のようにランニングはトレイルランニングになりました。




トレーニングのようなランニングはトレイルを走ることでひとつの遊びとなりました。そしてシューズとウェアだけで遊べてしまうトレイルランニングは、これまでも好きだった旅にも必然的に導入されました。

今年の春に旅をしたイングランド。
そこで実行したイングランド中央部、コッツウォルズ・ウェイでのトレイルランニング。
素晴らしい景色の中を走る気持ちよさ、コースロストしたり、装備について考えさせられたり、
様々なハプニングがありながらもチャレンジして達成した満足感。
そこで得たことは「旅に遊びをプラスするとこれまでの旅をさらに充実させるものとなる」ということでした。



今後も仕事が落ち着く季節にはまた旅に出るというリョウくん。
次の目的地を探すときも、そこに楽しそうなトレイルはないか?という視点が生まれ、地図を見るのがより楽しくなったといいます。
スキーやスノーボードだけではない遊びを語れる宿主がいる「旅つむぎ」は、これからやってくる冬の間も幅広く、ニセコの楽しみを見つけにくる人たちを迎い入れてくれることと思います。



この日はMUNIEQの沼田さんが参加してくれていて、急遽スペシャルコーナーとしてギアの製作者自らがモノづくりについて語るメーカープレゼンが加わりました。



「[MUNIEQ]とは「minimal&unique equipment」からつくった言葉。
必要な機能を突き詰めていくと、その物はシンプルになる。シンプルなものは収納性に優れる。」
メインの製品であるミニマルなコーヒードリッパー、[Tetra Drip]をご紹介。
もともと旅や山遊びをする中でフィールドでコーヒーを飲むことが好きだった沼田さん。
淹れている最中にバランスを崩して倒れたり、しっかりしたものにすると荷物がかさばったり、市販されている携帯用のコーヒードリッパーがどうもしっくりこなかったんです。
どこでもお気に入りのコーヒーをドリップして飲みたい!そこで考えたのが、薄くフラットにたたむことができる三角形のポータブルコーヒードリッパー[Tetra Drip]。
特許を取ってこれを看板商品としてブランドを立ち上げ、10年以上も務めた会社を辞めました。



いつも山でコーヒーを飲むときに使用しているドリッパーには実は熱い想いが込められていました。
沼田さんがTetraDripを触るときは、まるで赤ん坊に触れるように大切に優しく接しているように感じます。
きっと、一大決心し勇気と覚悟を持ってつくりあげた気持ちが道具への接し方に現れているのでしょう。
そんな沼田さんのブランドMUNIEQに待望の第二子「X-MESH STOVE」が誕生。
心から嬉しそうに新しい子を紹介する沼田さんの笑顔がとっても印象的でした。



今回のハッピーハイカーズバーニセコはいつもいる発起人がいない中での初めての自主開催。
ニセコのローカル感たっぷりの内容に、突然のサプライズゲストもあったり、自主開催ながらもたくさんの方の力があってこそ。
ニセコのハッピーハイカーズもはじまったばかり。スキーヤーもスノーボーダーもハイカーもトレイルランナーも、夏冬通して様々な遊びが楽しめるニセコでそれぞれが交流しあって、遊びの世界が広がるといいなぁと、また次回、ハッピーハイカーズバーニセコをお楽しみに!







text:峠ケ孝高
photo:醍醐菜摘、福山晶子、山田亮、峠ケ孝高

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