富山きのこクラブ

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兼六園きのこ調査

2009年07月04日 | きのこ

富山きのこクラブの皆様

今日は、中央植物園の定点観察をサボって、兼六園のきのこ調査に参加させて頂きました。
ムラサキヤマドリタケ・ススケヤマドリタケ・ブドウヤマドリタケを求めて今世を騒がす…長野の種山さんが来られるという事で、「北陸のきのこ図鑑」の池田先生が調査許可申請をされ、ご自身のフィールドを直々にご案内くださることに相成りました。先生いわく「若い人に早く引き継がなくては…こんな機会は2度と無いかもしれない」(^^;

9:00スタート、天気は晴朗、石川きのこ会のメンバーを含めて8人の参加が有りました。
管理事務所で腕章をもらって放生池回りを観察。
これがなければ、柵の中には入ることができません。
Dscn1305 ベニタケの仲間、アオロウジ、ヌメリササタケ、ニンギョウタケモドキ等が発生するスポット。

カレエダタケ
[ Clavulina cristata (Holmsk.:Fr.) Schroet. ]Dscn1306

アワタケ
[ Xerocomus subtomentosus (L.:Fr.) Quel. ]
Dscn1308 Dscn1311一見ヤマドリタケモドキか?と思わせる位に柄が太い。後で柄の切断面が赤変したので、また一論議になりました。⇒後記(種山さんより)柄肉の赤変という特徴からクロアザアワタケであると判明しました。同定は井口さんです。

ケンロクエンベニタケのスポット
Dscn1312

ブドウヤマドリタケ(仮)…?
Dscn1315 Dscn1313いきなり現れました…しかし後述のススケヤマドリタケを観察しているうちに、みなさん次第に区別がつかなくなりました。でも…美味しそう!

随身坂口から(無料で v(^^)入って…

コショウイグチ
[ Chalciporus piperatus (Bull.:Fr.) Bataille ]
Dscn1317 沢山発生するアミタケに混じって採られるそうな

ススケヤマドリタケ
[ Boletus hiratsukae Nagasawa ]
Dscn1318 ナメクジに食べられているけれど、こちらは紛れも無くススケヤマドリタケだ(種山氏)そうです。

セミタケのスポット
Dscn1319 カラスが長生きするために冬虫夏草をほじるので、テグスを張り巡らしている(^^)(池田先生談)

ケンロクエンセミタケのスポットを抜けてブドウヤマドリタケのスポットへ…姿は見えず。
明治記念之標周辺はアンズタケ、ベニタケ、チチアワタケのスポット。根上松の周辺はハツタケ、ムラサキナギナタタケのスポット。
この辺りまでは本来あった樹木が残っていて在来の菌種が観察され、一方、これ以降は前田の殿様がいろいろ手を加え、移植等整備を行ったので、外来の菌種が観察されるそうです。

常盤ヶ丘の辺りでは…
コウジタケ[Boletus fraternus Peck]
Dscn1320

ワカフサタケ属菌(Hebeloma)
Dscn1321 Dscn1325 肥料を打ち込んだ回りに菌輪を描いて発生しておりました。

キヒダタケ
[ Phylloporus bellus (Mass.) Corner ]
Dscn1324

イロガワリ[ Boletus pulverulentus Opat. ]
Dscn1326

斜面から横に突き出たススケヤマドリタケ
Dscn1328 Dscn1329 種山さんは土も一緒に北海道へ送るのだそうです。

シラゲアセタケ[ Inocybe maculata Boud. ]
Dscn1330

栄螺山周辺はムラサキヤマドリタケのスポット。出ていたのはススケヤマドリタケ…かな?
Dscn1333 幼菌の時の傘の周辺の白い縁取りがブドウヤマドリタケの特徴の一つとされています。この辺りで皆さん、何れがブドウかススケ…状態になってまいりました。

樹を観察している訳ではなく、ここはトビシマセミタケのスポット。
Dscn1334

オオアミガサタケのスポット時雨亭を通過し、一周し終わったのがちょうど12:00でした。
多くの観光客を尻目に、柵の中に踏み入ってのきのこ観察はちょっと後ろめたい気がしましたが、池田先生の解説付きの園内調査はとても充実しました。

午後、池田先生を拉致して、富山県中央植物園の定点観察部隊と合流しました。
園内の観察では10種ほどが観察されたそうです。
Dscn1336

種山さんも今日のサンプルを撮影です。
Dscn1338 アウトドア用のミニテーブルにプラスチックの拡散板をはめ込み、標本の下から採光しています。テーブルの上は外からの光を和らげる為の光拡散ネットを張り巡らしています。
Dscn1340 Dscn1341 マクロレンズを使っての撮影では、管孔が拡大して写されます。浅井さんが実体顕微鏡で写されている?のと同じ画像が得られていました。カメラ音痴の私にとっては驚異的でした。

Dscn1343 Dscn1344
池田先生のムラサキヤマドリタケの原画
Dscn1342それにしても美しい!きのこ画。 一部はINAX展に貸し出しているそうです。
仕方なしに書くきのこ画も有るそうですが、このきのこはやる気を起こさせる由。
傘の黄色いタイプは紫色の色素がなくなったせいか?など議論がひとしきり有りました。

午後4:00、折からの夕立のなかを帰路に着きました。
アレンジいただいた宮田さん、有難うございました。
種山さん、ブドウヤマドリタケ?の正体解明をヨロシク!
北大の学生さん、兼六園産ススケヤマドリタケをお楽しみに!

お知らせ
① 第35回きのこ観察会
 7月26日(日) 10:00~ @立山青少年自然の家
友の会配布資料(行事カレンダー)に誤りがありますので、ご注意ください。

② 次回8月1日定点観察会、翌日有峰観察会
 次回の定点観察会は、井口さんが来富されますので、13:00から薬勝寺池を一緒に観察、そのままダビンチ祭開催中の県立大へなだれ込み、顕微鏡観察等の同定を行います。また、翌2日は有志で、有峰(場所は未定)にて観察予定(14:00頃まで)となっています。

③ 橋屋氏ついに携帯電話所持!
 橋屋さんの携帯に番号登録をなさりたい方は…「自分でやってネ」との事でした(^^)

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