シカゴ連銀総裁、年内残り全ての会合での0.25ポイント利上げを支持
Steve Matthews 2022年4月2日 1:25 JST ブルームバーグ
自身の予想はFOMC参加者の予測中央値と合致-エバンス総裁
金融当局は「慎重かつ謙虚、そして機敏」になる必要-エバンス総裁
金融当局は「慎重かつ謙虚、そして機敏」になる必要-エバンス総裁
米シカゴ連銀のエバンス総裁は、政策金利に関する自身の見通しは年内あと6回の0.25ポイント引き上げだとし、連邦公開市場委員会(FOMC)参加者が示した予測の中央値に合致すると述べた。
総裁はイリノイ州オリンピアフィールズで講演。事前に配布された原稿によれば、「私自身の基本的な評価は当局者の予測中央値と合致する。ただ現在直面する多大な不確実性から、私の評価を変えさせるような状況も起こり得るということは十分認識している」と述べた。
エバンス総裁は政策金利を今年1.9%、2023年に2.8%に引き上げるというFOMC参加者が3月に示した予測中央値に同意する考えを示した上で、それは「若干抑制的な政策スタンスを意味する」と述べた。エバンス氏は10年余りシカゴ連銀の総裁を務めており、ハト派として知られる。
米経済については着実な成長を予想。失業率は3.5%前後に低下するとの見通しを示した。ただロシアのウクライナ侵攻と新型コロナウイルス禍がインフレに上方向のリスク、成長には下方向のリスクをもたらすと述べた。金融政策については会合ごとに、その時点での情勢を踏まえて決定を下すべきだと強調した。
総裁は「現在直面するあらゆる不確実性を踏まえ、当局者は今後の政策のかじ取りにおいて慎重かつ謙虚、そして機敏になる必要がある」と指摘。「金融政策はあらかじめ決まった道筋をたどるものではない。FOMC会合それぞれでの決定は会合開催時の経済・金融情勢、そして見通しへのリスクを巡る評価に基づくことになる」と語った。
原題:Fed’s Evans Favors Quarter-Point Rate Hikes at Each 2022 Meeting(抜粋)