HAKATA PARIS NEWYORK

いまのファッションを斬りまくる辛口コラム

ファッション離れの中で。

2009-06-27 10:59:02 | Weblog
 若者のファッションに対する思いが大きく様変わりしている。
憧れの世界から手の届く身近な存在になった。メーカー・卸、バイイング、
お店の流れから、作って売るのが一緒になったSPAへ。
 自分の都合に合わせて働きたい、自分の好きなことをしたい。
その結果、貧困に陥るものが増えた。
 ファッションに対する若者のコンジュームが旺盛になるはずもなく、
それがファッション業界をパワーダウンさせている。
 そんな中、福岡アジアファッション拠点推進会議のフォーラムが開かれた。
昨年3月に立ち上がって、1年間の活動についての報告を行うためだ。
メーンは今年3月に開催した「福岡アジアコレクション」。通称FACoの総評である。
 地元テレビ局がメディアミックスで支援してきたせいもあって、
観客動員数は目標を達成。目玉の「タレントコラボ」も反響は大きかったようだ。
 でも、実際参加したメーカーやデザイナーからは、本音とも思えるものがちらほら。
特に印象的だったのは、フリーデザイナーのエルザ氏のコメントである。
 「私は個人デザイナーで、ショー用に作品を作っても、それを商品化し、
ビジネスにしていくルートを持たない。推進会議さんには、その辺を支援していただきたい」
 彼女は福岡のファッション業界の課題と、若手クリエーターの現状を代弁した。
 東京からタレントをたくさんでよんで、派手なイベントを繰り広げる。
旬のタレントと提携して商品を売り出す。その模様をテレビの深夜枠で放送する。
そんなことが決して真のファッションの姿ではないはずだ。
 資金的に脆弱ながらも、いつか自分のブランドデビューのために、
バイヤーをサプライズさせる服づくりのために、地元で活躍するデザイナーを
掘り起こして、ビジネスふ化させてこそ、業界に明るい兆しがさす。
 彼女の活躍を見て、あとに続くものも出てくるかもしれない。
そんな活動こそ、拠点推進会議には求められるのである。
コメント
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