HAKATA PARIS NEWYORK

いまのファッションを斬りまくる辛口コラム

格好だけマネしても。

2009-05-23 05:06:34 | Weblog
 さる3月22日、福岡国際センターで開催された福岡アジアコレクション。ステージでは
テレビでおなじみの2流タレントや旬をすぎたモデルが、地元メーカーとの協業ブランドを
纏い、華やかな?ショーを繰り広げた。
 実はこのイベント、05年から開催されている東京ガールズコレクション(TGC)を
パクったもの。そのTGCで脚光を浴びているのがSPAによるファストファッションだ。

 TGCの主催は通販サイトの運営企業「ブランディング(旧ゼイヴェル)」で、
観客は携帯ショッピングに何の抵抗もないギャルたち。SPA側も渋谷109などの
ファッションビルに直営店を構えるが、TGCでブランド力をあげながら、通販対応で
全国にファンを拡大する狙いがある。

 TGCは毎回、動員記録を塗り替え、一定のプロモーション効果を出している。
これはファッションの産業構造が、アパレルメーカー&卸+小売り(店舗販売)一辺倒から、
SPA+通販(無店舗販売)に変化していることをさす。

 一方、福岡ではアパレルメーカーも小売業も高級品を中心に販売してきたが、
福岡アジアコレクションの開催は、ファストファッションへの参入を予感させる。
現に出展した地元メーカーや販売をサポートする小売業は、入場者の反応に手応えを感じ、
売上げ拡大を視野に入れているようだ。

 ただ、福岡の場合、アパレルメーカーと小売りのポジションは変わらない。
SPAではないから、メーカーは直営のショップを持たず、小売業はクリエーション&
プロダクトの機能がない。現状ではブランドの価値をあげ、売上げに結びつけていけるかは
未知数だ。

コメント
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