富山きのこクラブ

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きのこ部会 定点観察会

2011年03月05日 | きのこ

富山きのこクラブの皆様

昨日・一昨日の吹雪が嘘のように晴れ渡り、遠く、立山連峰・剣岳が青空に白く映えて、春を予感させる良い天気となりました。
折しも開催されている「蘭展」の賑わいを横目に、本年度最後の観察会には10名の参加が有りました。

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タマキクラゲ(Exidia uvapassa Lloyd)
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シナマンサク
Dscn1156 さるお高貴な方が詠まれた歌に登場するも、下のマンサクと取り違えたエピソードがあるそうな

マンサク
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キクラゲの仲間
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本日採取されたきのこです
1、カイガラタケの仲間
2、ヒメキクラゲ(Exidia glandulosa Fr.)
3、チャムクエタケモドキ(Tubaria furfuracea (Pers.:Fr.) Gill.)
4、子嚢菌
5、エノキタケ(Flammulina velutipes (Curt.:Fr.) Sing.)
6、タマキクラゲ(Exidia uvapassa Lloyd)
7、ツチグリ(Astraeus hygrometricus (Pers.) Morgan)
8、スエヒロタケ(Schizophyllum commune Fr.:Fr.)
9、ワサビタケ(Panellus stypticus (Bull.:Fr.) Karst.)
10、キクラゲの仲間
11、ツチグリⅡ
12、キクラゲ(Auricularia auricula (Hook.) Underw.)

採取した標本を撮影した後、橋屋さんからのショートセミナーがありました。
「日本から再発見された3種のスッポンタケ属菌」ということで、菌蕾が赤みを帯びるスッポンタケ属菌の報告(日本菌学会誌)が紹介されました。

アカダマスッポンタケ(Phallus hadriani Vent)
⇒新潟の海岸でも見つかっているので、富山県にでも発生しているに違いない。菌蕾とその基部から伸びた根状菌糸束が空気に触れると速やかに紫色~赤紫色に変色する。頭部が円錐台形状になっている点がスッポンタケと異なる。

アカダマキヌガサタケ(Phallus rubrovolvatus (M.Zang, D.G.Ji & X.X.Liu)Kreisel)(≡ Dictyophora rubrovolvata M.Zang, D.G.Ji & X.X.Liu 1976)
⇒菌蕾は類球形~卵型で日光が当たると紫色に変色する。托には(キヌガサタケのような)マント状の菌網を有する。新鮮な個体のグレバは甘い柑橘系の果実臭を有する。日本の広い範囲で採取されているので、富山県にでも発生しているに違いない。学名の合同記号(≡)は同じ標本の意味。スッポンタケ属とキヌガサタケ属を同一の属として取り扱う方が良いという説があり、報告者はこの立場。

アカダマノオオタイマツ(Phallus rubicundus (Bosc) Fr.)
⇒日本で静岡県と富山県の2箇所でしか採取記録なし。絶滅危惧Ⅱ類。岩瀬浜・八重津浜他3箇所で採取されているので、発見の折はご一報を!

そんなこんなで12:00にはお開きとなりました。
来年度も引き続き、植物園での定点観察を行います。御用とお急ぎで無い方はご参集ください。橋屋さんがシュートセミナーを企画されている様子です。
毎月第1土曜日の10:00スタートです。

ツバキキンカクチャワンタケ(Ciborinia camelliae Kohn)
Dscn1160  我が家の椿の下に出ていました。いよいよ春ですね。

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