富山きのこクラブ

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シモフリヌメリガサ?

2007年12月10日 | きのこ

きのこクラブの皆様こんにちは
黒松の下の草むらに群生していました。
場所は富山市草島
Img_11962_2 Img_12031 傘:表面は粘性、オリーブ色.。柄:不完全なつばあり、中実、下方は淡黄色、粘性有。ひだ:垂生、疎、淡黄色。肉:白。
北陸のきのこ図鑑 P6 の記述とぴったり一致します。臭いについては私にとっては旨そうな普通?のきのこの臭いですが、こういうのを無味無臭と表現したほうが誤解を招かなくてよいのでしょうか。(臭いの表現は難しい)
少しかじってみましたが無味でした。
可食とありますが、食した方はいらっしゃいますか。
_/_/_/_/_/ 12月8日 野澤 眞一 _/_/_/_/_/

フユヤマタケでしょうか。今が盛りのようですね。
毎年たくさん採って、食べています。
ゆでて冷凍し、正月のお雑煮のダシによろしいようです。
サッと湯がいておろし和えも美味しいです。
_/_/_/_/_/ 上市 武田 _/_/_/_/_/

武田先生ありがとうございます。
フユヤマタケとシモフリヌメリガサは大きさの違いで区分されているようですね。
ちなみに、写真のものは傘の直径が約3.5センチメートルあります。これ以上大きくはならないようです。
_/_/_/_/_/ 野澤 _/_/_/_/_/

野澤さん、武田先生
富山きのこクラブの皆様へ

植物園の橋屋です。
シモフリヌメリガサ(Hygrophorus hypothejus (Fr.:Fr.) Fr.)は本郷先生の図鑑によりますと、傘の径が3~5cmで、晩秋から初冬に、アカマツ・クロマツ・コメツガ林に発生するとあり、その分布は北半球温帯以北とされています。
本郷先生はこのシモフリヌメリガサに似てはいるが、これより小型で明らかに分けられると思う種類を日本で見つけられ、最初これにフユヤマタケという名前を与えられ、学名をHygrophrus pinetorum Hongoと命名されました。
後にこのきのこは、別種と考えるより、シモフリヌメリガサ(Hygrophorus hypothejus (Fr.:Fr.) Fr.)の品種と考えるほうが良いと思われ、Hygrophorus hypothejus (Fr.:Fr.) Fr. f. pinetorum (Hongo) Hongoとされました。和名については、母種のシモフリヌメリガサとは大きさで特徴があるため、Hygrophorus hypothejus (Fr.:Fr.) Fr. f. pinetorum (Hongo) Hongoの学名で表される種をフユヤマタケと呼んでおります。
つまり、母種のシモフリヌメリガサ(Hygrophorus Hypothejus (Fr.:Fr.) Fr.)はフユヤマタケを含んでおり、もし狭義のシモフリヌメリガサ(傘のサイズが3~5cmだけのもの)をフユヤマタケと区別したい時は、その学名の最後に同じ種小名を繰り返しつけてHygrophorus hypothejus (Fr.:Fr.) Fr. f. hypothejusとします。(この繰り返しで付けられた名前を「自動名」と言います)
富山の松林で採れるきのこですが、径が3cmを超えるものもあるものの、私が見る限りですが、分かれて分布しているのではなく小さなものといっしょに生えているように思えます。
ですので、これを本郷先生が言われるようにフユヤマタケ(シモフリヌメリガサの小型品種)として考えるか、それともこんな分類は考えずにシモフリヌメリガサの一つの形質として捉えるか、は名前をつける人にまかされているのです。
今のところ、橋屋は前者の考えでフユヤマタケを認めていますが、それとてもしっかりした考えがある訳でなく、日本の一般?に使われているから程度でしかありません。
皆さんへのお答えになったでしょうか?
きのこの名前は絶対こうだと決まっているものでなく、研究が進めばいろいろと変わってきます。
_/_/_/_/_/ 富山県中央植物園 橋屋 誠 _/_/_/_/_/


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