INSIDE SORAMAME

私の頭の中のキオクを綴っていくつもりです・・

春のあしあと(4)

2017年03月05日 | バス━ 未分類
(つづき)
春改正の振り返り、今回は2010年春です。


1.「20番」新設と「1番」の縮小

現行の「20番」とはまた異なり、「福岡タワー南口(現在の福岡タワー)~地行~大濠公園~赤坂門~天神~呉服町~警察本部前~吉塚駅前~~巴町~箱崎駅東口~月見町」というルートの「20番」が運行開始。

現在「月見町」にやって来るのは「71番」であり、この「20番」は短命に終わっている。

それまで月見町行きは、今はなき姪浜(折返場)からの「1番」で、「九大前経由」と「巴町経由」の2系統が存在したが、この時に「九大前経由」が消滅し、「九大前」は再び「狭義の終点」となり現在に至る。

折返場からではなく駅南口から出ていた「1番」の「姪浜駅南口~天神~博多駅」も、都心部が天神までの運行に打ち切りとなった。
現在運行されている「姪浜駅南口~藤崎」の系統は、この生き残りである。


2.「4番」経路変更・「4-3番」運行開始・香椎ローカル「3番」縮小

「4番」の名島~千早駅前間が、3号線経由から名島駅前の新道経由に変更され、「西鉄名島駅前」「千早四丁目」「東消防署前」の3つのバス停が新設された(郊外行きは名島に非停車)。

「4番」はこの後も、明治通り経由になったり、また昭和通り経由に戻ったりと、流浪の旅を続けます。

かつては「70番」として天神まで運行されていた香椎ローカルの「3番」は、千早駅前~西鉄香椎間が廃止となり、さらに「4番」と統合のうえ、一日数本に大減便。
 千早駅~火の見下~流通センター~土井営業所~「4番」~天神
 天神~「4番」~千早駅~火の見下~流通センター~土井営業所
という2つの系統が、現在まで生き延びている。

都心からの「4番」のうち、「3番」と連続運行されるものに、新たに「4-3番」という番号が付いた。


3.「24番」廃止・「24N」新設・「24C」「22N」ルート変更

「24N」のルートは「大濠公園~天神~都市高速~香椎浜海岸通~香椎参道~舞松原~八田団地~土井営業所」で、3号線経由の「24番」は廃止となった。

その後「24N」は、わずか1年4ヶ月で廃止となり、都市高速に乗る少し手前までのローカル線「2番」に移行したが、現在でも「24N」と同じルートを運行するものが、「22N」の土井営業所行きとして数本だけ残っている。

「24C」と「22N」は、大部分が天神北ランプ経由の循環系統に変更となった。
現在は、「24C」は全て天神北ランプ経由の循環だが、「22N」は循環の本数が減り、かつ「22T」という番号で運行されている。


4.「54-1番」新設・「59-1番」は「54番」に

「54-1番」は、「九大前~県庁~呉服町~天神~渡辺通一丁目~薬院大通~平尾~山荘通り~小笹~笹丘一丁目~梅光園口~六本松二丁目~西新パレス前~地行~福岡タワー南口」のなかなかの大回り路線。
九大前行きは縮小したが、現在も運行中。

「54-1番」は全便「快速」として運行を開始した。
当時の記事では、

“快速区間は平尾~天神のみという、長い運行区間のうちのごく一部であるため、快速区間から離れたエリアにおいては、バスの行き先表示やバス停の時刻表の表示を工夫しないと混乱(乗り控え)が起きるのではないだろうか”

という懸念を示していたが、その後、快速運行区間は変わらないまま「快速」表示をやめたり、快速区間を変更のうえ「快速」表示が復活したりして、今後もどうなるか予断を許さない感じ。

また、片江営業所行きの「59-1番」が「54番」に変更となっている。


5.博多駅~箱崎ふ頭地区の「快速」新設

博多駅から箱崎ふ頭地区への通勤用に「博多駅~吉塚駅前~箱崎駅西口~箱崎ふ頭~リサイクルプラザ~名島~城浜団地~香椎浜南公園前~香椎浜営業所」というルートで運行開始。

天神からの「22-1番」「23-1番」も通勤時に増便され、その後、ふ頭四丁目地区に乗り入れるなど、都心から箱崎ふ頭へのアクセスが向上したが、「快速」は結局廃止となり、「22-1番」「23-1番」も再び減便されている。


6.「46番」郊外部の延長

回送ルートが営業化され、一部の便が、井尻六ツ角から旧「50番」のルートを通って、JR南福岡駅~雑餉隈営業所まで延長された(途中、桜ヶ丘公民館前と精華女子短大前バス停が新設)。

その6年後に新設された「46-1番」にも、雑餉隈行きが設定されている。


7.「48番」の再編

従来の「48番」のうち、現在も一日数本走っている「駅南三丁目経由」の便が「48-2番」に変更となり、また、レークヒルズ野多目ではなく、老司団地を起終点とするものが新設され「48-1番」が付いた。

「48-1番」が竹下駅西口経由になったのは、この時ではなくここから2年4ヶ月後


8.「73番」の再編

従来の「73番」の2系統が「73-1番」に変更のうえ減便され、新たに、流通センターを通らず、八田小学校から八田~土井団地~みどりが丘団地入口に向かうものが「73番」として新設。

現在は、流通センターを通らない便はなくなり、全て「73番」として運行されている。


9.「3番」脇山支線の新設

「曲渕~陽光台(複乗)~西神の原~脇山小(複乗)~椎原」という、早良営業所にさえ顔を出さない、乗り継ぎ前提の完全ローカル路線がこの時に登場。


10.「29N」が駅東ランプ経由に変更

これも一種の「黒歴史」かも。
駅東ランプ経由の循環運行(→駅東ランプ→博多駅→呉服町ランプ)となり、「合同庁舎」の博多駅方面行きの乗り場は、それまでの一日1本から10本となり、便数が10倍に増えたが、わずか半年後に呉服町ランプ経由の双方向運行に逆戻り

当時の記事では、

“JRとの「競合」という観点で捉えれば博多駅までの所要時間が短くなる一方、JRとの「住み分け」という観点で捉えれば博多駅周辺地区(呉服町~駅前一丁目)への所要時間が長くなる訳で、「住み分け」よりも「競合」を選んだという見方もできる。果たしてこの選択の結果はどう出るだろうか?”

という評価をしていた。


11.進む枝番化

「2番」の室住団地、野方行きが「2-3番」になり(番号が変わったのは郊外向けのみで、都心方面は従来通り「2番」のままとされたのは、室住から都心への「203番」との混同を防ぐ目的があったもよう。だったら昭和通り西行きで「23番」と間違うのでは?とも思ったのだが、現時点では、特に問題なく受け入れられている感じ)、「62番」の那珂川ハイツ系統が「62-1番」になった。

その後、「52-1番」「57-1番」「46-1番」など、枝番が増加傾向にあり。

また、この時「23番」の新宮緑ケ浜行きが「26番」に変更(都心向けは「23番」のまま)となったのも、背景は枝番化と同じ思想。


12.「福岡都心ライナー」登場

JR博多シティ開業を見据え、天神にも人を呼び込むことのできる路線をいろいろ模索していたことがうかがえる路線。

「博多駅→呉服町→天神福ビル→天神新天町入口→赤坂門→大手門→城内美術館東口→警固町→天神警固神社三越前→キャナルシティ博多前→博多駅」(この停留所のみ停車)というルートで、3ヶ月間の期間限定運行だった。


13.大橋・那珂川ローカルの縮小

大橋ローカル「4番」が大橋駅~老司団地のみの運行となり、那珂川、博多南駅へ行かなくなり(現在は那珂川営業所まで再延長)、「62番」の市の瀬系統は大幅減便、市の瀬と博多南駅との間を結ぶ「8番」も廃止に。
なお、那珂川町ではこの半年前にコミュニティバス「かわせみ」が運行を開始した。


14.改称ブームの始まり?

 西公園 → 大濠公園
 ピアジェ久山 → ヘルスC&Cセンター前
 土井三ツ角 → 土井四丁目
 千代文化スポーツセンターパピオ前 → 千代一丁目
 九州女子高校前 → 福大若葉高校前
 横手三丁目 → 横手四丁目
 長野町 → 西片江一丁目
 倉瀬戸 → 西片江二丁目

行先表示が方向幕の時代なら、西公園から大濠公園への改称はかなりのコストがかかったのではないだろうか。


15.その他

どちらかといえばプラスの話題としては、
「27B」「72番」に「古賀橋トリアス行き」新設(その後、このエリアの運行パターンは再編)、
「17番」に脇山小学校前経由早良高校行き新設で、脇山小学校前に「17番」が復活、
「41番」に大野城サティ(現在のイオン大野城)発着便が新設、
「特別快速2番」に都心方面行き新設(現在は「特別快速2番」は廃止に)、
「15番」(ゆめタウンではなく城南線のほう)に博多ふ頭行き新設、

一方でマイナスの話題としては、
「10番」の土日祝日の九大病院行きの運行取りやめ、
「140番」の博多駅行き廃止、
「29-1番」が一日一本に減便、
「17番」扇町行き(沖学園前、東光寺を循環するもの)が一日三本のみに大幅減便(この1年後に廃止)、
「66番」が通勤時間帯のみの運行に大幅減便、
「1番」の金武~野方方面の本数が半分以下に減便、
「2番」の羽根戸経由も半減、
室住団地~原~藤崎方面が2割以上の減便、
「8番」(室住~むろみ~西新)も約3割の減便、
「63番」や「59番」も減便、
…と、本数にメリハリをつける傾向が顕著になってきた。

この他、バス停の時刻表の「フォント」が変わったり、また、時刻表での行先番号が「都市高310」「都市高27B」などと表示されるようになったり、あと、福岡地区からはやや離れますが、「東郷駅日の里口」を起点とする路線が再編・減便され、「大回り」に集約され「小回り」が実質的に廃止となったり、「24番」上西山線の二日市行きがなくなり西鉄筑紫駅系統オンリーとなったり、二日市の「3番」が東町系統廃止のうえ逆回りが新設されたり、西鉄ではないですが、地元「マリンクス」の「相らんど線」が双方向の循環運行になったうえで「JR新宮中央駅」や「杜の宮」に乗り入れたり…、というのも2010年春の出来事でした。
(つづく)


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